ザック
色や大きさは、自分の好みでいいと思う。欧米人旅行者のような大きなザックは必要ないと書いている本も多いが、何が根拠だ。ネパール等でトレッキングするのなら大型ザックがいるではないか。自分の好みを人に押しつけてはいけない。
ただ大きさはカタログにある数値はあまり信用せず、自分の目で確かめること。遠慮せずに中までのぞかしてもらおう。メーカによって微妙に違うからだ。購入は必ず信用のある登山道具店で。いくつかチエックする場所があるが、とりあえず登山道具店で買っておけば間違いない。安売りの店などでは買ってはいけない。この手の店にも良い製品があることもあるが、とんでもない製品があることも多い。ベテラン以外にはお勧めできない。
ジッパーで大きく開くタイプか、雨蓋で上から詰めるタイプかも好みにの問題。ただ、ジッパーのタイプはパッキング(きちっと詰めること)がやや難しく、大型のジッパータイプはもて余すかもしれない。ジッパータイプには鍵が掛けられるメリットがある。雨蓋タイプは荷物保管所で鍵がついてないので保管を断られることこともある。
私は雨蓋の大型ザックで、薄いめのナイロンをつかったダッフルバックを雨蓋に入れて乗り物に乗るときそれに入れて預けている。鍵がかかるし、ザックも汚れない。帰国の時、荷物が増えても困らない。などの長所があるが、普段は少々じゃまではある。
最近、ザックのかつぎ方も知らぬ旅行者が増えてきた。以前目につけばおせっかいに教えていたが、今は多すぎて教える気にもならん。頼むからザックを買った登山用具店で詳しく聞いてくれ。腰を痛めるぞ。 大型・中型ザックの場合フレーム入りの方がパッキングが楽である。
ネパールで売っているザックはほとんど偽物だ。かっては登山隊の使った質の良い物もあったが今はほとんどない。買うのはやめよう。
チエックする所
1肩ひもと背中に当たる部分のウレタン材は十分の厚さがあるか。
2 力が加わる肩ひものザックとの接合部分はていねいな縫製か。
3 ジッパーはていねいに縫製されているか。
パッキングの方法
基本はザックの上部に重い荷物をおいてバランスを壊すこと。その方が歩くとき楽になる。寝袋や衣類等かさばって軽いものを下部に詰め、本やカメラ等の重いものを上部に詰めるのだ。左右のバランスは崩さないように。
ザックの背負い方
背中に密着するように背負うこと。その時にすべてのストラップを締める。普通は脇の2か所、ザックにより肩の2か所、腰の2か所だ。ザックの加重が肩に5割から7割ぐらいかかり、背中から腰に残りがかかるように調節する。そしてきっちりと背負ってウエストベルトが腰に当たるのが正しい大きさだ。腹に当たるようではザックが小さすぎる。太腿では大きすぎる。最近はある程度調節できるタイプもある。 これが基本の形だ。
実際に歩くときは適当にストラップをゆるめたり、締めたりすると気がまぎれて疲れにくい。(暑いときにはたまに肩をゆるめて空気を入れてやるとか) 重いザックを持ち上げるときは両手で肩ひもを持ち、いったん膝の上においてそれから一気に背中にのせる。強引に片方の肩ひもをつかんで持ち上げないように。
靴
トレッキングでも行かないかぎりゴアテックスや革製の頑丈な登山靴はいらない。 歩き回ることの多い旅行者は頑丈な靴があれば良いと思う。好きな靴を買ってください。
軽登山靴はこれも登山用具店で。間違ってもテレビで宣伝している某トレッキング靴は買わないように。あの靴は街用トレッキングシューズで、値段は比較的安いが、すぐにだめになる。絶対トレッキングでは履いてはいけない。私はパキスタンのトレッキング中に裂けて、ひどい目にあった。友人は靴底がはがれてぱっくりと口を開き、ワニ靴になった。ごていねいに両足とも。
私の場合、その靴を持ち歩き(捨てれば証拠が無くなる)帰国後クレームをつけたら「このような報告は一件もありません」とその靴を目の前にして言いよった。「目の前にあるだろう」
寒いときは靴下で調節を。ボア付きの靴を勧める雑誌もあったが、いったん濡れたらなかなか乾かない。そして寒いときにはやや大きめの靴を。靴下だけ厚くしたら血行が妨げられ、足はもっと冷たくなる。
トレッキングをしたいのなら、靴下を履いた状態で爪先に1センチ程度の余裕がほしい。さもないと下りで爪が死んでしまうことがある。横幅は少し(本当に少し)狭い方がよい。最初からピッタリの靴は歩いているうちにゆるくなって遊びができ、靴擦れの原因となる。必ず日本で履き馴らしておくこと
ヘッドランプ
有名なマグライトは明るさを得るために電池の連続使用時間を犠牲にしている。それとクリプトン球は手に入りにくいのであまりお勧めできない。やはり両手の空くヘッドライトがお勧め。ヘッドライトでもリチウム電池を使用しているタイプを勧める本もあるが、旅先で手に入りにくいので却下。リチウム電池が簡単に手に入る場所でヘッドランプは普通いらない。
充電器と充電池
東芝から小型軽量で全世界対応の充電器が発売されている。ニッカド電池かニッケル水素電池なら2本、ガム電池も充電可能のすぐれもの。3・4時間で2本の電池が充電終了。終了したら自動的に電源が切れる。
ちなみにニッケル水素電池でアルカリ電池の約半分の能力。ニッカド電池はまたその半分。
寝袋
羽毛と化繊がある。私は羽毛の寝袋を推薦する。化繊の寝袋の値段は羽毛の半分だが、羽毛の寝袋が10年以上使えるのに、化繊は5・6年でへたってしまう。私自身は羽毛の寝袋を15年以上使っている。かなり汚れてきたがまだまだ使える。
羽毛の量はトレッキングや、寒い地方や高地への旅行なら500グラム前後がいいだろう。900グラムなんて寝袋は厳冬期登山用だ。ちょっと使うぐらいなら300グラム前後の羽毛の寝袋だ。(あくまで羽毛の量) 羽毛の寝袋の手入れはなるべく洗わないことだ。洗剤をつけて洗うと羽毛の油分が抜けて保温力が低下してしまう。もちろん陰干しは十分にすること。どうしても許せないほど汚れたらその部分だけブラシ等で洗う。羽毛専用の洗剤も登山用具店で売られている。濡れて重くなった寝袋はていねいにあつかうこと。濡れた羽毛は思ったより重くて縫製部を痛めてしまうことがある。
良い羽毛の選び方は触ってみてほとんど抵抗なくへっこみ、はなせば直ぐに元に戻るもの。触ってぎっしり詰っていると感じるのは質の悪いものだ。ちなみにネパールで売られている寝袋のほとんどはあまり質が良くない。
寝袋を畳む時には袋に寝袋の足元から押し込んでいく。決してきっちりと畳んではならない。寝袋に癖がつき、ふくらみが悪くなる。帰国後は大き目の袋に入れて風通しの良い所で保存する。
シュラフカバーもあればとて便利なものである。安宿で虫に苦しめられた時にとても重宝だ。
アーミーナイフ
これはハサミ付きを選びたい。よく切れて重宝する。 爪楊枝とピンセットもけっこう役に立つ。
缶切りや栓抜きも便利。
衣類
下着と靴下は日本で。トランクスは海外ではあまり売ってない。アジアは靴下は化繊のものが多い。 女房
は、女性ものの下着は東南アジアが安いよ、と言っております。
防寒にはやはりフリースでしょう。高価な物はいらない、安いのでOK。フリースは同じ重量の毛糸に比べ倍の保温力がある。洗濯機でも洗える。脱水機がない時はなかなか乾かないのが欠点か。風に弱いので防風着を併用すること。
蚊取り線香
日本製が一番。中国製やインド製の蚊取り線香はあまり効かない。宗教上あるいは信念上の理由で殺生を禁じられている方にはお勧め。タイ製は問題無いので、私はタイ経由の時はそこで買うことにしている。蚊取り線香は折れやすいので石綿を利用した台があると重宝する。
それと蚊除けの塗り薬はタイが安い。