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第39号 | |
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6日目の3――お昼ご飯は草の香りに包まれて/プルヒャンギの巻 | |
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■ プルヒャンギ[P’pul‐hyang‐gi] | |
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よっしゃ、そろそろお昼食べに出かけるぞ、と部屋を出る。 お昼はあれこれ悩んだが、プルヒャンギという自然食レストランに行くことに決めた。 ちなみにプルヒャンギは、『地球の歩き方』によると、「草の香り」という意味だそうな。なるほど、自然食レストランらしい名前である。 いいかげん使い慣れたチョンガッ[鍾閣:Chonggak]駅から地下鉄に乗り、チョンノサンガ[鐘路3街:Chongno‐samga]駅で地下鉄3号線に乗り換えてトンデイック駅到着。 チュンムロ[忠武路:Chungmuro]寄りの出口で降りればいいんだよな、とガイドブックの地図で確認。そちらとおぼしき出口から地上に出ると、すぐ近くに大きな交差点があった。道の向こうには公園があり、白い曇り空にむかって豪快に水を吹き上げている噴水がある。 わたしが行かなきゃいけないのは、こっちの坂になっている道の方のはず、と自分自身に確認をとりながら歩く。ふと歩道沿い右手を見上げると、「パラダイス」という名前のついたビルがあった。そしてそのビルの向こうの角に、みどり色の地に白い文字が書かれた看板が、唐突に立っている。 その看板を見た途端、ふと、昨日のチョンジノク[清進屋]のことを思い出した。 そう思ってその看板のハングルを気合いをこめて読む。すると、プル……ヒャン……ギ…… Yes! Bingo―――!! \(^o^)/ この時ほどハングルを読めるようにして来てよかった、と思ったことはない。 店は、その看板があるビルの角を曲がった道の奥にあった。 店内の方も中に入ると、まず普通の家のようなせまい玄関で靴を脱いであがるようになっていて、通された客席も8畳くらいの広さしかなく、庭に面した居間をそのまま利用しているような感じで、ちっともレストランらしくない。 席はテーブル席ではなくいわゆる座敷で、4人くらいが座れる座卓と座布団が並んでいる。 メニューは定食が5種類。単品は写真入りで載っている。 ●Aコース(W25,000:約2,690円) A〜Cコースの値段の違いは、料理の品数の違いらしい。Bコースからチゲが付くことになっている。 しばらく待つと、先の女性が料理の小皿がいっぱいのったお盆を持ってやってきた。そしてそれをわたしの目の前に、どんどんどんどん並べていく。 しかし、1回だけでは料理を運びきれなかったらしく、結局お盆では合計3回お給仕してもらった。これで終わりか、と思ったら、とどめにぐつぐつと音をたててチゲ鍋がやってきた。 さあ、食うぞ。 ご飯は麦ごはんで、これがなかなかうまい。味噌汁はおいしんだけど、やはり味噌が日本と違うような気がする。 チゲは熱いうちに食べる。豆腐までほんのり赤く染まっている濃オレンジのチゲはもちろん辛い。味覚が刺激されて食がすすむ。 キムチは全部で6種あった。日本でいうところのムルキムチ(トンチミ)、それにペチュ(白菜)ギムチは、さすがにわたしでも区別できるが、あとの4つはあまり日本で見かけないものが多い。 残りの2種類は食べても原材料不明。ごぼうのような繊維質のものと、日本の古漬けによく似た味のものがあった。 ナムルはちょっと大きめのお皿に、10種類くらいが盛り合わせになっていた。焼き肉屋で肉はおかわりしないけど、ナムルはおかわりするというナムル大好きのわたしには涙もののありがたさである。 一見正体不明の、四角く切られた茶色いゼラチン質の、ぷるぷるした食べ物がある。む、これは日本の精進料理にも出てくるどんぐり豆腐では? 一口サイズに切られたニラの味の濃いチヂミは、白いプレーンなチヂミと、生地に唐辛子を混ぜてある赤いチヂミの2種類。彩りもきれいなていねいな仕事だ。 肉団子の甘酢あんがけ、のような皿もある。 ここまででたれを含めて総勢15皿。 食事の最後に飲んでみると、冷たさと一緒にすうっと爽やかな甘酸っぱさが口の中にひろがった。 コンビニとかでファチェ茶の素(もと)が売っていたら買って帰ろう、と心に誓う。 15(正味13)皿全部を食べきれるはずもなく、7皿のみ完食であきらめる。 奥の部屋では、ちゃぶ台をはさんで座った年輩の女性ふたりが、まるで自分の家のような気軽さでくつろぎながら、熱心に何かおしゃべりしている。 そのふたりの前には、大きなガラスの湯呑みに入ったファチェ茶が。 このふたりは食事をしていなかったようなので、このお店は飲み物だけのお客さんもOKらしい。 繁華街からかなりはなれた、道の奥にあるお店なので、静かにゆっくり食事や会話を楽しむにはいいお店だな、とファチェ茶を飲みながらしみじみ思った。 おわり
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■ 今回のおこづかい帳 ■ | |
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●今回の小計:W 13,500 (※レートは1999年7月当時、¥100=W930で計算しています)
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■ 編集後記 ■ | |
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ちなみに、なんでおこづかい帳の値段のところに(?)が書いてあるかというと、BコースはW18,000のはずなのに、実際にはW13,000しか請求されなかったんです。注文票には「B」と書いてあったはずなので、間違っているはずがないんですけどねえ。ランチ・タイムは特別価格だったのかな? ま、なんにせよ、わたしのような旅先なんぞで焼き肉を食べたら胃がもたれて具合が悪くなってしまう人間には、ありがたいお店でした。 それでは、また次号でお会いしましょう。
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6日目の1――無計画・チョンノそぞろ歩きの巻 | ||||||
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6日目の2――お土産探しにインサドンへの巻 | ||||||
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6日目の3――お昼ご飯は草の香りに包まれて/プルヒャンギの巻 | ||||||
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6日目の4――これは干菓子ではなかった/茶食(タシッ)の巻 | ||||||
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6日目の5――ふたたび本屋はパラダイス!(3) の巻 | ||||||
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6日目の6――最後のディナーはサムゲタン[参鶏湯]の巻 | ||||||
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6日目の7――「五」は何の「五」? の巻 | ||||||
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