●:=: Angkor 5 days :=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=:=○

     ア ン コ ー ル 5 日 間 ★ 徒 然 日 記

 3日目の9――20分で4つの遺跡はやまわり の巻

                        発行責任者 ちはる
                        2001.11.6  発行
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§--< Attention! >-------------------------------------------------§
▼この日記は、ちはるが実際にアンコール・ワットのある町、シェムリアッ
 プでつけていた日記をもとに、加筆、修正、再構成したものです。
▼もしかしたら文中に、不適当な発言、あるいは間違った記述があるかもし
 れません。その場合はどうぞ容赦なくご指摘ください。ただし、旅の折々
 で胸の内に生じた感情については、あえてそのまま書いている場合もあり
 ます。どうぞご了承ください。
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 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥《アンコール遺跡群周辺図》‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

   北
   ↑
   ┼ 
   |         ┌―――――――――――――――――┐
   |         |┌┐┌――――――――┐┌―――┐|
       ┌―――――┘└┘└―…      └┘   ||タ・ソム
       |┌―――――――★―…       ★    ||★
   北大門→ ★     プリア・カン     ニャック  ||
 ■■■■■■||■■■■■■ B A     ・ポアン   \\
 ■     ||     ■ ☆←☆←――┐         \\
 ■     |└――――――――――┐  ↑         ||
 ■バプオン |┌――┐┌―――――┐|☆タ・ケウ       ||
 ■象のテラス||  || ■ ☆ |└―┐↑         ||
 ■など   ||  || ■ C └―┐|↑    東メボン★||
 ■    ┌┘└┐ || ■     ||↑         |└―…
――――――┘┌┐└―┘└――――…  ||↑今回の進路    |┌―…
――――――┐└┘┌―――――――…  ||↑~~~~~~~~~~    ||
 ■    └┐┌┘    ■     ||↑       プレ・ループ
 ■ バイヨン||     ■     ||└タ・プローム  ↓||
 ■     ||     ■     || ☆       ★||
 ■     ||     ■     |└――――――――――┘|
 ■     ||     ■     └―――――┐┌―――――┘
 ■■■■■■||■■■■■■          ☆||□□□
   南大門→ ★         バンテアイ・クディ||□□□
       ||                 || ↑
       ||■■■■■■           ||スラ・スラン(池)
       ||■┌――┐■           ||
―――――――┘|■| ◎ |■┌――――――――――┘|
―――――――┐|■└――┘■|┌――――――――――┘
 ←空港へ  ||■■■■■■||
       |└――――――┘|
       └―――┐┌―――┘ 今回の進路
           ||
           ||
  シェムリアップへ↓||
           ||
?

*Aはスピアン、Bはトマノン、Cはチャウサイ・デ・ボーダです。

※ 縮尺は適当です。どーみてもアンコールトムが大きすぎる・・・
※ ■は基本的に環濠を意味しています。
※ ◎はアンコール・ワットです。

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《2001年5月29日−9》

■ タ・ケウ[Ta Kev]

 午後5時、タ・プロームを出る。

 次はタ・ケウという遺跡に向かう。ここもタ・プロームから至近の距離にあ
る。よってあっという間に到着。

 午後に見たバンテアイ・クディやタ・プロームの建物は、車道からは見えな
い位置にあったが、タ・ケウは道を走っている途中、車の中からも見えた。
 広々とした草原の中に、遺跡がぽつんと建っている。

 ここは午前中に見たプレ・ループや東メボンと同じで、ピラミッドのように
高さのある建物だ。
 階段状の基壇の頂上に、わたしたちのいる西側からは3つの塔が見える。

 タ・ケウは975年にジャヤヴァルマン五世が建造に着手したヒンドゥー教
の寺院。

 Kさんによると、タ・ケウは硬い石(この場合は緑石砂岩)でできた、あま
り彫刻のない遺跡だそうな。
 というのも、建造主のジャヤヴァルマン五世が途中で亡くなったりしたせい
で未完成のままだかららしい。

 その言葉通り、彫刻がなく、石の表面が平らなままのせいだろうか、タ・ケ
ウはコンクリートの建物のようにつるんとした感じだ。

 石は緑石砂岩を使っているとのことだが、この時は夕日を浴びていたせいで、
建物は全体的に明るいオレンジ色に見えた。

 タ・ケウの内部は立入禁止なので、車から降りて外側だけ眺める。

 遺跡の手前に赤い看板がある。白い文字が見えるので何て書いてあるのかK
さんに訊いたら、「立入禁止 罰金4000F」だそうな(笑)。
(※Attention! Fの意味は不明。フランス・フランでいいんだろうか?)
 
 でも、白人の男性が小さな女の子ふたりに案内されて、タ・ケウ内を歩いて
いるのを見た。

 ガイドさんに連れられて、効率よく解説を聞きながら遺跡をめぐるのもいい
けど、ああして気楽に個人で遺跡を歩くのもいいな、と思った。

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■ 橋

 タ・ケウは外から眺めるだけなので、あっという間に退却。
 メモには「5:07 OUT」と書いてあるので、遺跡の前じたいには5分もいな
かったんじゃなかろうか。

 ま、それはともかく車に乗って、ふたたび左右にジャングルの広がる道を
進む。
 すると、途中に川があった。Kさんがシェムリアップ川だと教えてくれる。

 川があるので当然橋を渡る。
 橋と言ってもしっかりした橋ではなくて、何かの上に板を渡しただけみたい
な、非常に簡素な造りの橋だ。
 渡る時、けっこう車がガタガタゆれた記憶がある。

 その後しばらくすると、道の右側、緑の木立の中に、石を積み上げてできた
低くくて厚い壁のようなものが、1メートルはない間隔でたくさん平行に並ん
でいるのが見えた。

 何だろう? 橋げたみたい――というわたしの印象は正解。

 Kさんは何も言っていなかったと思うが、これはスピアン・トマ[Spean
Thma]という、アンコール時代の橋の遺跡だったのだ。
 「Spean」は「橋」という意味なので、これは「トマ橋」ということになる
ようだ。

 この時わたしが見ていたのは橋桁の一部、それも上部だけで、ホントはもっ
と大がかりな迫り出しアーチの連なる橋桁なのだそうな。

 ううん、すごいっ。
 アーチがひとつでも感動するのに、迫り出しアーチが連なっている橋脚なん
てすごすぎる。

 まあ、今回の観光ルートには含まれていないので仕方がないが、見られたら
よかったな、と思った。

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■ トマノン[Thommanon]

 橋を渡ったあとしばらく車で行くと、ジャングルの中に開けた広場のような
ところがあり、そこで車は停車した。ここも前の遺跡、タ・ケウから激近であ
る。

 車を降りてふと視線を向けた先にトマノンがあった。
 広場の奥、ジャングルを背景に、ひっそりとたたずんでいる。

 Kさんがその反対側、道の向こうを指差すと、そこにも同じようなかたちの
遺跡があった。
 こちらはチャウ・サイ・テウダ[Chau Say Tevoda:チャウ・サイ・テボーダ、
チャウ・サイ・テヴォーダとも]という遺跡だそうな。
 ぱっと見には、ああ痛んでいるな、という印象を受けた。

 どちらも12世紀初頭、アンコール・ワットを作ったスールヤヴァルマンニ
世の治世に作られたとのこと。

 トマノンはフランスによって修復済みだが、チャウ・サイ・テウダは中国に
よる修復が現在も進行中らしい。

 中国による修復か・・・何か意外。
 ――ってゆーか、自国の遺跡の修復を急げ、中国。埋め戻したり水に沈めた
りしてる場合じゃないぞ。

 修復中だからなのか、チャウ・サイ・テウダは見学はしなかった。
 今考えてみると惜しい、と思うが、Kさん的にはこの後わたしたちをアン
コール・ワットでのサンセット観光に連れて行かなきゃいけなかったので、時
間がなかったのかもしれない。

 まあ、午後は日没までを考えると3時間くらいしかないのに、あちこち行か
なければならないからな。余裕がないのか。

 やっぱ3日間くらいじゃひとつひとつをじっくり見るのはきついんだなあ。

 さて、トマノン。
 白い巨木がぽつぽつと生える広場の草地の中にできた道を通って遺跡へ近づ
く。

 広場にぽつんと、しかし偉容を誇りながら建っているせいだろうか、この遺
跡はまるで野原に置き去りにされた機関車みたいだ。

 周囲が暗くなり始めているせいもあるのだろうけど、雰囲気はちょっとさみ
しげ。

 トマノンの建物の形は、今日これまで見てきたどの遺跡ともちょっと違う。
 それぞれの建物は地面の上に平面状に並べられているのだけど、建物の床部
分がとても高いところにあるのだ。

 それに対して今日見てきたプリア・カンやタ・ソム、バンテアイ・クディや
タプロームといった平面構造の遺跡の建物は、どれもほぼ目の高さにレリーフ
がある。

 あとで考えて気づいたが、これはアンコール・ワットの建物と同じなのだっ
た。
 アンコール・ワットは建物内に入れるのでそれほど違和感なかったけど、確
かに地面から第一回廊を見るとかなり高い。

 そか。ここはアンコール・ワットを作ったのと同じ王様が建てた寺院だもん
な。そういうつながりがあったのか。

 「この遺跡は天女がきれいです」とKさんが言ってくれるのだけど、そのデ
ヴァター(天女)のレリーフはどれも高いところの壁にあり、とても見づらい
(笑)。
 建物にのぼれれば目の高さにあるんだろうけどなー。でものぼってはいけな
いようなのだ。残念。
(※Atteniton! でも帰国後、あちらこちらのサイトを見たら、建物内の写
真を撮っている人がいた。OKなのか?)

 というわけで、トマノンの中央祠堂で撮ったわたしのデヴァターの写真は、
どれも下からのあおり写真である。
 うううっ、正面から撮りたかったよう(T_T)。

 しかしKさんの言うとおり、ここのプリーツスカートのデヴァターはどれも
美しかい。
 ああ、正面から見たい、近くで見たいっ!

 恨みを晴らすかのように&シロウトは数が勝負っ! とばかりにばしばし写
真を撮りまくる。

 それにしてもこのデヴァター、身体は正面向いているのに、足だけ横向きだ
な。
 足(足首より下)を正面から描写する文化というか技術というか概念という
かが、この時代にはまだなかったのだろうか? それともそういう様式なのか
な?
(※Atteniton! あとで写真を見直したら、アンコール・ワットのデヴァター
もそうだった)

 ちょっと離れたところにある経蔵にも目を向ける。
 建物の基壇部分に、きれいな文様の装飾があった。
 「これはみんなカンボジアの植物をレリーフにしています」とKさんが言う。

 これは何ていう花で、これは何ていう名の実で・・・と教えてもらったのだ
が、うっかりメモに書き留めるのを忘れた。惜しい。
 マダムは植物好きなので、おぼえているかもしれない。

 外側からのみだけど、トマノンをじっくり見て(と言っても記録を見ると
10分くらいだ)、5時20分、車に帰る。

 この遺跡の敷地内の木にも、あの戦争で行方不明になった人を捜し求めるビ
ラが貼られていた。

 同じ人の写真かな・・・

 いろんな歴史が、ここには混在していた。

                                おわり

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■ 編集後記

 はい、ざ〜っと遺跡を4つめぐりました。

 メモの記録の間違いだろうか、とも思ったのですが、タ・プロームを5時に
出たのは間違いないし、5時20分にトマノンを後にしたのも間違いないんで
す。
 すっごい駆け足でしたね。

 こうして考えると、午後の3時間の休憩がもったいないんですよね\\
 あれがなければ、もっと午後もゆっくりまわれるのに。

 でも、体力を考えると、一番暑い時間帯を休憩ですごすというのも、悪い案
じゃないし。
 難しいッス。

 まあ、何にせよ今回はご年配のマダムがご一緒なので、無理はできませんで
した。

 それではまた次号でお会いしましょう。

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・『アンコール5日間★徒然日記』は、インターネットの本屋さん『まぐま
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