ゆかぴーと居て、思う事。

 


友香が生まれて障害を持ってから、障害者に対する世間の目の冷たさに思わず新聞に投稿した事がありました。
平成5年1月20日付け、産経新聞の朝刊で、『アピール』と言う欄でした。


+++  障害児に温かい目を  +++

我が家には二人の子供がいます。
一歳になったばかりの長女が、二ヶ月にも満たない時に脳性麻痺になり、
食事も自分で出来ず、鼻からチューブを通して栄養を摂っています。
今でも首は座っていません。どうしても一週間に一回の取り換え以外は、
チューブを入れたままの外出になってしまいます。
風邪をひくと肺炎になりやすく、咳をすると息を止めたり、手足の血液の循環も悪く、
よくチアノーゼを起こして毎日ピリピリしています。
健常児には何でもない事でも、肢体不自由児にとっては命取りなのです。
障害児の母になって一年、出来る限りの事はしてやりたいし、
先輩のお母さんたちにアドバイスをしてもらったり、友人に支えられて強くなり、楽になりました。
でも、一歩外に出ると、周囲の目は冷たく感じます。
じっと凝視する人、エレベーターで『あの子・・・』と耳うちする人、
子供でもベビーカーにくっついて来て、中には友達を呼んで来る子までいます。
障害を持った子供を見かけて、親まで一緒になって好奇の目で見ていたのではいけないと思います。
かと言って見てはいけないものではありません。障害を持っていても、
一生懸命生きている事をわかってもらいたい。誰でも外に出ると嬉しいはずです。
障害を持った子供でも、親にとってはかけがえのない子なのです。
私以外にもたくさんの親子が毎日頑張っています。
そんな私たちを冷たい行動で悲しい気持ちにさせないでください。
自分には関係ないと思わずに温かい目で見守ってほしいものです。


この時は自分でも怖いぐらいに被害妄想的な感情にとらわれて、
仕方なかった時でした。今思えば何てことない事でも、当時はとても辛かった事を覚えています。



昨日、知り合いの人がお孫さんを連れておかずを持って来てくれました。
ちょっとの間だったから、すぐに友香ぴーを受け入れるなんて子供には難しいはず。
知り合いの人は、お孫さんに『友香ちゃんと手、つないであげ。』って。
でも、手を繋ぐなんてとうてい無理。どうして手をつなげないか・・・『気持ち悪い』って。
わかるよ、怖い事ぐらい。何度も会っていく中で慣れてくれればいいから。
でも、ちっとも気持ち悪くなんかないよ。大丈夫だよ。




昨夜、寝るのがとっても遅かった友香ぴー。
学校へは起きて登校したけど、着いてからは良く寝ていたよう。
連絡帳には・・・
『学校では良く寝ていました。外に出るぞ〜と言う時は指差ししていたのですが、
後は横で笛を吹こうが、
タンバリンを叩こうが、おかまいなしでした。養・訓では、下肢をリラックスする時は目覚めていましたが、
後はぐっすりでした。午後からの授業もぐっすり寝ていました。叩いてかぶってジャンケンポンゲーム
(なんじゃ、それ?)
で、叩かれても寝ていました。』なんと!学校に行って堂々と寝ていたと言うのです!
ほんとに、先生が優しいからって、失礼極まりない態度です。
反省しましょう、友香ぴー。

養・訓とは・・・養護・訓練の略で、その時間になると、体を動かして色んな体勢をして、
体を動かして体が楽になるようにします。変形を予防の為や、リラックスする為です。

指差し・・・友香ぴーお得意のポーズ。外に出ると、必ずと言っていいほどこれをします。
『あっちに行こうよ〜』って言ってるようです。でも、どこでもするから、危ないのよね〜。
腕が引っかかって骨折した子がいるって言う噂・・・。




平成12年12月14日、友香の病院に行った。病院は看護学校や保健所などがある建物の隣。
だけど、地下の駐車場ではつながってる。地下2階に身障者用の駐車スペースがあって、
福祉車両で横幅が広いほうがいいから、停めようとしたら老人のふれあいの会かなんかで来てる、
老人施設の人が『ここには止めないでください』って。確かに、その人達は障害者を介助してるけど、
老人3〜4人に介助者7〜8人!こっちは、友香と私だけ。手がたくさんある方が楽に決まってるやん!
なんで平気な顔してそんな事言うんや?って思いました。
お互い、介護や介助してる立場なのに!相手のことも考えずに、
自分らの事しか考えずにそんな事を言える人に、
体の不自由な人の世話をして欲しくないと思いました。
一瞬、どこの施設の何て言う名前か聞いて、文句を言ってやろうかと思ったけど、
やめました。あ〜、悔しかった!





福祉車両を買う事は、とっても大変。だって、車本体の価格に装置代がプラスされるから。
およそ、プラス100万ぐらいかかるんだけど、手帳が使えないから、全額自己負担になります。
車椅子や、住宅改造、座位保持椅子や、ベッドなど、他にもたくさんあるけど、それらは手帳が使えて、
業者の見積もりを添付して、役所で申請すれば交付券(金券のような物)がもらえて、
年収に応じた自己負担金を払うだけで、
買う事が出来るのに、何故か福祉車両は一銭も出ません。
交通機関を使うにしても、身体障害者への対応もまだまだ不便で、使えるような物ではありません。
まして、重度の身体障害者になると、人口呼吸器や、吸引器や、装具を着けての電車やバスは無理です。
姿勢だってそれぞれだし、病気の為に予防注射が受けられない人は、伝染病の危険にもさらされる訳だし・・・。
それに、なんと言っても、日本は心のバリアフリー化がまだまだで、
『見てはいけない』という意識があるように思うし、
普通じゃない人だから、普通に話し掛けられない、って人もいるだろうし、
『なんて話し掛けよう・・・』って思ってる人も居ると思うし。
私達は全然気にしてないのに。でも、せっかく声をかけてくれても、『不憫だ』とか、
『可愛そうに』と言われるのは、はっきり言って、嫌です。
だって、『不憫』でも、『可愛そう』でもないんですもの。そりゃ、
いろんな事が出来ないから不便だけど、楽しい事や嬉しい事、
いっぱい知ってるし、何より、けがれのない天使のように澄んだ心でいられる事は、
とっても素敵な事だと思います。