診療情報公開

医療機関が廃止された場合のカルテ保存は?

【厚】医政局の医事課ですけれども、これは昭和四七年に通知を出しておりまして、医師法第二四条に規定する診療録等の取り扱いについてという通知です。病院または診療所が廃止された場合の診療録の保存義務については医師法上特段の定めはない、と。だけれども通常は病院または診療所の廃止時点における管理者において保存するのが適当であると。廃止された時点での管理者の医師がいない場合はどうなるんだということについては行政機関、県または市などの行政機関において保存するのが適当である。というふうに回答してます。で、花井さんが一度医事課に見えられて、この通知について、患者に返すという取り扱いは出来ないのかという事を言われたんですが。

【交】HIVの花井さんね?

【厚】はい。

【交】医療機関が廃止してしまうと、その医療機関を訴えるとか医者を訴えるとか、そういうような場合にも、カルテが確実に保存されている必要があるという観点から言っている訳で、きちんとした規定をどっかで作らないと、医療機関が無くなってしまうとカルテも同時に無くなっちゃいそうな。

【厚】医師法のもう範囲外ですから。

【交】だから確実にそうしないといけないと言う事になってない事がここにはあると思うんですよ。もし一般の診療所なり病院なりがそういう形で灰になっちゃったんだなんてなると、ちょっとまずいんじゃないかというふうに思うんですよね。

【厚】廃止した時の保存方法なり返還方法っていうので規定って言うか,義務付けろって言うのは、法律作るしかないですね。通知でって言うとこの今回、昭和47年に出したような望ましいというような所までしか出来ないですよね。

【交】これは個人情報保護法の関わりでは義務になってくるんじゃないんですか?

【厚】個人情報保護法では情報取り扱い事業者が廃止した時の扱いって言うのは入ってなかったと思いますね。

【交】やはり同じ通知が差し当たっては来てますよね。あれもそうですよね。特別生物由来製品も同じ扱いになる訳ですね。

【厚】そうです。医薬局も花井さんが来た時にもともと医薬局は同じような通知を出したので、もとは何だっていって,これにあたったと言う事ですね。

【交】二〇年ですね。あと、都道府県で保管するのが望ましいって言う返答だったんですが、実際に都道府県が保管している事例って言うのは何かあるんですか?

【厚】把握はしてないんですけど、電話で都道府県の方からどうすれば良いんだというのがかかってくる事がありますので、ある事はあるんだと思います。

【交】厚労省が把握してないなら把握してないで良いんですけども、例えば患者さんが問い合わせるならどこへ問い合わせれば良いんですか?

【厚】所管の保健所の方になると思いますので、病院のあった所の保健所に問い合わせてみてください。そうすれば、廃止されているかどうかとその時の廃止された時の管理者が解るはずですので。

【交】それが例えば、どこどこに管理してますよって言う公示義務って言うんですか、それはないんですか?

【厚】行政機関で保存している場合、行政文章には当然該当するのでその都道府県なり市町村の方の個人情報保護法か情報公開条例に基づいてやっている事になり・・・。

【交】本来はそういうふうに求められたら答えますではなくて、むしろ自らが明らかにするという形をしないと、変な感じするよね。病院が持ってた動産を都道府県が勝手に預かる事な訳ですよね。カルテって言う物を。

【厚】まぁそうですよね。

【交】単純に考えて管理者がいなくなって廃院したって事は債権債務に関わるものですよね、なんで都道府県がそんな物を持っているんだってという形だって起こりうる訳で。あるいはそれが個人情報保護という考えで・・・。

【厚】まあ、そこが問題ですよね。

【交】もしかすると、それが勝手に一人歩き、誰かが持ち出しちゃって、元の職員とか。もう廃院しちゃったんだから関係ないんだろという事で一人歩きすることがないとは言えないし。だから整備をぜひしてもらいたいと思いますね。

【厚】難しいのは、そのルール作りの際にも、法律で都道府県にこうさせるという話になるので、法律でやっぱり書かなきゃ出来ないとなるので、すぐに検討してやれると、こう結論が出てやれるというのではないので、かなりまた時間がかかると思います。

【交】だけど、現実に問題が起こちゃってから、あわてて泥縄式にやってもしょうがないでしょ。まぁここで議論してもしょうが無いから、ぜひそういうふうに検討してくださいよ。

【厚】はい。

特定生物由来製品の記録は二〇年保存。カルテ保存も二〇年以上とせよ。

【厚】カルテのあと二〇年以上の保管をすべきじゃないかと言う点なんですが、これは薬事法の改正の事です。特定生物以来製品の使用記録については二〇年間保存と。で、この趣旨を医薬局の方に聞いたんですが、「感染リスクの高い物について、感染の発祥を早期に捕獲するという安全対策上の観点から設けた物です。」と。で、これに対して診療録については、こちらの使用記録っていうのは名前ですとか、何をどれくらい使ったかというものをノートか何かに記載して保存するもので、診療録というのは診療に関するものをすべて書かなくてはいけないという物でして、その保存場所が問題って言うのが言われている所です。電子媒体の保存の進展状況も踏まえながら検討していきたいと考えていますので、内容ですとか場所ですね、についてはまだ決まっていないので何かここでお示し出来るような物は何もございません。

【交】その生物由来のという二〇年の薬事法との関係性で言うと、ただ記録がありましたってだけの話じゃなくて、どういう状態の人に対してこういう物をどれぐらいの量使ったと言うね、その、使ったという事の結果だけの話じゃないと思うんですね。必要な事って言うのは。そのためにはカルテなんだよね。

【厚】まぁそうですよね。

【交】そうでしょ。だからこっちが二〇年って言う時は最低でもカルテは二〇年は必要だって言う意味で質問している訳で。これはリンクしてないとおかしい訳だよね。

【厚】特定生物由来製品の使用記録というのはそれがどういう危険性がありますっていうのが解った時点でそれを使った人が何処にいると。で、その人達に早急に色々対処しなければいけませんよと、いう時の手がかりになると。まずここは二〇年という保存を義務づけたと。法律上は診療録は5年保存義務ですけれども、五年だけ保存すればいいという物では確かになくて、法廷の保存義務よりも長く、二〇年なり永久保存なりしていた方が望ましいのはその通りなんですが、その保存する場所の兼ね合いでまずはこの使用記録というところだけでも二〇年間保存して、すぐに対処できるようにしようという物だと思うので。

【交】じゃあカルテに関してそれはそう考えるって、これ現実に何処で今検討しているのですか?

【厚】この診療録の保存義務が五年というのは短いんだという意見があったんですが、ただ一方で診療所などでその紙媒体で診療録をずっと保存するというのはちょっとなかなか難しい面があると。電子媒体による保存っていうものを認める事に平成九年かなんかにしたと。で、それが広がればですね、保存問題という保存場所の問題というのは解決するので、それがある程度広がった所で、カルテ保存期間の延長というものを再度考えましょうという事になっています。

【交】再度考えましょうというのはいったい何処で考えるの?

【厚】少なくとも厚生労働省のほうでまた考えます。

【交】またそのためだけの何か検討会かなんかを作るっていう意味?

【厚】いえ、それは全然決まってはいないので、そこは何とも言えないんですけど。

【交】じゃあもう一度厚生労働省に投げ返してしたって事だな。

【厚】そうなります。

【交】特定生物由来で感染症の特定を出来るようにってさっき言いましたけれども、書かなきゃいけない記録って、住所が入ってないんですよね。カルテがわかるものだったら、カルテの番号を書いておけばいいと言うだけの話になってくるんですよね。そうするとカルテがなければ、名前と年齢と性別くらいしか解らないですよね。そしたら、そんな記録を二〇年とっておいてもほとんど関係ない・・・。

【厚】それ当然カルテの番号が書いてるって言うのはカルテが二〇年間保存されるのが前提なんでしょ?

【交】いや、そうだと思いますよ。だけどカルテは五年で良い訳でしょ?

【厚】たぶんですね、医薬局の取り扱いでその使用記録にカルテの番号だけを記載している場合って言うのは、その番号から二〇年間ちゃんとさかのぼれる状況になってなきゃいけないというふうにしてるんではないかなと・・・。

【交】だってカルテが無くなっちゃうんだ。五年で。

【厚】そうですね。ただ、その使用記録の保存義務って言うのは二〇年間あって、使用記録に何を書きなさいと言うのは、法律で決まっている事なんですね。

【交】だから、書かなきゃいけない事をカルテ番号で代用できるというのが日本の厚生労働省の方針ですよ。カルテ番号が書いている場合全部をわざわざ記入する必要はないというのが今までの厚生労働省の言い方ですよ。

【厚】その運用の際の条件というのが無いんですよ。

【交】特定生物由来製品のを二〇年とのばした訳でしょ。その間、その時に結局ああしなさい、こうしなさいという話は何にも出ないんです。年数だけなんです。

【厚】診療記録の、先程のカルテの「番号を書いて良いよ。」という場合の取り扱いは?

【交】だって一つのものにみんな書かなくちゃいけなくなっちゃうからさぁ。カルテで換えないとだめでしょ。

【厚】その場合はただ二〇年間カルテも保存しなければいけないというような運用にしてるんじゃないかなと思うんで、ちょっとそこを聞いてみます。

個人情報保護法では、子どものカルテ開示の請求権が親にあると考えるがどうか?

【厚】個人情報保護法の二九条の方に、開示等の求めは政令で定めるところによる代理人によってすることが出来るというふうに法律上規定されてまして、その代理人の開示の求めというのは政令で定めると。現在、内閣府の方で政令案を今検討していているところと聞いていますので、今年度中に政令を出しますという事です。で、この政令の中身はどうなるんですかと聞いたんですが、まだ検討中なのではっきりとは答えられません、と。ただ、現在の行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律というのがあるんですが、こちらの方では未成年者の法定代理人は本人に代わって開示の請求をする事が出来る事となってまして、おそらくこれとそんなに違う物にはならないでしょうという事を聞いています。

【交】主務官庁の厚労省では特別これに関して政令みたいな物は作らないんですか?

【厚】医療に関しては厚生労働省が主務官庁になってますんで、その政令の責任というのは厚生労働省も負うと。

【交】じゃあどの省庁も同じ運用の条件になるんですね。

【厚】なるんです。

【交】政令が出てきて、うまくこれに併せて厚労省も解りましたっていう?

【厚】当然その政令作る時には当然すり合わせっていうのはあるんです。

【交】そうすると、あなたの所にはまだ、状況は来てない?

【厚】そうですね、来てはいないんで。

 カルテに関する諸問題を解決する法整備の準備は?

【厚】カルテの保存期間の延長の話は先程の通りでして、診療録の改ざん防止の法律での整備なんですが、これも先程のカルテの検討会で検討したんですが、改ざん防止っていうのはあってはならない事だというような見解を出して、診療記録の開示に関するガイドラインでも当然それは書くと、改ざんなんてやっちゃいけないよ、と。訂正する場合には訂正したという事が解るように書いてください、と。その診療録の改ざんというのが行われた場合には処分の対象になり得ますよ、というような見解を出しています。ただ、法的、法律の整備が出来るかどうかというのは、もうちょっと検討が必要だ、というような事になりまして、検討を引き続き続けていきたいと思っています。

【交】処分の対象にもなりうるというのは具体的に何で処分されてしまうんですか?

【厚】医師法の第七条の二項あるいは第4条かのいずれかに該当した場合には厚生労働大臣が免許取り消しまたは医業の停止を命ずる事が出来るんですが、その中の四条の四号で、医事に関し犯罪または不正の行為のあった者、と。この医事に関して犯罪または不正の行為のあった者に該当するでしょうと。医師としての職責に違反しているという事ですね。

【交】結局何ですか?医道審にかけますよという意味ですか?

【厚】そうですね。

【交】医師法の第四条四項の中に書かれてあるもので医師法の七条二項で処分するという事ですね。

【厚】そうですね。

【交】是非やってくださいよ。

【厚】ただ改ざんかどうかっていうのをどう事実認定するかっていうのが難しいと。その方法は今検討・・・。

【交】民事裁判とかで裁判所がきちんと改ざんを認めたという場合にはそれは有効になるんでしょ?

【厚】民事裁判でのその事実認定の取り扱い、ちょっと刑事裁判と民事裁判で事実認定の仕方が違うところがあるので、民事裁判で認定されているからすぐ処分という訳にはいかない。

【交】民事で改ざんが明らかになって、裁判所が認めた場合には医道審で医師の処分の対象になりますよ、とはっきり言ってるんですよ。

【厚】そうですね。昨年一二月に出したんですね。考え方で出したんですね。

【交】要するにホワイトで消しちゃうのが不正なのか、単なる改ざんなのかというのまでは明確には今のところ、しないという事ですね。

【厚】まだ、そこは明確には・・・。

遺族へのカルテ開示のため個別法を検討せよ!

【厚】遺族へのカルテ開示についての個別法を検討しろと。法律が施行されるまで二年以内に政令で施行ってなってるんですが、それまでに検討しろというような事が言われています。これについてまだどのように対応するかというのは決まってはいないんですけれども、遺族への診療録の開示の法制化については、診療録の開示の環境整備をまたやりますので、その環境整備の状況やその診療録開示の進捗状況を把握してその評価を行ったうえで、その必要があればまた考えたいと考えています。

【交】小泉首相が何か個別法でいくとか何かいってたじゃない?医療に関して。

【厚】医療に関しての個別法っていうのは遺族への診療録の開示の部分ですとか、五〇〇〇件未満の診療録の開示の部分。それ以外にも研究機関での個人情報の保護という問題とかいくつかありますので、全く検討しないという事にはならないと、考えると思うんですが、明確に個別法を作りますとよ、という段階には至ってはいない。

【交】至ってない?総理大臣がそう言ってるよ。どうして、厚生労働大臣がそれを受けて指示を出さないの?

【厚】総理が明確に個別を作りますよと言ったかどうかというのは解らないんですが、もし個別を作りますと言ってるとしても、その個別法の範囲、どの範囲で作るんですかというところとか、そういうところもまだ決まっていないと思いますので、明確にこの遺族のカルテ開示が法律でやります、作りますよっというような事は今は言えないです。あとは医療機関の事務職員に対する守秘義務規定がないとかですね、課題とされているところがあるので、ちょっと まだ・・・。

レセプト開示請求に代理請求を認めよ!

【厚】本来公的医療保険の保険者といたしましては、被保険者の個人情報については厳正適切な取り扱いが求められていることもございまして、個人情報保護の観点から言いますと、個人情報の開示につきましてはやはり原則的には本人に対して行うものという考え方がとれるかと思います。ご指摘の委任を受けた親族からの代理請求ということにつきましては、確かに請求者の利便性を向上すると言うことはあると思いますけれどもそういった個人情報保護の観点からも考える必要がある、そういう事柄だというふうに認識しております。

 今回、個人情報保護に関する法律等々成立交付されておりますけれども、レセプト開示につきましてもそういった個人情報保護という観点から考えていく必要があるのではないかと思っております。これから個人情報保護に関する基本方針策定ですとか、実際今回成立した法律のですね、政省令等が出てくる訳なんですけれどもそういったところもですね、具体的に取り扱い、そういったものを踏まえたうえで、慎重に検討していく事柄であるというふうに理解しております。

【交】そうすると、はっきりした方針が決まっていないという意味なんですか?それとも、もう決まっていると言うことなんですか?

【厚】いえ、私どもが出しました平成九年の通知書ですね、あれ自体が保険者がレセプト開示を行う際の一つの考え方を示しているものなんですけれども、個人情報を開示するにあったては、いったん開示してしまったら取り返しのつかない事になるわけですから、個人情報保護の観点から言って、国としてこういった場合も認めるべきだという表現になるかはあれなんですけど、そういった通知を出すと言うことについては、全体的な個人情報保護の法制の中ですね考えていく必要がある、そういう意味でこれからまだ検討していく事項であるという、そういう認識だということです。 

【交】カルテに関しては親族の代理請求が認められているはずですよね。

【厚】そうですね。ガイドラインではそのような事になっています。

【交】ですからそれに横引きしてレセプトについても同じ扱いにできるというふうに僕らはふつうに考えると思うわけですが。

【厚】ああそうですか。例えば病院なんかですと、通常診療行為等を通じて、ご本人ですとかその親族の方と一定の関係というのが前提としてあると思うんですね。ただ保険者の開示ということになりますと、窓口の方に申請にお見えになるわけですので、そういった前提条件が若干違うのではないかというふうに思います。私の言いたいのは、いわゆる代理申請という形で、委任状があれば認めるという形をとったときに、代理行為自体が不正の場合であったようなときに、遡及して開示を取り消すと言うことができない訳じゃないですか。情報公開というのは、いったん相手にそれを知らせてしまったらそれを忘れさせることは出来ないわけですから、そういった観点からも慎重な取り扱いというのが当然必要になると思いますし、そういったところをどう担保していくかと言うことも含めて、個々の保険者が判断しているところだと思いますし、今の時点で平成九年の通知の中で示している本人あるいは法定代理人、委任を受けた弁護士というそういった開示請求できる者という範囲を広げるかたちの通知というのを今出すというのはちょっと難しいんではないかと思っています。

【交】例えば、住民票であったり、戸籍の謄本や抄本であったり、そういうような物も代理委任で出来ますよね。

【厚】情報という意味では確かにそうかもしれません。

【厚】僕は情報というような事でさっきおしゃった内容の問題点、取り返しのつかないとおっしゃる意味の内容からすれば、同じ意味内容の事だと思うんですよ。

【厚】なるほど。

【交】だけれど、片方ではそういう事を認めていながら今度これに関してね、個人情報の保護というものの観点からあくまでも本人が原則なんだと、それ以外の代理請求というのは認められないみたいな考え方というのは非常にバランス悪いですよね。

【厚】先ほど言われたようなその住民票の交付ですとかそういうふうな事について、制度としてそういう言葉も相手に渡すというそういう関係にあると思うんですね。一方、個人情報の公開というのはあくまでもその人のプライベートな情報について行政機関が持っているものを開示請求を受けて開示するという事ですので、今言われた住民票を出すとかそういう事とは全く同じであるかというと性質的な違いというのはあると思うんです。もう一つ言わしていただきたいのは特に医療に関する情報については、一般的な情報よりもより厳密な、厳正な取り扱いが求められている情報というそういうご指摘があるわけですし、今私が言いたいのはですね、今の時点でそれについて、申し訳ないですけれども有効な回答が出来ないという事を申し上げてるんで。

【交】今のお話だと少なくとも基本姿勢がどこにあるかという事が大事なわけでね、そこのところがどうもむしろネガティブな感じがするんですよ。

【厚】ネガティブに、要するに代理を認めたくないという立場で話してるつもりはないんですけれども、もしそう聞こえたとしたら私のちょっと言葉足らずかもしれません。

【交】でも、レセプト開示に当たってはその医療機関に開示していいかどうかみたいな、確認みたいな事をとっている。その確認というのは実はおかしな話で、現実には癌であったり、精神科疾患のような場合にそういう確認という意味にはあるとは思うんだけど、そうじゃなくて全部丸をつけさしてね、これいいかどうかっていうね、開示するかしないかみたいな、本当はそういう内容のやり方ではなくて、そういう疾患であるかどうかという事の確認だけでしかなかったはずのものが現実には医療機関の医者のチェックで出す出さないが決まってるみたいなね。そういう形になっている訳ですよね。ご存じでしょう。

【厚】それは先ほどおっしゃられていたようなですね、あくまでも診療上の支障があるかないかについて確認するというそういう考え方です。

【交】だけどそれはそういう書式になってないですよね。ご覧になった事ありますか?

【厚】実際その様式例等は目にした事はございますけれども。個別これこれこういうこの人についてのこの開示について支障があるかないかというような形になっていますよね。

【交】だからそれははっきり言ったら開示することが良いか悪いかだけなんですよね、本来は。

【厚】支障があるかないかという書式になっているんじゃないですか。開示してよろしいか?いけませんか?という、そういう書式になっていましたか?

【交】いや、そういうところもありましたよ。

【厚】もしそうであれば・・・。

【交】つまり、そういう解釈にね、なりやすいような内容になっていると思うんですね。

【厚】私共の通知書がそういう解釈になるような書き方なんでしょうか?

【交】いや、実際作られているものがですよ。そして医療機関がそういうふうな解釈に陥りやすいというか、受け止め方になり易い。

【厚】あくまでもそれは私共が通知書の中で書いている診療に支障が生ずるか否かについての確認という事で、それについては保険者の方がですね、それを誤解しているという事はないというふうに私は思いますし、いわゆる開示をするしないを医療機関が決められるという、そういった考え方というのは採り得ないものですから。

【交】解りました。そこに関しては具体的にじゃあ、こういう形にでてますよというのを持ってきましょう。その上で議論しましょう。

【厚】ええ、ですからそれは今の話とは別の問題です。

【交】確かにね。ただ、本人が希望しているんであれば、本人の意志にもとずいた開示のシステムがあるべきで、本人が代理委任で全権の委任をするという事があれば、当然開示されてしかるべきだったろうと。

【厚】はい、そうですね。

【交】だから本人の意志に基づいて制度が作られているべきなんだろうと、それが必ずしも代理請求というかたちを今、はっきりご返事をいただけなかったから、少なくともそういう方向で流れないのかもしれない。

【厚】まあ、そうですね。ご本人であるという事を確認するための手段というのは当然必要なわけで、いわゆる成りすましたりですとか、あるいは、何らかの文章を勝手に作るような形でですね、そういった恐れを防がなければいけないと思います。ですから、レセプトに限らず、個人情報の保護という立場の中で本人からの開示請求にどのような手続きをもって開示に答えるかという、そういった事全体的な視点でのですね、考え方が必要じゃないかという事ですね。ですから、いわゆる請求者の利便性の向上という部分でですね、代理請求というのは確かに有効であるという部分、それはもう否定はしませんので、利便性の向上という部分と、今申し上げたいわゆる基本的な個人情報をどう保護していくかという部分とで、どこで折り合えるかという話になると思うんですよ。

【交】例えばそのカルテ開示ではガイドラインに言ってると、するとこのレセプトについてというふうなことになるとこれも同様にガイドラインに新たに加えるという形になるんですか?

【厚】ガイドラインというか通知がそのガイドラインと同じ同義だと思いますけれども、そういった事をご要望だというふうに理解すれば良いんですか?そういう事ではないんですか?

【交】ええ、それで良いんですよ。

【厚】医療機関といわゆる行政機関も含めた保険者というのでは、取り扱いの差違があるからと言ってそれがおかしいという事ではないんじゃないかとちょっと思ったもんですから、ちょっとお話ししたんですけど。

【交】おっしゃっている意味がもうちょっとよく理解できないんだけれども。機関が違うって言うのは意味でおっしゃっているのかよく解らないんですよ。

【厚】すいません。私もそれをきちんと説明できるだけのあれがないんで。要するに現時点でその保険者が保有している個人情報について、その代理請求で申請を認めるか否かという事は、例えば市町村であれば、個人情報保護条例という物がある訳ですし、今後個人情報保護法にあわせて改正作業が進むとは思いますけれども。やはり基本的なベースにあるのは、個人情報保護法、今後検討をしていく必要があると言うふうにお答えするしかないと思います。何がどう解決すればというそういう事ではないですよね。

【交】いや、だからそういうふうに言ってしまえばカルテだって同じ意味合いなんですよ。要するに当事者じゃない人が請求しに来た。その一方(カルテ)の代理請求は認めといてですね、片方(レセプト)の方は認められないっていうのは理解しがたいですよ。あなたのおっしゃっている事は。

【厚】解りました。じゃあカルテ開示とレセプト開示の考え方はイコールであるべきだというそういう御主張。

【交】それはそうだと思いますよ。

【厚】この問題についてですね、じゃあどうしてそういう取り扱いの差違があるのかという部分、そういうご質問だと思いますので。

【交】質問であるし、当然それは統一すべきだから,その差違があるのがおかしいしね、だから統一すべきなので、そういった通知という形で出して欲しいんだという事の要望ですよね。

【厚】現時点での回答としては当初述べさせ通りですので。

【交】それ以上答えが出ないという事では理解しがたいんだなあ。

【厚】ご理解いただけないのも私の責任だと思いますけれども。現時点でそれについて厚生労働省として、すぐさまそこの部分も含めた取り扱いが出来るというような通知というのをすぐに出すというのは、難しいと思いますので、今後とも検討していく課題だと思っております。

【交】いつ頃かに結論になるんですか?

【厚】個人情報保護に関しまして、今後基本方針ですとか、そういったものも策定等もあると思いますし、また医療情報についてですねどのような取り扱いすべきかという事もこれは厚生労働省としてですね、全体の中でおいて検討するというようなという事も聞いておりますので、まあそういった全体の流れの中ですね、考えていく事になるかとは思います。

【交】はい、ご苦労様でした。