またもや週末営業の怪しい魚屋へでかけた。
1匹1500円のホウボウが目を引いた。
オッチャンが「2匹で2000円」と声をかけてきた。
1匹しかいらないんだけど、、、と難色を示すと、2匹1000円に負けてくれて、手をうった。
とてもユニークな魚体である。
さかなは横に寝かされて売られているものだが、カエルのように腹を下して並んでいた。
棲息状況から、この体型はきているようだ。
カサゴの仲間で、砂地の海底を這って生活しているらしい。
体はヌメヌメする。
鮮やかな赤主体の魚体なのに胸ビレは青緑色。
頭部は硬い殻のような骨で構成されている。
叩くとコツコツと音がする。
ホウボウ、右へならえ!
鱗を丹念に取ってから、頭を落とす。
浮き袋は珍味らしいので、傷つけないように慎重に包丁を入れる。
腹を開いて内臓を掻き出す。
3枚におろすため、皮のみに切れ目を入れる。
皮が切れにくいので、あらかじめ切れ目を入れておくのだ。
全体に切れ目が入ってから身と骨を剥がしにかかる。
身ばなれはよい。
腹骨を鋤くのはひと苦労。
中骨もごっつく、きっちり取ってやる必要がある。
ここは思いっきり腹骨付近を切り落として、煮こごりや焼き用と割り切ったほうがよい。
3枚におろしました
刺身用のものは、皮を引いてやる。
皮引きは容易である。
刺身は味は淡泊で、ほのかな甘みがあって美味しい。
ホウボウのお造り
淡白な白身であれば、昆布締めも合うに違いない。
刺身用に柵にした身を昆布ではさみ、ラップを巻いて冷蔵庫で寝かしてやる。
。
この魚は浮き袋を使ってボウボウ鳴き声をだすことから、この名になった由。
うっすら赤みを帯びた身は、しっかり感があって旨みが濃縮される。
軽くしょうゆをつけて食べると、これもおいしい。
ホウボウの昆布締め
内臓から浮き袋だけを取り出してやる。
よく洗って水を拭き取り、塩をふって塩焼きにする。
この魚は浮き袋を使ってボウボウ鳴き声をだすことから、この名になった由。
袋の弾力ある歯ごたえを期待したが、焼くと焼き魚のようなぽろぽろした身になった。
よく焼くと香ばしくて美味しい。
浮き袋の塩焼き
せっかくなので、一番だしを取ってやり、椀種としても使ってみた。
腹の方の美味しい身を切る。
片栗粉をまぶして椀に浮かべる。
力強いだしの味と共に、淡泊な味わいの中に身のうま味がしっかり感じられる。
こいつは一押しである。
椀
ホウボウは鍋にも合うらしい。
鍋の用意がすぐにできなければ、刺身用に薄造りした身をさっと湯に通す。
そして、湯をしっかり切ってから少しポン酢をかけて食べると、上品なうまみのあるホウボウの身が楽しめる。
これは、手間いらずであるがおいしい食べ方だった。
ホウボウはゼラチン質を多く含んでいて、煮こごりにも向くらしい。
あらを鍋に入れ、水、しょうゆ、砂糖、酒、みりんを入れて煮てやる。
煮魚と同じ要領だ。
15分くらい煮て火から下ろし、身を剥がしながら骨などを取り除く。
身は、汁の中に残してやる。
身を少しつまむと、美味しい。
煮汁を深めの器に取り、冷蔵庫で冷やす。
身が多い部分とプルプルのゼラチン質の2層ができる。
口に入れるとひんやりとプルプルな食感が広がり、徐々に溶けていく。
少し濃いめの味だけれど、冷えているので意外と気にならない。
身が食感を損なうかと思ったが、煮魚としてのホウボウも一緒に楽しめてよい。
食感の良さは、最初に口に入れた瞬間に十分味わえるのだ。
これは、お勧めの一品だ。
極上品の煮こごり
椀種であれだけのうま味があるのだから、焼いても美味しいに違いない。
そこで、塩焼きにしてみた。
白身の淡泊な味である。
今回の焼きでは、ホウボウの良さが十分引き出せなかった。
note.
2003/2/22:初版
2011/2/24:Ver.1.10 刺身、昆布締め、湯通しの情報を追加、写真サイズ変更
ref.
「魚の目利き食通辞典」講談社編(講談社)
「日本一うまい魚の食べ方」生田與克著(中経出版)
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