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焼き物の村・小石原
石原焼き――素朴な土の温かみを感じる器。特徴的なハケ目が、以前はなんだか野暮ったくて好きになれなかった。が、最近、その庶民っぽさが妙に心地いい。何と言っても福岡県内。意外と近いらしいし、行って見るか…。
「そばが美味しい」と言う、若かりし頃そこをよく旅していたらしい母と、珍道中が始まった。
さすが焼き物の村…
達がたどり着いたのは村の北部。ここから南に向けて、国道沿いに窯が密集している。「民陶祭」(5月・10月開催…だと思う)のときは、さぞや渋滞するだろう。
 しかし、逆に車の通りが少ないフツウの休日は、移動しやすい。一本道をひたすら行って、なんとなく雰囲気のいいところに入ればいいからだ。
 まず1つ目の窯に入る。もっとも北部にある窯で、白い肌に濃い紺色のはっきりとした模様が特徴的。すぐに魚の模様のついた湯のみが気に入った。幸先がいい。とりあえず、これを買わずに、次に行くことにした。
小石原制覇の秘術
石原焼き、と言っても、窯によって特徴がぜんっぜん違う――ということは、数軒立ち寄った時点ですぐに気づいた。
 気に入らなかったら、そこはさっとあきらめる。気に入ったらとことん見る。そういうコツもつかんだ。
 だが、1日では網羅できないであろう全窯を、走る車の中からどうやって見極める??
 もっちろん、見極められるわけない。カンだけであった。しかし、これから行く人には秘術を授けよう。じゃじゃ〜ん。それは、村の中央部にある「道の駅」に行くことなのでございます。
 道の駅には、ほぼ全窯の作品が置いている。なので、ピンと来た窯の名前を控えて、マップ(どこにでも置いてます)を見て、窯に足を運べば効率よく好きな作品をじっくりと見ることができるわけです。

そばです
軒行ったところで、またお気に入りの器に出合った。黄色と薄緑の模様、そしてハケ目の組み合わせが麦の穂のよう。特に茶碗類のかわいさに、うっとり。 しかし、茶碗は特に必要ない。ここは、定番の湯飲みでしょう。
 しかし、そこで私の頭をあの最初に見た魚の模様の湯飲みが過ぎった。うー。2つ買うか??
 悩んでいるうちにおなかがすいて気持ち悪くなってきた。腹が減っては………そして私はそば屋に足を踏み入れた。
 「道の駅」の向かいにあるそば屋は、豆腐、米、そば、など、いろんなものが自家製だった。私が注文したのはとろろそば。温かいヤツである。おおっ、そばが太い!1本で3本分ぐらいあるぅ。味は…おいしい。
 小石原は土地が痩せているため、そばが昔からおいしいのだとか(確かそばは土地が痩せてるとこで、よく育てられてますよね?)小石原に来たら、昼はそば、に限る。
結局…
なかもいっぱいになったし、ラストスパート。と立ち寄ったある窯の庭先で、こんなもん発見(右写真)。めちゃめちゃお天気のこの日。乾されていたのは、タケノコ。なんだと。なんか不思議な、でもいい感じの光景でした…。
 で、結局私が悟ったのは、この数ある窯の作品の中で、心を捉えて離さなかったのは、あの2つの湯飲みだけだった、ということ。
 小石原焼きの窯は、見事なまでに、それぞれの特徴を持っている。伝統的な技を残しつつ、それぞれの味を出している。小石原村は面白い。
 窯まで行くには遠いので、「道の駅」で2つの器を見比べることにした(方や最北に、方や南部に、この2つの器の窯はあったので)
 「道の駅」には、ほとんどの窯の器が揃っているけど、それぞれの窯の全種類が当然集まってるわけもなく、最初に気に入った、あの魚の器はサイズが大きいのしかなかった。迷いに迷ったが…サイズがないのが致命的。私は麦の穂、の方を買った(その前に、北部まで車を走らせて、窯にあった小さな湯飲みを発見。したのだが、ちょっと模様がにじんでいて断念)。
 でー。魚の方だが、ビッグサイズを母が購入。結局、手元にはあるので、満足満足。また行くぞ〜。それにしても、窯元で陶器を買うって、ささやかな幸せ、だよね。
@SUNS ROOM