情報公開で求めた文書に誤りがあるとき、公開文書はどうなるのか?
【厚】修正文書のみ公開することはありえるんじゃないか、と考えています。例えばある政策を行うにあたって、やらないと決めている政策があって、その開示請求された行政文書には、やる、とかいうような何かしら誤解を招くような文書があって、かといって、情報公開法の非開示の理由に該当するほどではない場合、その程度の修正はあるんじゃないかな、というような検討をさせていただきました。
【交】そうすると、修正文書の取扱いに関しては内規みたいなものをお作りになる、という理解でよろしいですか。
【厚】そこまでは申し上げるところではないんですが、実際には情報公開法にはそういうことは書いてないですし、情報公開法を運営していくにあたって、ノウハウを積み重ねて、必要があればそういうことになるかも知れないですが、現段階では、作るというようなことは申し上げられないんですが。
【交】修正する内容には色々なことがあるだろうと思うんですが、内容によるということは、なんか内規のようなものがないと、修正する前の文書も含めて出す必要がある場合と、修正した後だけでよい、ということがあるのではないかと。
【厚】ケースによって裁量性が入ったりすることをなるべく排除していかなければいけない、ということですよね。おっしゃっている意味は十分理解できます。
【交】レセプトの開示も同じなんですけどね、そういうことが不正の温床になっていく、ということがありますから。そういう事例が重なってくると、内規のようなものを考えてくることがあり得る、ということでよろしいですか。
【厚】そうですね。
レセプトに誤りがあった場合、訂正前と正規のもの二つを開示すべき
【厚】基本的なスタンスとしては従前申し上げている通り、返戻前のレセプトについてはですね、開示の対象とはしていない、という、これは従前通りのお答えをさせていただきます。
【交】訂正前のものは出さないでよい、というのはどこかに書いてあるんですか?そうおっしゃる根拠にしているものがあるんですか?
【厚】・・・
【交】レセプトの開示と言えば、最後の一枚だけと言うけれども、前のものとどう違っていたのか、ということも含めてお出しいただくべきではないか、と従来からずっと言ってきているわけですね。これは、なぜ訂正されたのか、という情報が実際に診療を受けた立場の者としては欲しいわけですね。
【厚】そちらのサイドとしては、ということですね。
【交】単純に計算違いなのか、あるいは、実際に請求していた前のものそのものを削って修正して出してきたものなのか、そういうことって、わからないわけでしょ。
【厚】それは従前から議論させていただいてきたところですが、基本的には性善説的にわれわれは捉えざるを得ないということです。
【交】それでいいのかよ(笑)
【厚】あと一点は、レセプトの開示はサービスでやっているということで、権利として定められているわけではないので、そういったところまで立ち入って行けない、と言うところがあると思うんですね。
【交】そう言いきってしまうんじゃなくて、逆に、法的にはっきりした権利意識でやっているものではないのだからこそ、前のものも含めて出せるんじゃないですか。
【厚】サービスという段階のままで範囲を広げていくとすると、広げたことによって諸問題が生じたときに、それで責任がとれるか、というと、どうしてもそこは慎重にならざるを得ない、ということがあると思うんですよ。
【交】サービスなんだから、やれ、と言わないで、できるところからやっていただいて良い、と言えないんですか。
【厚】できるところと言うのは?
【交】つまり、修正前のものを出すことができる保険者から、ということです。
【厚】それは逆に言うと、国がそういうことを言っていくべきなのか、と言うことなんですよね。保険者毎に、ということはよく理解できるんですけど、国から言うと、それはまたちょっと違うんですよね。
【交】たとえサービスにしても、これをスタートさせたのはやはり国からの通達からスタートしているわけですから。
【厚】国がレセプト開示を打ち出す前に実際に一部の自治体では、始めているところもあった、というのもありますし、先ほどの話しでも幅のある話で、おっしゃることもよく分かるし、一方で、一緒くたに議論すると方向性を間違う話しもありますし、こういった問題に、どう保険者として対応していくのか、ということは考えるべきだと思いますけどね。
【交】修正前のレセプトが欲しい、という立場からしたら、自分が受けた診療の内容と、もしかしたら医療機関がかなり異なっているものを意識的にレセプトの変えたんだなということは、結局、保険財政そのものに関わっている話になっているわけでしょ。こういう形でできないのなら、誰がどこでやるんですか。
【厚】うちは、保険者ですから関係ありますけどね。(社会保険庁)
【交】じゃあ、あなたのところだったらどうするんですか。
【厚】できる範囲のことはやっぱりやってますよね。医療費の適性化、という問題は、財政が悪化する中で問題意識を持っていて、レセセンターなんかは、医療費の過払いというのをなくそう、という観点からやっていますので、保険者努力をやってない、ということはないですよね。
【交】そういうことは、ひとつの心理的な規制を働かせる。「修正したときは前のレセプトも出さなければいけないんだよ」となったときに、規制をする役割があると思うんですよ。
【厚】ただ、それは先ほど申し上げたように、レセプトの開示自体はサービスということになっているために、そこで踏み込んでいくためには、それはどうしても権利でなければいけない、あるいはそれは法律に記されていなければいけない、という問題になっていくわけじゃないですか。
【交】権利としてのレセプトの開示の方向性はどこかで検討されていたりしますか。
【厚】現段階では、法制化とか、という話には多分なってないと思いますね。ただ、情報公開法の考え方として、本人開示の問題だとか、個人情報保護の問題をカバーできていない、ということ。一方、今の個人情報保護法というのは、国の持っている電子処理に関する個人情報保護法ですので、その漏れた分については、各所管官庁において、今後検討していただくことになる。方向性としてはおっしゃる方向になるかと思うのですが、現段階において具体的にやっているかというと、それはないかな、という感じです。
情報公開法で開示請求内容が漏れたときはどうする?
【厚】当然、情報の漏洩といった事態を招くことはあってはならない、ということなんですが、仮にあった場合、二つあると思うんですが、情報公開法においては、情報公開審査会の委員に罰則規定が設けられていて、それに多分基づくだろう、と。あと、国家公務員の立場として情報漏洩した場合、ということですが、それについては、国家公務員法の守秘義務が一〇九条ですかに罰則が決められておりますので、それに基づいて処罰することになると思いますが。
【交】例えば、組合健保なんかでは、国家公務員的な取扱いになっているんですか?
【厚】組合健保については国家公務員のような取扱いにはなっていません。
【交】そうすると、そういう方が情報漏洩とかがあったときは、どういうことになるんですか。
【厚】情報公開法がそもそも組合健保の対象にはならないんですけども、今の段階では、情報を仮に漏洩しても何の手だても取り得ないですね。それもあって、今、国会で個人情報保護法が議論されていると思うんですね。
【交】具体的な例で言いますと、エイズのケースで、それが漏れていくというケースがあるんですよ。そうやって漏れる可能性があるので、保険自体を使いたくない、というような訴えが非常に多いんですよね。それに現場は対処できないですよね。組合健保は情報公開法とは関係ない、と言うこともあると思うけれども、実際にはそう言うことで使えない、使いたくない、だけど三剤を飲むとするとものすごくお金は高くなるし、そう言った問題をどうしたらよいかが困っているわけですよ。
【厚】今出ている、個人情報保護法にかかっていきますよね。
【交】例えば、漏れたことがわかった場合、通常はどこへ通報したらいいようになっているんですか。
【厚】公務員だと、人事院だということになるんですかね。服務違反ですからね。地方自治体でいえば人事委員会とかですね。
医療機関に確認せず開示した場合の是非、また、 遺族への開示後、医療機関へ伝えるのは守秘義務違反では?
【厚】国保の関係かと思いますが、それぞれの自治体の自治事務の中で運営されている、ということですので、あくまでも自治体の責任でやっておられることだ、ということでコメントさせていただきます。それから、公務員の守秘義務違反ですね、公務員の守秘義務とは何なのか、と考えたのですが、結局、秘密を漏らすことで、何かしら秘密を漏らされた方に利益の侵害があると言うことだと思うんですが、遺族の方にレセプトを開示した後に、医療機関に伝えるということが何かしら侵害を行っているか、というと、これは利益の侵害にあたらない、と考えておりまして、そういう意味では公務員の守秘義務違反にはあたらない、というふうに考えているところでございます。
【交】例えば、医療ミスではないかと家族の方が思われて、亡くなった方のレセプトを見られて、それが、保険者から医療機関に通知がいく。裁判を起こすとか起こさないかというのは明記する必要はないわけですから、これは何かおかしいと医療機関の方に通報しているようなものですよね。
【厚】まあ、そういったケースがあれば、ということですね。
【交】そういうことがあるわけですよ。
【厚】そういうことになるんだ、という話になると、遺族への方への開示をやめましょうか、という話にならざるを得ない。
【交】そうじゃなくて、医療機関への通知は必要はないんじゃないですか、と申し上げているわけで。出さないという話とは違うでしょう。そもそも開示するのは、現在の診療をやっていることをより信頼関係を持った医療内容にしよう、ということじゃないですか。そのことが目的であったと思いますよ。だとすれば、亡くなった方に対して、それをわざわざ医療機関に通知すると言うことの意味が、当初の主旨からすればはずせるんじゃないですか。
【厚】いい関係を築いていこう、という主旨。遺族については色々と当時も議論があって、死者のプライバシーという問題について、どう考えるか。やはりそれは遺族には一定の配慮として見せるべきであろう、と。そういうときに、目的に関わらずお見せすることを前提に、医療機関に開示しましたよと通知をしている、という事実行為に関して、それぞれ医療機関と患者さんの遺族の両方に配慮して、サービスとしての開示をしている、という一種のバランスの上で成り立っていますので。
【交】それでは理由になっていないでしょ、と申し上げているわけでね。
【厚】遺族の方だけ取り扱いが違うじゃないか、とおっしゃっているわけですよね。じゃあ、一般のケースはどうなっているか、というと、結局のところ、開示・非開示の照会で医療機関の方にいってるじゃないですか。
【交】何のためにいってるんですか?医療機関になぜ、開示・非開示の照会はなぜするんですか?
【厚】それは、従前から申し上げているように、医療上の問題がないか、医療上告知等々する事に問題はないか、ということですよね。
【交】そういう診療上の問題でしょ。亡くなっている場合だと、診療上の問題はないわけですよね。診療上の問題がないものを、どうしてわざわざ通知する必要があるんですか、と聞いているわけですよ。
【厚】結局、遺族への開示というのは、本人というか生きている方とは分けて考えている、というのは事実なんです。今の手続き上は、いわば作成者である医療機関には事後に、事前の承諾はいらない、というのはおっしゃるとおりですから、通知をする。いわばまずは開示をした上で、全面的に無条件で開示を前提にした上で、事後にお伝えするということはご理解いただきたい、ということなんですけどね。
【交】それぞれに配慮している、というのは、僕らにしては言い訳にしか聞こえないんだけれど、こういうことをやることで医療機関が裁判になりそうな感触を受けたり、そのことのためにカルテを書き換えたり、実際しているわけですよ。レセプトの開示請求がありましたよ、と医療機関に伝えることによって、医療機関がカルテの改ざんをやる可能性とかが出てくるわけですよ。だから、あなた方は、医療機関への配慮、とおっしゃったけども、現実にはそういう側面もあると思います。カルテの改ざん、裁判では何回も問題になっていますよ。
【厚】やっぱり先ほども申し上げましたけれども、根本的には性善説的に捉えざるを得ない。通知したことで、改ざんする、というのは、それはそれで別途、罪になるわけじゃないですか。
【交】そういうことを誘発させている一つの原因になっているんです。
【厚】・・・
【交】性善説でいくんなら法律はいらないんだから。
【厚】ちょっと、申し訳な。レセプトの開示の連絡を受けて、カルテ改ざんにつながっていると、はっきりそういうふうに、我々として認識すべきなのかどうかは即答できないので、それはちょっとわからないですよね。具体的に訴訟の中でそういうケースが出ているんですか。
【交】ケースを出せば、それは考えてくれるんですか?
【厚】そういうケースがあるということであれば、そのへんはまた、教えていただきたいと思いますけどね。
【交】裁判記録みたいなものが出てくれば、考え直すということですか。
【厚】それはすぐに考え直すとか、即答はできないですけどね。
請求によって公文書リストから取り下げられることはあるか?
【厚】公文書リストからの取り下げは、基本的には、公文書リストに載せる段階で、当然精査しておりますので、あり得ないかと思います。
【交】ありえない?
【厚】載せる過程で、開示すべき行政文書かどうかの精査というのは当然やっていますので。よっぽど致命的な過誤があったとか、何か想像つかないけどあるかも知れませんが、そういうのでもない限り、当然開示されるものである、と基本的には理解しています。
【交】そうですか。
レセプト開示請求後、病院側が請求そのものを取り下げた。
その際の処置は?
【厚】取り下げること自体について、保険者として云々できないところなんですよ。
【交】だから、それでよろしいのですか?
【厚】はい。返戻があれば返しますよ、とそれしか言えないですね。ただ、返戻を繰り返すような医療機関があったりしたら、それは結構情報が入っているはずなんですよ、基金なりの方に。
【交】返戻だと、どこかでチェックして、どこどこの医療機関は何月分について何件返戻があったと、いうようなことを調べているところはないでしょ。
【厚】それは、とってないでしょうねえ。
【交】とってないでしょ。だから、感じでしかわからないですよね。あそこの病院はおかしいことをやっていないか、と、いうようなことを把握するのに、レセプトの返戻や取り下げの申し入れが随分あった、あるいは差し替えのケースが随分多かった、とそういうものがわかっていれば、審査する先生方の前に事務方がだいたいチェックしていきますよね、事務方はそういう形のチェックをやってらっしゃるんですか。
【厚】レセプトのチェックというのは、結局、適正な診療報酬の請求をしてきているかどうかをチェックして頂いているんで、もし、そういう観点というのがあるんでしたら、そのレセプトを違う目的で使うことを考えなければいけない、違う仕組みを考えなければいけない、ということになって、二次的な利用等々にについては、考えていないということです。
【交】だから、それはさっきの話じゃないけれども、そういうことを考えていく必要はあるんじゃないですか、ということが含まれているんですよ。
【厚】それは、法律関係を調べてみなければいけないと思うんですが、一点は、二次的に使うことがどうか、ということですよね。
【交】そういうものって、何も、法律上どうのこうのとは違うんじゃないですかね。
【厚】医療機関に取り下げの例が頻発したら保険者の方も変だなあ、と思って、厳しくチェックするんじゃないですかね。
【交】それは、一般論ではそうですけどね。
不正請求が裁判で確定した時、保険者は事後処理をどうすべきか?また、保険者の役割は?
【厚】京都の裁判については、一審の判決の内容については主文とかも読ませていただいております。具体的には、控訴審の中で係争中ですので、その内容は、注視していってるという状況です。色々内容が多く含まれていると思うんですけど、レセプトの訂正の部分とか、訂正という部分が、一つは裁判の中で争われている、というのが一点と、あと、返還請求しないとか、あと、今回の質問書にある、指導・徹底、という中においては、具体的にどういうことを求められているのか。今は保険者の役割において、裁判でも争われている、ということもあって、今すぐに何か指導・徹底というところまでは考えていないんですけどね。例えば、この簡易裁判所での架空請求での証明、というのは、少額訴訟があったということでしょうか?
【交】これは、確認をしていないんでね。今日はちょっと勝村君が来ていないんでね。
【厚】そうですか。レセプトの訂正をする範囲内の保険者がそういう機能を持っているかどうかとかそういうのを京都では争っている、という事例なんですよね。内容的には非常に注目しておりまして、ただ、いずれにしましても係争中ですので、状況をふまえながら考えている、という状況でございます。
レセプト開示で不正請求が明らかになったとき、どこへ訴えたらよいか?
【厚】架空水増し請求でいろいろと書いていただいているんですが、窓口としては、国民健康保険であれば都道府県の方になりますし、社会保険であれば社会保険事務局、これも都道府県単位で敷設される機関です。個別の届け出というか、告発等があればご案内してそういったところに情報を集めている、ということです。
【交】実際、それぞれどういう窓口の名前になっているんですか?
【厚】社会保険事務局という組織が各県毎にございます。
【交】社会保険事務所の中ですか?県の庁舎の中にあるんですか?
【厚】組織的には社会保険庁の地方支部局でして、それが各県に一つずつあって、その下に、社会保険事務所というのが都道府県の中にいくつかあって、事務局というのは東京では新宿にあります。
【交】社会保険事務所に言えば、社会保険事務所が社会保険事務局にこういう事例があった、という話がいくとか、そういう風な話にはならないんですか?
【厚】そこは昨年の地方分権化の関係で、もともと都道府県の中にありました保険課国民年金課、というのが国の組織に変わりました。それが社会保険庁の支部局と言うことで、それが四七の都道府県にありますよ。
【交】普通の国民には本当によくわからない、と言う感じでね、本人には実際に払ったお金が保険としていくらかがだいたい来るようになっているでしょ、片方で領収書は自分で持っている、つき合わしてみると、どうもこれは違う、とわかるようになってきている。これはすごくいいことだと思うんですけど、おかしいな、と思ったときに、どこへ行ったらいいのか、というのがよくわからないんですよ、一般国民は。
【厚】最終的に行政的には社会保険事務局というところが、医療機関の指導・監査をします、ということは法律で決まっていて、行政関係、県なり社会保険事務所なり、あるいは保険者なり病院なりはみんなそのことを知っていますので、声をかけてくれたところはちゃんと伝えます、という体制なんですね。
【交】通知をもらっていながら、それを訴える場所が明らかになっていない、だから積極的に出された方がいいと思うんですよね。保険者の出す通知の中に、もし領収書とかなり齟齬があるようであれば、どこどこへお問い合わせください、というようなことを刷り込んでください。それはそんなに難しいことじゃないと思うよ。
【厚】保険者の方はわかっていますので、医療費通知なんかも保険者から送りますよね。だから送ったところにまず言う、というのが一般的じゃないかと。
【交】いや、一般的になかなか国民の中じゃなっていないんです。
【厚】保険者というのは、実際医療機関がどういう不正があったか、とか診療の実態までわからない。それが、医療費通知なりで仮にわかった場合、権限のある社会保険事務局につなぐ、というルートになっているんですよね。
【交】だから、一項目入れる、という話ですよ。
【厚】その通知の中にということですか。
【交】そう。
【厚】権限のあるところに訴えようと思うと、どこに権限があるのかがわからない、というのは全くおっしゃるとおりだと思うんですね。ただ、行政なり保険者なりが通知を出すときは、発行主がわかりますから、まずそこに聞かれる、という流れの中で整理をしたい、と。
【交】もう少し積極的にやる方がいいと思いますがね。徹底していない感じもしますしね。
労災のレセプト開示はどうなっているのか
【厚】労災のレセプトの開示、結論から申し上げますと、すでにレセプトの開示は行われています。ただ、具体的な開示の処理のつきましては、都道府県の労働局の取り扱いですので、全数を把握しているわけではございませんけど、実際に開示した例はございます。
【交】通知はどうなっているんですか?少なくとも最初に健康保険の方は通知は出ているわけですが、それと同様の通知が、各、旧来の労働省関係の現場に下りているのかどうか、下りているなら、それを欲しいのですが。
【厚】今のところですね、レセプトに限った通知というのはまだ出しておりません。
【交】それはどうして出さないんですか。
【厚】今後、レセプトの開示の要望が増えるんじゃないか、と考えておりますので、今後、検討していきたい、と思っています。
【交】どうして、これだけは通知が出ないんですか。一緒になってもう四ヶ月も経つんでしょ。
【厚】やらない、と言ってる訳じゃなくて、今、やる方向に向けて検討しております。
【交】やるのは当たり前だと、私は思いますよ。
【厚】やり方につきましては、レセプトに限らず、他の全体の文書開示の考え方と同じでございますので、照会がありましたらそのような形で指導しております。
【交】じゃあ、文書をいつくらいにお作りになるんですか?
【厚】その辺はまだ、課内の検討でございますので・・・
【交】これは健保の方で出ているんですから、それとほとんど変わらないんでしょ。
【厚】基本的にはその方向で考えています。
【交】きちんとやりなさいよ。これは医療保険のレセプトの開示がスタートしたときから、労災保険についてはどうするんだ、と、言ってきたのに、全然回答がなかった。はっきり言えば。昨年でしょ。初めて開示したのは。
【厚】私が調べた限りでは、十一年に例があるのは承知していますけれど。
【交】それが初めてでしょおそらく。これまではやらない、と言ってきたんですよ。出さない、と言ってきたんですよ。文書をきちんと出して、通知をしないとやらないんですよ。
【厚】わかりました。
【交】できるだけ早くやってくださいよ。早急に出し欲しい、という風に話があった、とお伝えくださいよ。
【厚】はい。わかりました。
保険者は個別指導での被保険者過払い分の返還通知を出せ!
【厚】個別指導の被保険者過払い分の通知を、保険者に出させるように指導せよ、ということなんですが、前回のお話の後に、千葉県の社会保険事務局とか、他いくつかにお話をいたしまして、千葉は、また、最近にも昨日ですが、改めてこの旨を伝えている、というところです。
【交】それで、何て言ってるんですか?
【厚】今のところ「わかった」ということで。事務局から保険者、という話ですので、ちょっと組織上の問題がやっぱりあって、社会保険事務局自体は医療機関の指導はできますけど、保険者の指導は権限上できないので。
【交】前回の話ではですね、伝えていただきたい、というのは当然だけれども、それに対して、それで十分なんだ、口頭でやって十分なんだ、とあなたはおっしゃったわけですよ。そうですね。
【厚】はい。
【交】去年の十二月一日にお話をさせていただいて、四ヶ月間以上、実際に、どういう結果になったか。まだあなたは社会保険事務局に伝えました、という段階じゃないんですか?
【厚】そうですね。
【交】その先はどうなっているんですか?
【厚】結果をきちんとは・・・
【交】結果を出してください、と申し上げたんですよ。
【厚】おっしゃることはわかるんですが、われわれは結果を集めるというか、どうなったんだ、とまではする権限がなくて、こういう話があって、問題になっているんだ、と伝えるしかないんですよ。
【交】それでは、前の方と同じなんですよ。前の方もさんざん伝えました、と、ところが、千葉県は文書がないとやりませんと、ところが、あなたはそんなことはない、口頭で十分だ、と胸を張ってあなたはおっしゃったじゃないの。
【厚】だから、口頭でやってますけれども、・・・
【交】口頭でやっているかどうかじゃなくて、結果が出なければ、口頭ではだめなのだ、ということになるでしょ。
【厚】ですから、私が申し上げているのは、結果を調べてどうこうさせる、というのは、なかなか権限上難しい、ということなんですよ。
【交】口頭で結果が出なければ、口頭ではまずいんだ、という認識に立たなければいけないわけだよ。
【厚】うーん。
【交】じゃあ、誰が個別指導をきちんとさせるわけ?
【厚】個別指導は社会保険事務局がやって、医療機関に、こういう診療報酬書の取り扱い、ちょっとおかしいところがありますよ、直してください、ということを医療機関に対して指導することはできるんですけども、それで出た結果に対して、保険者に対して、どうこうしなさい、という指導権限まではちょっとなかなかないんですよね。
【交】じゃあ、だれにあるんですか、その権限が?
【厚】・・・
【交】また、国会の中に出すしかないじゃないか。だらしがない、という話になるよ。なぜ、そんなことまで我々がしなきゃいけないんだよ。だから、具体的な案まで出して、もう少し何とかならないのか、と言ってきているのに、あなた方はなんにもそれに答えようとしないよ。
【厚】・・・
カルテ開示の法制化の今後は?
【厚】二〇〇三年度を目処に、カルテ開示を法制化する、という記事はこれはちょっと事実誤認があったということになります。おそらくですね、平成十一年七月に、医療審議会の報告書が出まして、そこで、三年を目処にカルテ開示のための環境整備を推進する、という下りがありますので、おそらくそれをふまえての記事ではないかと思います。これまでの議論の経緯についてですけれども、医療審議会の方で、平成十年から、医療提供体制全体に対して審議を始めまして、最終的に十一年七月に、先ほど申し上げた医療審議会の報告書が出された。その中で、カルテの開示について法制化すべきか、というところも議論がなされたようなんですけれども、その中では意見が分かれていまして、審議会の中でも法制化するべきであるという意見と、医療従事者の実質的な取り組みに委ねるべきだ、という意見が出まして、最終的に先ほど申したようなことになっております。厚生労働省としましては、その中間報告を受けて、医療従事者の実質的な取り組みを支援するための方策を色々と考えてきた、ということでございます。一点目は、医師の臨床研修を行っている病院に対して、診療記録の開示・提供に関する研修を行う場合の補助制度の創設だとか、もう一つは、昨年の医療法改正に起きまして、医療機関が広告できる事項というのはかなり限定されているんですけれども、その中に、カルテその他の診療情報を提供しますよ、という旨を広告できる事項として追加して、患者の皆さんにも、情報提供する医療機関ですよ、ということをご認識していただく、というような制度改正を行っております。、もう一点はですね、診療報酬上の取り扱いですけれども、診療情報の提供を行っていることなどの条件を満たした保険医療機関については、診療報酬点数の加算制度を平成十二年度から設けている、ということをやっております。今後についてですけれども、現場への普及・定着の状況を見ながらですね、診療記録の開示の法制化については、その際に検討していきたい、と思っております。
【交】これは、どこで議論する形になっているんですか?
【厚】今後の法制化する際の検討ですか?
【交】はい。
【厚】そこは、まだ、現段階では決まっていない。おそらくまた審議会になると思いますけれども、まだ決まっておりません。現段階では、十一年七月から三年を目処で環境整備を推進する、という状況ですので。
【交】あなたの話は、全部わかっている話ですよ、今までの話だから。これからどうするか、ということを聞いているわけだよ。
【厚】私も四月に来たばかりで、まだ不勉強で恐縮なんですけども、定着の状況を見ながら検討していく話であると。
【交】じゃあ、定着の状況というのは何年を見るわけ?
【厚】三年目処ですので、十四年の七月ということになろうかと思いますけど。
【交】来年の七月までということだな。
【厚】そうですね。
【交】そのためには、作業をもうスタートしてないとまずいでしょう。
【厚】はい。
【交】そのためには、どういう審議会で、というように審議会をスタートする必要があるんじゃないですか。
【厚】はい。
【交】それを聞いているのに。
【厚】・・・
【交】それは決まっていないんですね。
【厚】はい。私の知る範囲では決まっていない、と。