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第33号 | |
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5日目の4――街中の宮殿とあなどることなかれ/チャンドックンで山歩きっ!?の巻 | |
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■ チャンドックン[昌徳宮:Ch’angdokkung]へ | |
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正午に近い太陽の強い日差しを遮る木陰のない公園内は、チョンミョ内に比べてずっと人が少ない。 一息ついた後、チョンミョの一本むこうのトンファムンノ[敦化門路]を歩いてチャンドックンに向かう。 トンファムンノの通り沿いの商店は、日曜日のためかシャッターを降ろしているところが多いが、ショーウィンドウにハンボク[韓服]を飾った、オーダーメイドの店が何件かあった。 ふとチョンミョがある方に目をむけると、小道の奥、左右にはりめぐらされた電線の向こうに、丹青(たんせい)に彩られた鮮やかなお寺の屋根が見えた。 お寺の前にある駐車場の黒い柵越しに見たお寺は、屋根のすぐ下の三角形の壁に大きな卍(まんじ)模様や法輪が描かれていたり、反り屋根の下にずらーっと仏様の絵が並んでいたり。なんか派手だな。 中に入るか? とも思ったのだが、何となく面倒くさかったのでパス。トンファムンノに引き返す。 通り沿いの店を眺めながら道をさらに北へ進むと、あっという間にチャンドックンに着いてしまった。チョンミョ前の公園から10分くらいしかかからなかった。
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■ チャンドックン[昌徳宮] | |
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交差点をはさんで門のすぐ向かいにガソリンスタンドがあるのが何とも現代的だが、門自体は本当に壮麗で立派。カメラ片手に門の前を行きつ戻りつ、ああれこれ悩みながらどうにか門全体をファインダーに収めることに成功する。 さて、チャンドックンはガイドツアーに参加しなければ見学できないというが、どこで何を目印に待っていればいいんだろう? そういやチケット売場も見当らないな。 周囲を見回すと、トンファムンの左側に駐車場に入れる門、それに「フィルム W4,000(約430円)」と日本語で書かれた看板が出ている、休憩所をかねた売店を発見。 そして売店方面に移動する。と、駐車場に入ってすぐ右手にチケット売場発見。さっそく買う。大人ひとりW2,200(約237円)。 次はフィルムだ、と売店の中に入る。カウンターの向こうにいた40歳くらいの女性と「アンニョンハセヨ?」とあいさつをかわし、さて、どのフィルムを買おうかな、と悩んでいたら、女性が「フィルムですか?」と日本語で話しかけてきてくれた。ああ、日本語が通じるんだ、ありがたい。 36枚撮りのフィルムを1本(W4,000:前出)と、女性にすすめられたチャンドックンのガイドブック(日本語版、W5,000:約538円)を買い、ついでにガイドツアーはどこに集まればいいのか訊ねてみた。すると、12時半ちょうどに先程のトンファムン前に行けば、ガイドが待っているのでその後について行けばいいとのこと。 日記を書いたり買った本を読んだりしながら待つうち、12時くらいになると、韓国人ガイドに連れられた日本人観光客がちらほらと休憩所へ集まってくる。そして冷たい飲み物で一服すると、日本人の習性なのか、まだ全然時間が早いのに、もうトンファムン前へと移動する。 せっかちだなー、と思ったものの、外で待っていた日本人たちまでどんどんトンファムン前へ歩いて行くので、なんだかわたしは取り残されたような気分になってしまい落ち着かない。まだあと15分くらいあるのだが、結局わたしも外に出てしまった。 トンファムン前には、すでに10人以上の日本人が集まっていた。小さな子供のいる家族連れや、老夫婦と若夫婦の4人組み、女性ふたりのグループやらいろいろ。 看板が出ているので見ると、ガイドツアーの始まる時刻一覧だった。もちろん一番多いのは韓国語のツアーで、30分おきくらいに出発するようだ。その次に多いのが日本語ツアー。10時半が初回で、その後2時間おきに出発して、1日合計4回。そして最後が英語のツアー。これは1日に3回ある。 えー、日本語なんて日本人にしか通じないのに、英語のツアーよりも回数多いんだ。日本人としてはうれしいけど、なんか、いいのかなあ。それだけ英語圏の人よりも日本人観光客が多いってことなのかなあ。 みんなこんなに早くから集まったけど、もちろんツアーは定刻から始まった。 いわゆる普通のチマ・チョゴリは、着るとふわっとした感じになると思うのだが(あくまでわたしのイメージではですが)、この服は着ている人のスタイルの良さを際立たせるかのように、すらっとした細身のタイプ。そしてガイドの女性はもちろん美人だ(笑)。 多くの日本人観光客が、韓国の女性は美人が多い、という感想を述べるが、確かに主要観光スポットには美人女性スタッフが多い。陰謀か?(何の?) ツアー客たちはここで韓国人ガイドといったんお別れ。後でまた出口で再合流するそうな。なるほど、その待時間がそのままガイドたちの休憩時間になるわけね。 ガイドの女性がまずあいさつをし、それからこのチャンドックン見学ツアーは、休憩を含めてだいたい1時間20分くらいかかることをみんなに告げると、観光客たちの間から「ええー? そんなにかかるのー?」という驚きの声があがった。 そんなにかかるだと? 冗談じゃない。 ちなみにチャンドックンは、1405年にイシ・チョソン[李氏朝鮮]の離宮として建てられた後、秀吉の文禄・慶長の役(韓国では壬辰倭乱)でいったんほとんどが焼失してしまっている。 どのガイドブックを見てもたいてい書いてあるけれど、ソウルにある王宮の中では一番保存状態がよく、当時の面影をよく残しているそうな。 さて、チャンドックン内の地図の前でひととおりのルートの説明を受け、まずは橋へ。錦川橋というそうな。 ゆっくり見る間もなく次の観光スポットへ。途中の建物はほとんどが工事中だった。 次は大きな建物の前に出た。チャンドックンの正殿にあたるインジョンジョン[仁政殿]だ。ここでは外国使節の謁見など、公式的な行事を行なう場所だったそうな。 建物の前はチャンギョングン[昌慶宮]のミョンジョンジョン[明正殿]のように回廊に囲まれた広場があって、建物の正面からのびる石畳みの通路の両側には、やはり官位を刻まれた小さな石柱(品階石)が立っていた。 ガイドさんが、建物の正面にある門の屋根を示し、反り屋根の先に置かれている小さな人形(動物)は『西遊記』の登場人物である、と説明している。 建物内部もじっくり見られなかったが、天井には大きなシャンデリアが吊されていた、と手元のメモに書き残されている。 次に行ったのはソンジョンジョン[宣政殿]。 あまりよく覚えていないのだが、この建物の屋根瓦は青だったらしい。ガイドさんが、韓国の王宮の建物で、唯一残っているの青い屋根瓦の建物である、と言っていた(メモにそう書いてある)。 なんでも、韓国では青は「王」の意味があるので、王が執務のために住んでいる建物にしか青い瓦は使えないとのこと。この青にちなんで、現在の韓国の大統領が住む建物を「青瓦台」と言うのだそうな。 お次の建物はテゾジョン[大造殿]。王妃や国王の寝所として使われた建物である。 ここでは3分くらい自由時間が設けられて、自由に見学してよいことになった。みんな、おずおずと建物に近付いて中をのぞきこんだり、写真を撮ったりする。 次に連れてこられた建物は、名前すらも覚えていない。でも、ガイドさんが建物の下を指し示し、「これがオンドルの焚き口で、ここで炭を焚きます。焚き口と煙の出てくる煙突の距離は、遠ければ遠いほど暖かさが長持ちします」という説明に、みんなと一緒になって「ほほー」とうなずいた記憶がある(こればっかり(^
^;;))。 この後は何やら広々とした所に連れてこられる。暑い。肌がじりじり灼ける感じがする。 そんな炎天下で見たのは、反り屋根も丹青もクラシック(classic)なのに、玄関の造りだけが、なんか妙にモダン(modern)な建物だ(名前不明)。玄関の屋根がぐっと前にせり出していて、その下を半円を描くように舗装された道が通っている。 その建物の向こうに、今度は和風な感じの建物が現われた。 ガイドさんが、「この建物は皇太子妃であった李方子(り・まさこ)さまが暮らした楽善斎という建物です」と説明する。 ここでもちょっとだけ自由時間が設けられた。少しうろうろする。 さあ、次はいよいよ有名なピウォン[秘苑]へ。うっそうと茂る木立の中につくられた道を通って行く。日差しが遮られただけなんだけど、すっごく涼しい。 ゆるやかな坂を登りつめた所で、見下ろす位置に四角い池、そしてその向こうの高台の上にいくつかの建物と楼閣が見えた。名前はそれぞれ芙蓉池とウハプル[宙合楼]というそうな。ここがチャンドックンで一番眺めがきれいといわれているところである。 ここで15分程まとめて休憩。小さな売店などもあり、暑さに耐えかねた人たちが扇子を買ったりしていた。 あの高いところにあるウハプルには入れるのだろうか、と行ってみたのだが、残念ながら立入禁止だった。あそこからこの庭を眺めたら、さぞかしきれいだろうになあ――と思っていたら、やはりこのウハプルの2階は宴会場に使われていたそうである。 芙蓉池は、その水面の多くを蓮の葉に覆われていた。その葉っぱの上で、たくさんの亀が甲羅干しをしている。かわいい。 ウハプルに向かって右手下にも建物がある。暎花堂というそうな。灰緑色に塗られた格子窓には、見た目にもすがすがしい白い紙が貼られていて、とっても涼しげできれい。 健脚ガイドさんは、時間になるとさっそく歩き始めた。 そんな靴で来るから、と一瞬いじわるく思ったが、考えてみると、確かに、ソウルの街中の、しかも宮殿内で、こんな険しい山道を歩かされるとは誰も思わないよなあ。 何とか山を越え、平地に戻る。後は樹齢500年の松を見るだけだ。 予定どおり午後1時50分頃ツアー終了。 入ってきた時とは違う、駐車場へ続く門で解散となった。ガイドさんにお礼を言って、みんなはツアーバスへと乗り込んでいく。 しかしわたしは徒歩である。とりあえずホテル近くに戻るために、ヒョンデ[現代]のビルの前を抜け、地下鉄のアングッ[安国:Anguk]駅に向かったのだった。 おわり
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■ 今回のおこづかい帳 ■ | |
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●今回の小計:W 12,400 (※レートは1999年7月当時、¥100=W930で計算しています)
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■ 編集後記 ■ | |
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ガイド付きで見学したため、いつもより説明が多いですね。ガイドさんと一緒に行くと、解説してもらえるというメリットがあるわけなんですが、団体だととにかくもうものすごいスピードで各所をめぐっていくので、ゆっくり見られなかったのが残念です。 それでは、また次号でお会いしましょう。
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5日目の1――空も大地もひろびろ/宗廟の巻 | ||||||
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5日目の2――大迷走チャンギョングン[昌慶宮]の巻 | ||||||
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5日目の3――のんびりゆったりチャンギョングン[昌慶宮]の巻 | ||||||
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5日目の4――街中の宮殿とあなどることなかれ/チャンドックンで山歩きっ!?の巻 | ||||||
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5日目の5――お昼を求めて/里門ソロンタンの巻 | ||||||
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5日目の6――國家指定韓國傅統食品とは?/ロッテデパートふたたびの巻 | ||||||
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5日目の7――東大門市場でKnock out! の巻 | ||||||
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