参考写真(ウィスラーにて撮影)
あなたにとってログハウスに住むという事はどういうことですか?
前述した通り、ログハウスにはその豪快な姿とは裏腹に、とても繊細な注意とメインテナンスが必要となってきます。
またそれが楽しい訳なのですが、それをまた楽しくないと感じる人がいるのも当然です。
生活空間の中には自然の木を使いたいけれど、隙間が開いたりメインテナンスなんかの事を考えると全面的なログハウスというのはワイルドすぎて自分のスタイルには合わないと感じている人もいるのではないでしょうか。
最近、ウィスラーなどのログハウス状況を見る限り、写真のようなスタイルの家が増えているようです。
見せるべき所に手の込んだ丸太をデザインし、基本的な設計は2バイ4もしくは2バイ6工法。
必要と予算に合わせて室内にもログをダイナミックに配置する事が出来ますので、自分の生活に合わせたログの雰囲気を充分に演出する事も可能です、さらにセトリング、水廻りなどへの対処、メインテナンスなどの点でも比較的扱いが楽なようです。
自分にとって失敗しないログハウスを造る為には新しい発想でログハウスを考えてみるのも一つの方法ではないでしょうか。
進化するログハウス
新しい発想でログハウスを考える
ノッチで組まれたログハウスの力強い雰囲気と、明るく開放感のあるポスト&ビームの両方の要素を取り入れたスタイルの家です。サドルノッチで組まれた3段のログの上にポストを建て、その上にまたさらに3段のサドルノッチで組んだ桁、梁を乗せた構造になっています。
3段だけとは言ってもやはりその分だけのセトリングがある訳ですから、施工時にはより注意が必要です。 窓にはセトリングの処理は必要ないのですが、ドア、間仕切壁、階段等にはそれなりの処置が必要になってきます。
ポスト&ビームハウスのポストと壁の処置の仕方同様、下3段のログと壁の防水処置にも気をつけたいものです。
ボルトの締め直し、定期的な塗装、セトリングボードの調整等、基本的なメインテナンスに関してもほとんどサドルノッチのログハウスと変わりなく、こまめな手入れが必要となります。
3段ログ積みポスト&ビームハウス
欧米で発達した軸組み構造の家で、基本的にはポスト&ビームと同じグループに分けても良いかと思います。
本来のジョイントスタイルを持った家ですが、現在日本で建てられているのはやはり耐震的な事も考え、ほとんどが日本建築の技術を取り入れた仕口や継ぎ手を持つものではないでしょうか。
外壁を全て覆ってしまうのが普通で、防水性といった面でも優れています。
その分室内ではダイナミックに梁や柱を見せ、頬杖を多用する事で独特のヨーロッパ風の空間を演出し、尚且つ耐震性にも優れた建物と言えるでしょう。
材料はほとんどの場合角材に製材した上で使用しますので、室内に余分な出っ張りなどもなくポスト&ビームよりもさらに生活上使いやすいのではないかと思います。もちろん希望によって、部分的に丸太の所を使ったり、ポスト&ビーム風に仕上げるという事も可能です。
工法的には丸太組工法のログハウスとは大きく違うポスト&ビームですが丸太そのものをデザインし、加工をするという意味でログハウスの一部と言えます。カナダ生まれのポスト&ビームも日本の在来工法の技術を取り入れ、仕口や継ぎ手を工夫、加工する事により耐震性の高いものが可能となっていますし、大きな開口部や自由なデザイン、すっきりとした雰囲気は実際に生活をする空間としては、より使いやすいものでしょう。
しかし、やはり完全に乾燥しきっていない丸太を使用する条件はここでも変わらず、それに伴う問題もやはり出てきます。
木の特性で繊維方向にはほとんど縮みがありませんから、横積みのログハウスのようにセトリングということはそれほど気にしなくてもいいのですが、それでも横方向には収縮がある訳ですから、ポストと壁の処置の仕方によっては、スキマや雨の侵入が問題になる事が考えられます。
また確りと最初は密着していた仕口同士が、乾燥による縮みから緩んでくる事にも理解が必要だと思います。
ある程度、対処を確りと取る事で多くの問題は解決できるとはいえ、注意しなければならないことが多い建築物である事に変わりはありません。
丸太にノッチとグルーブを刻んで重ね合わせ横に積んでいくスタンダードなスタイルのログハウス。
強烈な個性を持つ外観はまさにログハウスの代表格でしょう。しかし独特の建築工法はまだ日も浅く、決して完成されたものではありません。したがって後々、様々な問題が起こってくる事になります。
なんと言っても乾燥や荷重によって起こるセトリング。これを確り理解し適切な施工をしておかないと、開口部、間仕切壁、階段等でトラブルが起こる原因になります。
さらにまだ乾燥しきっていない丸太を使用する事から起こる諸問題。
外壁に出来たひび割れから侵入する雨水、本来木の持ってる性質のネジレから来る丸太と丸太の間のスキマ。
外装もプラスチックで出来ている訳ではないので定期的に塗装などの手入れが必要となるでしょうし、雨が直接あたるデッキや手摺も手入れを怠るとすぐに痛んできます。
もちろん人にやさしい建物ですから、虫さん達にもやさしいと言えますし、とにかく手のかかる家だと言えます。
これはログハウスの特性であって、そのメインテナンスを楽しめる気持ちがなくては付き合えない家だと予め建築主として認識しておかなければならない事でしょう。
デメリットの方ばかりを書きましたが、良い事も見逃せません。
基本的に木で出来ているこのログハウスは、今問題になっているシックハウス対策にも有効なようですし、確りとした施工を施せば、地震の時などは、これほど安心できる建物は他にはないのではないでしょうか。
何よりも自然の中で暮らす為の家には、コンクリートとプラスシックで覆われた様な家は似合いません。
手間のかかるログハウスではありますが、それ以上に魅力ある建物であると思います。
ポスト&ビームハウス
ティンバーフレームハウス
カナディアンハンドクラフトログハウス
ログハウスと一口に言っても建築方法や使う素材などによって何種類かに分けられます。
まずマシンカットかハンドカットか、サドルノッチの校倉造りかポスト&ビームの軸組み工法か、他にもサドルノッチとポスト&ビームを組み合わせた3段積みログハウスやティンバーフレームハウス、また最近ではポスト&ビームとティンバーフレームを組み合わせたスタイルの家やツーバイフォーの家を基本設計として必要な所にログを組み合わせるパターン等が出てきています。
それぞれのログハウスには長所と短所がありますので、その特性を良く理解した上で自分のライフスタイルに合ったログハウスを選ぶ事が必要です。
ここでは僕の専門であるハンドカットの部分のみを取り扱いますので、マシーンカットに関しては今回割愛したいと思います。マシーンカットのログハウスを希望する方には協力いただいているメーカーの方に直接お問い合わせください。
自分に合ったログハウス選び