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第6号 | |
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1日目の6――そりゃあ早すぎるんでないかい?/ソウルで映画を の巻 | |
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■ 映画館 | |
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え? 字幕はハングル、セリフは英語の映画を、英検(英語検定)4級の人間が見てどうする、何をたわごとをほざいているだって? まあ、とにかくそういうわけで、登場人物の名前は頭に入っている。だいたい、英検を受けたのは中学1年の時で、いくらなんでもその頃よりは、ちったあ上達しているはずである。 そんなに遠くない、とのことなので歩いて行くことにした。ユンさんの後ろをくっついて歩いていただけなので、当時はどこに行ったのかさっぱりわからなかったのだけれど、後でチケットを見たらソウル・グクジャン[ソウル劇場:Seoul‐gukjang]と書いてあった。これは地下鉄1号線のチョンノサンガ[鍾路3街:Chongno‐3ga]駅近くにある映画館である。インサドン[仁寺洞:Insadong]からは1kmもない。 車道側を食べ物や雑貨の屋台でびっしり埋め尽くされた歩道を歩き、10分ちょっとくらいで映画館到着。おお、「スター・ウォーズ」の文字がハングルで書かれている。それは韓国だから当たり前のことなのだが、外国の映画館に来た、という気分が盛り上がる。 チケットを売る窓口の上に、上映時間が書かれている。「どの回を見る?」とユンさんに訊(き)かれて、「え?」となったが、このソウル劇場にはいくつかの映画館が入っていて、同じ映画を同時に2本、時間差をもうけて上映しているのだ。 一番近いのが8時30分からの回だったので、それを見ることにした。大人はW6,000(約645円)。わたしが日本でよく行く映画館は、割引なしで大人が1,800円。絶対日本の物価って間違っていると思う。 建物の中に入ると、飲食店などもテナントとして入っているようだった。簡単な軽食のスペースなどもある。 やたらと細い階段をのぼって上の階へ。そこが映画館になっていた。 「指定席なんですか?」とわたしは驚いたが、ユンさんは「うん、そうだよ」と当たり前のようにうなずいていた。ということは、ソウルでは全席指定の映画館って普通なのか。 わたしの行動範囲内には、全席指定の映画館なんてあったかな? 指定席そのものはあるけど、あれは別料金を払って座るものだし。 指定席なら絶対座れるから、ぎりぎりに入場しても安心だなあ、と思ったのだが、これは逆に考えてみると空いてても自由な席に移れない、ということになる。 そんなことを考えつつも席を探す。わたしはカ列の48番。 というわけで、「カ」は一番最初になるから、わたしは一番はしっこの列の前から48番目の席となる。ユンさんはその隣となるが、席がひとつ、先客の女性たちの荷物置場として陣取られている。ユンさん、ていねいにお願いしてどけてもらう。 で、席に着いたのはいいのだが、映画が始まる前に、わたしたちは左右の席をチェンジした。 まだ上映時間になっていないけど、すでに館内は暗く、非常灯をつけている程度の明るさしかない。しかもその明るさの中で、はやくも予告編の上映が始まっていた。 何の予告編が流れていたかな? 「MATRIX」の予告編があったんじゃなかろうか。日本ではまだ全然話題になっていないハリウッド映画の予告編もあった。 やがて映画館の中が本格的に暗くなり、映画の上映が始まった。 まあ、映画の内容は割愛させていただく。だが、「スター・ウォーズ」のあの豪壮華麗なセットのほとんどは、登場人物の背の高さまでしかなく(つまり一番背の高い役者に合わせてセットを作ったことになる)、それより上は全部CGだったそうなのだ。うーん、全然本物とCGの境目の区別がつかなかったなー。 人間以外の登場人物の、めっちゃ訛った英語に辟易したり、ヨーダのカタコトのような、やたらと倒置法(?)を使ったセリフにもまいったけど、まあそこそこ内容は理解できたのではなかろうか?(逆に言うと、わたしの英語力で理解できる程度の内容しかなかった、ということになる!? ←ルーカスはそれでいいんだって) 一回だけ、ハングルの字幕を見た(読んだではない)。 クイーン・アミダラが、何なんだそりゃ、柄のない唐傘か、みたいな物体を背中につけたどこ風とも知れぬ衣裳で登場したラストシーンが終わって、スクリーンにクレジット(credits)が流れ出すと、もう用はない、とばかりに観客たちが席を立ちはじめた。 こういうところは日本と同じだな、と眺めていたら、パッと天井の明かりが点灯された。 ビルの外に出たのは、夜の11時近く。さすがにもう空は真っ暗だった。 「韓国版リングも上映されているんですよ」とユンさんがソウル劇場のビルの壁面を指さす。おお、本当だ。ハングルで一文字「Ring」と書かれている。 この韓国版リング、かなり人気だったらしく、確か日本と台湾の映画会社が上映権を買ったはずである。なので、いつか日本でも見ることができるかもしれない(今のところ上映の話は聞かない)。 チョンノを話しながら歩き、YMCAホテルへ向かう。 さて、わたしは部屋に戻る前に、ふたたびセブン・イレブンに行ってシャンプーを買わなくてはならない。 しかたなく、大は小を兼ねるの法則に従い、大きいほうを選ぶ。リンスとシャンプーが一緒になったものがあればいいなあ、と探したのだが残念ながら見当らなかったので、面倒くさいからシャンプーだけでいいや、と1本のみ購入。W4,900(約527円)。まあ、こんなものか。 入浴、洗濯、日記書き。 一日目からいろいろしたなあ。 おわり
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■ 今回の韓国語 ■ | |
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◆入郷循俗 | |
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そうです、これは日本語で言うところの「郷に入っては郷に従え」です。 漢字で書くと、中国語と韓国語とは一文字違いなので、「お、似てるじゃん」とつい思っちゃいますけれど、実際に音読すると中国語の方は「ルーシャンスェイスー(ruxiangsuisu)」となるので、全然違いますね。 こうして三ヶ国語並べてみると、「したがう」って意味に使われている漢字が「循」、「従」、「随」と全部違うのが面白いです(3文字とも「したがう」という意味があります)。 ちなみに辞書で調べたら、「従」は反対しないでついていく、「随」はまかせきりで、導かれるままについていく、という意味でした(「循」は載ってなかった)。 みなさんも、もし韓国で日本とは違う習慣に出会って戸惑うようなことがあったら、どうぞ「イピャンスンソク」で気楽に切り抜けてください(^ ^)。
参考文献: ※このコーナーは不定期です。
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■ 今回のおこづかい帳 ■ | |
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●今回の小計:W5,400 (※レートは1999年7月当時、¥100=W930で計算しています)
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■ 編集後記 ■ | |
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いやー、「所変われば品変わる」って感じですね。実は外国で映画館に行くのは初めての経験だったので、もう行くだけで面白かったです。映画の方も、大迫力の映像がすごかったし、アナキンも可愛いかったですし。
でも、クレジットが流れはじめた時点で館内の明かりがついたのにはショックでした。 それでは、また次号でお会いしましょう。
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1日目の1――出発っ! はじめてのおつかい、ならぬ | ||||||
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1日目の2――何ごとっ!? 地下鉄車内で大演説! の巻 | ||||||
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1日目の3――DDRでブチ切レ?/初めて見たソウルの巻 | ||||||
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1日目の4――やっぱ夏はこれでしょう♪/韓国産ビールの巻 | ||||||
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1日目の5――伝統茶院でくつろぎの一服の巻 | ||||||
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1日目の6――そりゃあ早すぎるんでないかい?/ソウルで映画を の巻 | ||||||
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