第6話   航空券の計らい
インドを満喫し、大いに遊び尽くし、そろそろ帰国の途の準備を始めたところ、
帰りの便が予想もしない展開を引き起こす。
なんとソウル乗り継ぎで航空会社の手違いか?1泊以上の足止めを食らう事になる。
30分ほどの時間差だったと思う。
今思えばこんな場合、航空会社がホテルは確保してくれる?かもしれない。
(どうなんですか?美保ちゃん。。。)
しかし、6ヶ月もインドにいると、心にも余裕が・・・度胸もついてきたのか、
ソウルに着いてからホテルでも探そうか・・・それも面白い。と単純に割り切っていた。
そしてインドを離れる直前、全く別の名案が閃いた。
滞在中に知り合った韓国人女性「ナジュマ」のことだった。
妻が知り合い、意気投合し、「インドから帰る時は、ソウルに寄ってね♪」
と住所交換をしていたのだった。
早速電話し、近くのホテルを予約してもらうか・・・運良ければ、泊めてもらうことまで
卑しくも当てにしていたのだ。
ところが、電話してみると、それは彼女の電話番号ではなく、(彼女は帰国後、電話を持った。
だからインドでは電話番号はなかった。)彼女の友達の電話番号だったのだ。
1回目の電話では、相手も訳分からず、韓国語でワーワー言うだけで物別れに終わってしまう。
しかし、めげずに2回、3回の電話で、「私は”ナジュマ”と知り合った日本人で、
ソウル空港(金浦空港)に何日の何時に着くので、その事を彼女に伝えて欲しい。」
という事をどうにか伝える事が出来た。・・・・・気はした。(妻・談)
半信半疑のまま降り立った空港に、彼女は待っててくれた。
あるオジさん?と一緒に・・・・・・。
2話に渡り、話したかったのは、このオジさんとの出会いこそが核心なのである。
彼の名前は「パク」。
現在は、ある会社を経営し、韓国における「心の教育」の第一人者であるらしい。
「ナジュマ」は、そこの社員であり、教え子の一人らしい。
私は、初対面の人にこれほどの親近感を覚えたことはない。
その日、私達はパクさんの家に泊まった。
夕食には、パクさんの教え子達が、私達を歓迎する為に10人ほど集まってくれた。
私とほぼ同年代と思われるその韓国の若者達にも、
不思議なくらいの親近感と温かさを感じた。
得も言えぬ何かを感じた私達は、翌日の福岡行きはキャンセルし、
もう少しソウルに滞在することにした。
面白いことに、次の日から変わりばんこに、その同年代の家を渡り歩き、
韓国の家庭の味までごちそうになっていった。
会話さえ交わさなければ、同じ日本人のようでもあり、
言葉は通じないが、それ以上の親しみまで感じてくる。
偶然が引き起こした単なる出会いであるが、
そこには、もっと深い深い必然が隠れているようでもある。
ありがとう。もう2度と会うことはないかもしれないが、私達はここで元気に生きている。
一期一会の心境を今、噛み締めている。。。
そして、帰国約3ヵ月後の7月終わり、
パクさんは、家族3人で日本に遊びに来た。
キムチの土産と一緒に、我が家に泊まり、宮崎を満喫してもらった。
ちょうど店をオープンして、この旅日記を書き始めた頃の話である。
今度は船で釜山に渡り、汽車でソウルまで行こうと考えている。
また私と縁のありそうな未知の国「中国」。
今は行きたいとも、行く予定も全くないが、運命は突然やってくる。
私の周りには今、中国に住んでいたとか、留学しているといった人々が集まってきている。
今日だって、中国に行ってた人からの土産だといって、ローズティーをご馳走になった。
何気ない日常の一場面だが、そこには大きな流れとなる何かが隠れている場合もある。
ちょっとしたきっかけで運命は変わっていくものだ。
それを今の私は知っている。。。。。
3/11