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第30号 | |
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5日目の1――空も大地もひろびろ/宗廟の巻 | |
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■ 楽園市場周辺 | |
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あわててとび起きて洗面、着替え。8時45分には部屋を出る。 今日の予定はチョンミョ[宗廟:Chong‐myo]とチャンギョングン[昌慶宮:Chang‐gyong‐gung]、チャンドックン[昌徳宮:Chang‐dok‐kung]の3つ。 ホテルを出ると、外はピーカン。日差しがまぶしい。 楽園市場の近くにあるセブン・イレブンでいつものコーヒー(森永のカフェラテに似ているやつ)を購入。 コーヒーを飲みつつ、ついうっかり楽園市場の西側の道を北に向かって歩いていたが、チョンミョの入り口は現在の進行方向とは逆のチョンノ[鐘路:Chongno]の方にあるんだった。 そして楽園市場の裏側の交差点まで来ると、そこに韓国の伝統菓子の店を発見! どんなものかというと、日本の「おこし」によく似たごま菓子などを筒状(もしくはリング状)に積み上げながら、その表面に色違いの同じお菓子で「寿」とか「喜」というおめでたい文字(漢字)を描いているのだ。うーん、職人技。 さすがに筒状のものは大きくて高いので買う気にはならないが(そもそもが慶祝時用で、お土産向きではない)、ユミルグァはばら売りで売っているし、タシク[茶食](落雁(らくがん)みたいなもの)の小さな詰め合わせや、草餅のような餅菓子のパックもある。 ユミルグァや餅菓子はいかにもお店で手作りしました、という感じの出来なので、今買うと固くなっちゃったりするかもしれない。
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■ チョンミョ[宗廟] | |
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しかし通り沿いの店はほとんどしまっていた。日曜日だからかな? ほどなく左右にえんえんと続く壁に行き当たる。これはチョンミョの敷地を囲む壁だろうか? チケット(W700:約75円)を買って中に入る。 すぐ近くに石碑のようなものがある。ハングルと英語だけだが、大きく書かれたハングルだけ読んでみると、「チョンミョ セギョユサン」と読める。なるほど、セギョユサン=世界遺産か。 入り口の左奥にはチョンミョ内の地図もある。地図上の建物の説明は韓国語と英語だけだが、なぜかチョンミョの説明だけが、とってつけたような看板に日本語で書かれている。わざわざ日本人のために増設してくれたということだろうか。 その説明によると、チョンミョはイシ・チョソン[李氏朝鮮]時代歴代の王と王妃(皇帝と皇后)の位牌を奉っている建物のことだそうな。1394年10月、イシ・チョソン[李氏朝鮮]王朝がソウルに首都を移した年の12月に着工して、翌年9月に完成。 地図を見ると、建物は敷地の真ん中あたりに並べられ、そのまわりを層の厚い森が取り巻いている。 というわけで、まず初めに行ったのが恭愍王神堂[Shrine
For Kongmin‐Wang]。 建物自体は塀に囲まれて見えなかったような気がする。ただ、蝉の鳴き声が頭上から降るように襲いかかってくるように響いていた記憶がある。 この建物を見ながら、なにやら熱心に話し込んでいる男性がふたりいた。 この近くに遺物陳列館なるものがあるはずなのだが、どういうわけか見つからなかった。ただ、これが遺物か? と思えるような宝物の写真が何枚か貼られた掲示板が近くにあった。説明がなかったのでよくわからなかったけれど、もしかしたら遺物陳列館は工事中なのかもしれない。 恭愍王神堂を離れ、頭上に生い茂る木のおかげで影になっている歩道を道なりに進んで行くと、今度は正殿[チョンジョン:Chongjon]の敷地に出た。 その「神位奉安図」を見ると、正殿内はいくつかの部屋に分かれているらしく、第1室には誰と誰(たいていは王と王妃、もしくは皇帝と皇后)、第2室には誰と誰と書かれていて、第19室まである。 さて、ここは有名なところだから、門の中はさぞかし観光客でいっぱいだろうと思っていたのだけど、いざ中に入ってみたら人はまったくいなかった。韓国の建物にしてはめずらしく屋根の先が反ってなくて、さらに横に長ーい正殿前にひろがる広大な庭は、わたし以外に影をつくるものもなく、夏の日差しに照らされてひっそりと静まり返っている。 しかし、瓦葺き屋根がついた石塀に囲まれたこの正殿は、特に何がある、というわけではなかった。 朱塗りの丸い柱が、数メートル間隔でだーっと横に20本ほど整然と並んでいる正殿は、前面の扉はすべて閉められていて、中は何も見えない。 けれども、その徹底的なまでの何もなさがかえって潔くて、この正殿の静謐で清浄な印象を強めているような気がした。 でも俗人のわたしにはそんなことは関係なくって、「何でこんなに建物が長いんだ? ファインダーに収まりきらないじゃないかっ!」と撮影ポイントを求めてうろうろしていたわけだけど(^ ^;)。 ここは何かを見るところなのではなく、場の雰囲気を楽しむ(?)所なのだな、とちょっと思った。 この他に、青みを帯びた瓦をふいた屋根&左右の壁と柱しかないだたっ広い楽工庁、正殿を小さくしたような永寧殿[ヨンニョンジョン]、何かの準備所だったらしい典祠庁[チョンサチョン]、三角山[サムガクサン]に源を発するという祭井[チェジョン]などを見てまわる。 チョンミョの敷地の一番奥には、道路をまたぐ橋がかけられていた。この橋を渡るとチャンギョングン[昌慶宮]に行けるらしい。 しかし、この判断は大きな間違いだったのである。 おわり
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■ 今回のおこづかい帳 ■ | |
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●今回の小計:W1,700 (※レートは1999年7月当時、¥100=W930で計算しています) ※今回の韓国MEMO(韓国語)はお休みです。
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■ 編集後記 ■ | |
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チョンミョはお金を払って入るところなのですけど、本当にかなりの数のお年寄りがベンチに座ってひなたぼっこ(?)していました。何歳以上は入場無料とかあるのでしょうかね? ここは大勢でわいわい来たら、また印象が変わるんでしょうね。わたしは晴れた日にひとりで来てよかったな、と思いました。 それではまた、次号でお会いしましょう。
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5日目の1――空も大地もひろびろ/宗廟の巻 | ||||||
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5日目の2――大迷走チャンギョングン[昌慶宮]の巻 | ||||||
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5日目の3――のんびりゆったりチャンギョングン[昌慶宮]の巻 | ||||||
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5日目の4――街中の宮殿とあなどることなかれ/チャンドックンで山歩きっ!?の巻 | ||||||
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5日目の5――お昼を求めて/里門ソロンタンの巻 | ||||||
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5日目の6――國家指定韓國傅統食品とは?/ロッテデパートふたたびの巻 | ||||||
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5日目の7――東大門市場でKnock out! の巻 | ||||||
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