診療情報公開

 「診療情報の提供等に関する指針」を徹底させよ

【厚】私共検討会をやりまして、指針を出した訳ですけれども、この指針というのは法的な拘束力がある訳ではないんですけれども、診療情報の提供・カルテの開示のあるべき姿というのを行政が示すという事によってカルテの開示を徹底させていきたいという事でこの指針を出した次第でございます。これについては各医療機関にのっとって頂きたいという事で、出来る限り広く普及させたいという事で、周知の徹底、遵守の要請のお願いをしてるという状況でございます。
【交】例えば、具体的に開示されないという事例があった時にですね、実際にそれを求める方々がどこにどういうふうに言って、周知徹底って言うのを求める事が出来るようになっている訳ですか?
【厚】まず、現状をお伝えすれば、これはお医者様が持ってる私文書でございますよね。それをまた、民間の方が見せてくれって言う事ですから、あくまでも民民の話になる訳です。その時に皆さんにとって武器になるのは、厚生労働省がこう言ってるじゃないかと、こういう指針が出てるじゃないかという事は出来るかと思います。ただ、何か法的な権利が与えられているという現状ではないというのが、皆さんおっしゃる通りです。来年4月には個人情報保護法というのが施行されまして、今度は法律的に基づいてする事が出来るようになるという変化は起こる訳でございます。
【交】前回の時には周知徹底の方法として、メディファックスとか日経のヘルスケアとかを通じてとかいう形だった訳ですよね。国民に対して広く伝えていく事はなくって、どちらかといえば医療機関側に伝えていく努力をしておられる形ですよね。ちょっと前に医療安全支援センターの苦情で、始まったばかりですけど、どんなものが多いかといったら、支援センターの方も言っておられましたけれども、ガイドラインの中身に到達していない医療機関への苦情が結果として多いんだと。たまにこういう苦情がきたら具体的な事がここに書いてあるように徹底されてないんですよね。東海大学なんかでも看護記録は開示しないと言い切ってたんですね。僕らがだいぶん言って、四つ付属病院があるうちの他のところまで聞いてやっといけたりとかね。ガイドラインが有名無実化してるんじゃないかと思っておるのですが、何かもう一つ手だてはないのかという、まぁ個人情報保護法があるにしても、という趣旨なんですけどね。
【厚】二点ございましたけれども、指針というのをまず出してあらゆる機会を通じて周知を図っていきますし、また現場レベルでもこういった指針があるんだって事を言って頂けるという事も含めて、この指針というのを更に周知徹底浸透させていきたいというのが今の我々の状況でございます。
【交】医療評価機構というところの安全支援センターというとこの方とお話しされる機会はあるんですか?苦情を受け付けている訳でしょ。どんな苦情が多いのかというのは行政としても情報提供を受けておかれたらいいと思うんですね。
【厚】はい、そうしましたら色々な状況の把握というのはまさにそのセンターみたいなところでと思います。

 国立大阪病院で開示理由を聞くのを通達どおりやめさせよ

【厚】医政局国立病院課国立病院管理室の河内と申します。ご存知のように今年の四月一日から独立行政法人としてスタートした訳ですが、管理室という立場から答えさせて頂きます。診療情報の提供等に関する指針を受けまして、当時の国立病院部医療指導課長から九月二六日付けで各施設長に対してこの指針に沿った運用を行うよう指導を行っていたところでございます。しかし、現在の国立病院機構ですけれども、その院内規定にあります診療情報藷記録開示規定の中で、前の七月一日に病院の方の規定を施行しておりまして、ご指摘の通り、診療録等の開示申請書には申請の理由の記載欄があると思います。大阪医療センターによりますと当該通知を受けて、現規定の内容の内容検討を行ってきましたけれども、改正作業が遅延しているという事でございます。なお、今回ご指摘の事例につきましては、医療訴訟中の案件であったため、裁判所の手続きにより請求して頂くのではないかと、判断されたという事と、申請者がカルテの写しを保持していた事から、例外的に電話で確認をさせて頂いたという事でございます。いずれにしろ国立病院等におけます診療情報の提供等につきましては当然の事ながら通知に沿った運用を行うべきというふうに厚労省も考えておりますので、速やかに新指針に沿った院内規定の改正を行う求めてるところでございます。
【交】いつ求めて頂いたの?
【厚】七月二四日です。まだ改正の方がきちんと終わってないという事を先週確認しております。
【交】国が決めたガイドラインが国立で一年経っても守られていないという事で国民は困惑している訳じゃないですか。他の国立とかどうなんですか?機構本部ですぐ改めろという通達を出ささないと、大阪医療センターだけを対象に考えておられるんですが、そうじゃないから。
【厚】大阪だけじゃないですよね。全国にありますから。
【交】機構本部とは常の話をしておられるんですか?何故これを言うかというと、機構本部に連絡してても、尚かつ何回も取り下げて下さいといってたんですよ。
【厚】機構本部に何度も言った・・・。
【交】機構本部と相談してるんですよ、大阪医療センターが。
【厚】それはそうですね。
【交】だから、きちっと全国的に国立病院に対してすぐ内規をあらためなさいという通達を出さないと。
【厚】分かりました。

 カルテ改ざんで医道審の処分対象になぜならないのか?

【厚】カルテ改ざんの話なんですけれども、どういう理由でカルテ改ざんされるか色々あると思うんですけれども。例えば、医療事故を隠すとかいうためになんて言うのはまさに職業倫理に反する行為だと私共思いますし、先程のカルテ開示の指針九月一五日に出したのにも診療記録の事項に不法に改ざんを行ってはならないという事を規定しておりますし、内容によっては行政処分の対象になるというものは持っておりますし、国会でもそういう、確か答弁をしておりますんで、行政処分の対象にするという事は思っているところでございます。個別事案でなんでこれまでないのかというところなんですけれども、たぶん二つあると思うんですけれども、カルテ改ざんかどうかというところの、事実認定というがなかなか難しい面があるというのが一つ。もう一方裁判で明らかになった場合っていうのがございますし、民事裁判なんかでカルテの改ざんがあったというように裁判所が認定したようなものもございます。医療事故での改ざんという事ですので、医療事故の方の調査書というのも併せて必要になってるという事ですので、そうした事情があるところでございますけれども。私共としてカルテ改ざんについて何らかの処分というのを検討しているのかと言う事については、明らかには出来ないんですけれども、いずれにしても、今進めているところでございます。
【交】一昨年の十二月に出た「医師および歯科医師に対する行政処分の考え方について」というのがありますよね。これの中にカルテ改ざんに関してはどういう位置づけになっているんですか?
【厚】虚偽診断書記載とかそういうのについては厳しくやるとかそういうのがその方には書いてあったというふうには記憶してますけれども。
【交】診断書だけそういう対象にするだけじゃなくてカルテのほうがむしろ通常の記録ですからね、それを対象になってないような認識を私はしてるんだけど。
【厚】そこは先程私、明確に申し上げたつもりなんですけれど。要するに厚労省としては対象にしますという事は申し上げています。
【交】ただ、これまでにカルテ改ざんで具体的に処分の申し立てをしてる人達がたくさんいらっしゃいますよね。それは、作業としてはどういう具合に進んでいってるんですかね?
【厚】一つは先程申し上げたように、他の医療事故とセットになっているようなものについては、医療事故も含めて調査をしていますし、カルテ改ざんだけの申立があるものっていうのも中にはございますけれども、それについては事実関係を今調査していると。特別な案件なんで詳細にはお話し出来ないんですけれども。
【交】カルテ改ざんの事実認定は、どういう形でしていくんですか?私が申し上げているのは、システムとしてそういうようなその医道審にかかる前の話です。この事実認定って言うのは、あり方というか、それが多分ないと思うんですよ。裁判という中で仮に明らかになったり、判決という中で出てくれば、これは明らかですよね。だけど、そうでない場合にはその改ざんって言っても、色々な改ざんがあるように思うんですよ。つまり、どういうものを改ざんというのか、どういう場合は処分の対象にするのかの作業の場がないわけですよ。
【厚】例えば、指針に、カルテ開示の指針にカルテ開示の進め方ですとかいう事をやってる訳ですし。例えば行政処分にあたっても、得られる情報からどういうものを使って、行政処分が出来るのかという事をまさに、私共としては出来る、入手し得る情報からどこまで出来るかっていう事でやってる訳ですので。
【交】だから、今後その民事に関して色々行政処分の対象にするって言った時に、おそらくある改ざん事例を処分対象にするやいなやというところを議論する場というか、そういうのが多分必要になる訳で、ある時だけやるっていうんじゃなくて、常駐的においておくという事が必要で、例えば、カルテに関してはこういう改ざんをされてしまったというような事があったとすれば、申し出るとか、そういうシステムが何もないという事を言ってるんですよ。
【厚】申し立てる先がない。
【交】そう。カルテ改ざんは駄目だよとかいったって実効性が何もない訳ですよ。そういう改ざんを受けた人がね、どこにどういうふうに訴える事が出来るんですよっていうのはどこで決めているんですか?
【厚】それで行政処分するかどうかという事になれば私共に、他の医療事故と同様に申し立てをやって頂くしかないんじゃないですか。
【交】ないんじゃないですかじゃなくて、全国に、こういう場合はこういうふうにして訴えていいですよ、って言うものになってないとおかしい訳ですよ。
【厚】対応出来る措置って言うのはまさに、医師としての医師法上の行政処分ですから。各都道府県がやる訳じゃないですから。私共、医道審議会がやっている厚生労働省が、他の医療事故の関係も同じなんですけれども、私共の方に直接申し立てというのをしていただくことになろうと思いますし、その申し立てを受けて、調査なりしていく事ですので、他の医療事故などと同じで、カルテ改ざんの場合だって同じ事じゃないかなと思っています。
【交】医道審議会に五四件申し立てされている訳でしょ。一七件を対象処理中という形で言ってるじゃないですか。その17件の中にカルテ改ざんも入ってるんですか?
【厚】個別の話は勘弁頂けたらと思うんですけれども。
【交】カルテの改ざんというのはカルテをほとんど白紙状態にしている場合も改ざんになるんですか?
【厚】医師法二四条で自分の行った診療行為については保存しなきゃいけないってなっているので、その義務をしていないという事に、怠ってるって事になるんじゃないでしょうか。
【交】もう一つお聞きしたいのは、厚労省は、国立病院なり、あるいは療養所なりでカルテの改ざんとかそういうものはないですか?
【厚】例えば国立ナショナルセンターなんていう所は国立病院課の方で所管している訳ですから、申し立てなり、国民からの声があれば、調査をして対応を考えるという事は当然していく。簡単に言ってしまえば、カルテ改ざんしておかしいんじゃないか、ちゃんと調査せよという話が来たら、国立病院か、もしくはそれが機構の独立行政法人であれば機構の方にいう事になるでしょうし、もしくは、あいつ、カルテ改ざんしているとくれば、行政処分やってる方にいくっていう、そういう事だろうと思いますけれども。
【交】そちらとしても窓口について、きちんと末端の行政に対して、どういうふうなとこが受けて、おたくの方に上げるなら上げるとか、何らかの通知をだしてもらえばいいんだよね、カルテ改ざんに関して。検討してもらえないですかね。
【厚】何をですか?
【交】窓口に関してです。通知みたいな形で出してもらうとよりいいんだけどね。
【厚】通知出すかどうかっていうのは、また持ち帰って考えますけれども、そのまさに行政処分申し立てって言うのは、受けること多いんですけど。県に相談に行くこともあるっていうことなんで、どうするかについては、再度検討していきたいというふうに・・・。通知っていう形になるのか、
【交】交渉団としては、具体的にちょっと提案しておくと、保険証に窓口を記載するのがいいんじゃないかと。そういう事も含めて考えて下さい。
【厚】はい、分かりました。
【交】医道審議会はカルテ改ざんも行政処分の対象にするって言ってる訳ですよね?
【厚】はい。
【交】本人がやったと言ってるのがいっぱいありますからね、裁判は。
【厚】事実認定に努めて、処分に妥当なものは訴えていきたいと思います。

  個人情報保護法の問題

【厚】(3)から(5)の部分の個人情報保護法の関係について。医療事故等における個人情報保護のあり方に関する検討会につきましては本年の六月に第一回の会合を開催いたしまして、今までに五回程会合を開いております。現在まだ議論の途中という事ですので、検討途中ということも含めてご報告をいたします。まず、検討会としての合意をしておりますのは、各医療機関などが守るべきガイドラインといいますか指針を策定して広く公表する、それを原則的に守って頂くというふうにしております。先にガイドラインというのを作るというのは、まず、医療機関がそれだけは絶対守って頂きたい。こういう場合にはこういうふうに取り扱って頂きたいという部分を固めまして、それをお出しする。その後、具体的にQ&A的に、こういう場合はどうしたらいいでしょうかというお答えをするというような事を考えております。(3)のカルテやレセプトの改ざんの防止についてどの様に担保されるという事になるのかという事でございますが、個人情報保護法にはデーターの正確性の確保という事で、その個人情報の利用目的の必要性に応じて、データーを出来るだけ最新のものに更新しておかなければいけないというような事が一点ございます。もう一つ、安全管理都市という事でございまして、医療機関などが持っている個人データーについては漏洩がないように従業員に対するきちんとした教育、それから就業規則などによってきちんと漏らさないようにするという事。それからルールとして院内の書類は家には持ち帰らない。コンピューターのシステムにそういったデーターが入っていた場合には、IDやパスワードをきちんと管理する、もしくはお医者さんがアプローチするというような部分と、事務職員の方がアプローチ出来る部分、それはレベル的に分けていくというような事をしていく。外部委託業者になにかの事務を委託している場合には、その外部業者との契約の中に個人情報の取り扱いについてきちんと守らなければいけない内容を示す事にする。一般職員も含めて研修なども一緒にやりなさいという事も含めていっていく。個人情報の訂正にあたっては訂正したものや内容や日時、どういう事を訂正したか解るように書かなければいけないというルールを決めようという事と、不当に内容を変えるような改ざんを行ってはならない。そういう事はガイドラインの中に明記していこうという方向で現在議論が行われているという事でございます。(4)の個人情報保護五〇〇〇件以下の個人医療機関についても、個人情報保護法の対象とすべきというご指摘でございますけれども、患者さんの立場から見た時に、どの医療機関が個人データーを五〇〇〇件以上持っている医療機関であって、どこがそれに該当しないのかというような事の違いが、一目で解る訳ではない。それから、五〇〇〇件以下の医療機関にかかっていたとしても、それは患者さんにとってはその診療録などの情報が極めて重要な個人情報であるという事は五〇〇〇件以上の所にかかっている患者さんでも全く同じである。というような議論がございまして、五〇〇〇件以下の医療機関も含めてして頂きたい。法律の趣旨を尊重し、ガイドラインを守って頂きたいというような形でガイドラインを策定しようという議論に進んでおります。(5)のカルテ等の保管、廃棄などの場合に返却を基本とすべきというご指摘でございますけれども、カルテの保存期間がどれぐらいであるべきかというようなお話、保存期間がどれぐらいであるといったという事はですね、個人情報保護法の議論の中でこの検討会の議論の範囲に含まれるかどうかというのも、これから考えていかなければいけない所だと思いますけれども、検討会では診療情報、カルテなどを廃棄の際に情報が第三者に漏れないようにという事で、きちんとした廃棄をする事を求める必要はあるだろうというとこ迄は議論が出ております。ただし、カルテの保存期間の延長ですとか廃棄の際にどの様に扱うという事に関しては、個人情報保護法以外の医師法などの法律の関係もございますので、現時点、最初のガイドラインには若干記載されないんではないかというような方向の議論であったという状況でございます。
【交】この検討会は個人情報保護法が成立されるに併せてガイドラインを作る検討会なんですか?
【厚】いえ、ガイドラインを作るという事は1つの目的と。
【交】個別法は作らないんですか?
【厚】検討会の検討事項としましては、ガイドラインを実際法律に基づいてこのように医療機関では実際に行って下さいという事のガイドラインを作るという事になっています。その後の議論の中では個別法の必要性についても・・・。
【交】その後の議論というのはいつの議論ですか?
【厚】ガイドラインが策定された後です。
【交】何年何月頃?
【厚】今年の一〇月ないし一一月だと思います。
【交】同じ検討会のメンバーのままで続けていくの?
【厚】そういう事です。
【交】閣議決定は個別法を、きちっとやるという事で決定しているんじゃないんですか?
【厚】個別法を作るという事を決めているガイドラインはないんですから、閣議決定はないです。
【交】整備しなきゃいかんという事は?
【厚】個別法は作れというのはありません。
【交】付帯決議と厚生委員会で大臣答弁がありますでしょ?
【厚】個別法の必要性について議論しろというような形ではありますから、今回この検討会で議論と。個別法を作る事を前提にした議論という事ではない。
【交】論点としてはね、いいと思うんですよ。訂正した時の訂正の経過を、記載していくようなガイドラインを指示してますよね。一つは、五〇〇〇件以下の問題、もう一つは、保存義務が医師法でカルテ五年、二年とかしかない。もう一つは遺族の問題という事で、その四つを、矛盾なく盛り込んでもらえるような、そんな努力をしてもらってる検討会だという理解なんですけど、それはそれでいいんですよね。
【厚】そうですね、五〇〇〇件以下の事業者が除かれるという事になっていますが、医療だけじゃなくて介護とか福祉の事業者も含めて、極めて小規模な事業者が本当にそこ迄、法制上の義務という形で罰則までやったところで、具体的にどこまで実効性が上がるのか、そういう大きなところと同じレベルのものを求めるのではなくて、ある程度簡略化したといいますか、守れるような形でやりましょうという形のものを作る方がより実態に合うんではないかという事ですね。
【交】われわれとしては個別法として当然考えていると、ガイドラインが先になって、その後に法律の検討もあるよと。やっぱりちょっと順序が違ってるんじゃないかっていう思いもある。本来ならば、「格別の措置」って言ってるのが、法律以外に何があるのと思ってる訳です。
【厚】なるほど。
【交】そこは平行線だろうな。
【厚】そうと思いますね。一つだけちょっと言わせて頂くと、個別法を必要かどうかという議論と、ガイドラインを作るというという事は、我々重要としては同じであると思うんです。だけど、医療現場の方々が来年の四月法律自体が完全に施行される事が決まってる訳ですから、その準備をしていくという時にどっちの方が、各現場の人が準備をいやすいかというと、ガイドラインが何となく解ってきた方が準備をしやすい。
【交】しかし、共に必要という認識なら二つの検討会を作ればいいんですよ。

  レセプト開示にマニュアルの改訂をせよ

【厚】個人保護法においては本人からの開示請求があった際には原則として開示をする。しかしながら、個人保護法でも本人または第三者の生命、身体、財産、その他の権利、利益を害する恐れがある場合には開示しない事は出来るとされています。レセプトにつきましては、開示する事によって本人に診療上支障が生じる可能性があるため、従来より保健医療機関に対して確認をして、主治医の判断を求める事としています。こちらの面では個人情報保護法の指針も反したものと考えております。遺族についてのレセプト開示につきましては、個人情報保護の観点から事前に遺族の同意が必要であるというふうに示しています。
【厚】社会保険庁、医療保険課、佐藤です。社会保険庁に関しては、平成九年の通知に基づいて今までレセプトの開示を実施しておりましたんですけれど、この時に、保険者サービスという形で始まっておりますが、確かにこの法律の施行に伴って開示の義務という事で、開示請求者に対する義務というところが発生してまいるというのは承知しております。一四条第一号の規定によって、開示請求者の生命、健康、それから財産を害する恐れがある情報については不開示をされるとありますので、担当医の判断を聞くというところは考えないと行けないなと。というのは、なかなか保険者ではそういう医療行為というのは判断出来ないというのがありますので、診療上というのは判断をしたいなと思いますが、開示にあたっての最終判断といいますか、レセプトというのは確かに保険者が持っているものですから、その分っていうのは、開示請求の義務というのはきちっと認識して、担当医が不開示と言ったから不開示という事ではなくて、きちっとその理由も確認した上でやるような形での徹底を、来年の四月に向けて図っていくというのが現在考えて検討しております。今、社会保険庁のあり方に関する有識者会議というのが、内閣官房長官のもとでなされておりますが、その中でもある委員から、医師の判断というのはもう不要ではないかという意見もででおりまして、うちの庁内としても、こちらで判断出来ない分もありますので必要だというのはあるんですが、医師が不開示だからといって不開示と言うのではなくて、その理由を必ず確認してと、いうような事は考えております。今の通知で、いくつか見直す点っていうのは必要というのは考えております。併せて、ホームページの方に掲載されていると思うんですが、その資料も、レセプトの開示につきましてはで来年4月に向けて、医療費通知の方に、そういった仕組みがあるというようなものは明記してですね、やっていくような方向で。
【交】前回の交渉では絶対しませんって言ってた。
【厚】前回は、医療費の適正というような趣旨で載せたらどうだというようなご議論だったと思うんですよ。
【交】通知をする目的の議論がありましたね。
【厚】はい。ですから、そういったところを庁内でも検討いたしまして、その方向で検討を進めているというところです。
【交】社会保険庁が最初に出したマニュアルで医師に確認するときに理由欄がなかったですよね、開示、不開示の。
【厚】そうですね、その辺も若干。
【交】元の通知には、拒否出来る理由が明記されてたのに、マニュアルで理由欄がないから、歯科まで勝手に拒否している。レセプト開示拒否した場合は事例があるか教えて欲しい。
【厚】昨年も2件ぐらいあったんですが、歯科の関係でトラブっていて、個人的な感情も入ってきてるっていう部分があったりして、最終的に保険者の判断で開示したというのがあるんですけれども、その辺もう少し全国の担当の職員の方に周知を行っていくというような形でのものは考えた。
【交】様式に理由欄を設けるなんていうのは今・・・。
【厚】具体的にはないんですが、診療上の判断を求めるといいながらも、開示・不開示という事しかないというところが、検討の余地があるのかなと。
【交】国民保険との関係で、すり合わせっていうのはどうなってるの?
【厚】まだ、うちのほうとしても具体的に様式を決めている訳じゃないものですから、基本的なレセプトに関する取り扱いの考え方というのを保険局の方で整理しております。
【交】保険局の保険課と国保課と社会保険庁の医療保険課とで議論していくという事ですか?
【厚】そうなると思います。
【交】カルテが何かガイドライン作ってたでしょ。診療情報の関係についてもガイドライン作りっていうのはないの?
【厚】基本的には、考えておりません。個人情報保護に関する指針というか、形態は決めていないですけれども、Q&A式の方法で考え方を示していきたいなと現在のところは考えておりますけれども。レセプトについて、ガイドラインを示すという事については特に今のところは考えておりません。

  レセプト返戻時のコピーの徹底化を

【厚】医療機関から返戻が行われてきた際には、病名の変更と、不正請求が疑われるような変更がないよう、コピーを持っておくというのは、適切な保険診療を確保するのに有効な手段だとは考えております。しかし、これについて、コピーをする、しないというのは保険者の判断によるところであって、現状義務化する事についてはちょっと難しいのかなというふうに考えております。また、返戻の再請求が行われた際に不正請求の疑われる事のない修正によってレセプトが保険者のもとに提出されていた場合には再請求後のレセプトのみを保存する事で足りると私の方は考えております。
【交】昔から同じ事を言ってらっしゃるんだけどね。
【厚】これが検討課題に上がるかどうかっていうのは、ちょっと分からないんですけれども、今後、検討課題の一つであるという認識はしております。
【交】検討して頂きたいのは、特に監査に入った時に、きちっと患者に対して連絡をしなきゃいけない。医療機関がしなきゃいかんとなってる訳ですよ。個別指導に関しては、そういうのが指導大綱の中に記載されてない訳ですよ。監査要項には書いてあるのに、指導大綱に書いてない。ちょっとおかしい訳だよね。通知が来ない事になる訳だから。これね、兵庫県の社会保険事務局から本庁の方に問い合わせありました?
【厚】この人の事例ですか?
【交】はい、この人の事例。
【厚】私はちょっと受けてはいないんですが。
【交】これ、開示請求をした後に、書き直すっていうことは、開示請求するまでに常にやっている事で、開示請求した後にね、書き直しを許してるっていうのは、改ざんを許してるような形になってしまって、問題があるんじゃないかという趣旨ですよ。その辺の見解はどうなんですか。
【厚】それはないですね。
【交】裁判所が証拠保全に来たら、証拠保全に来た事をきっかけにして、書き直しなんてをしてはいけないですよね。
【厚】それについては、返戻を求めた事由を聞いてみないと、言えないですけれども。開示請求が来て、同意を求めたその時点で、書き直したいっていう申し出があって、書き直したものを開示したという事ですか?
【交】書き直しで、返しちゃったから保険者の手元には今ないといって、書き直した返戻が二ヶ月経っても戻ってこないから、請求した人は怒ってる訳ですよ。
【厚】聞いただけで不適切とかいう事も判断出来ませんし。
【交】そういう誤解を招くから返戻前のコピーも、基本的にとるようにQ&Aを書いてくれないかという事ですよ。
【厚】今、話を聞きましたので、そこについても事実を確認しながら、何か怪しいと思われる事象については・・・。

  レセプトの遺族請求の範囲の再検討を

【厚】通知において、従来、遺族からの開示の求めがあった場合、各保険者の判断において、社会通念に照らして、適当と認められる時は開示して差し支えない事としております。開示請求おいては、実情に即して各保険者が判断すべきものでありまして、一律に基準を示すって言うのはなかなか困難じゃないかなと。
【交】基準示してますよね、親や子などとか。
【厚】それはたとえばの例で出しているだけであって。
【交】長岡京市の国保で同じような事があって、開示されないと。色々言ったら、一般に家族の人は損害賠償の権利があるからその人達が裁判に訴えて証拠保全したら、その人は見れる権利があると、つまり裁判をして証拠保全でそのデータを入手出来る権利を有する人は司法的には見る事が出来る人じゃないですか、っていう話をしたら、そうですねって言って、内容を書き換えてくれたんです、長岡京市の国保課は。つまり、裁判で、証拠保全手続きで情報を入手出来る権利を有している人ならば、もういいじゃないかというふうに変えて欲しいという事なんですね。
【厚】親や子っていうのは、あれはあくまで例示であって。
【交】だからQ&Aで示すなりね。
【厚】それは検討事項として。

 一七五円ルールが提要されている医療機関数は?

【厚】平成一六年五月終了分の請求数に関する電算化状況について、お答えいたします。九五七〇七医療機関に対しまして、電算機を使う医療機関が七五四六九医療機関。割合で申し上げますと、七八・九パーセント。病院の方については九七・一パーセント。診療所については七六・九パーセント。歯科の方ですが、六九五九一。電算化の医療機関は四七一一二です。割合で申しましたら六七・七パーセントでございます。調剤薬局でございますが、四八五二二。電算利用は三九九七九.割合といたしましては、八二・四パーセントという事です。件数の状況でございますが、これ同じく平成一六年五月診療分でございます。請求件数について医科の方で、三九六五七一六五。電算機利用件数は医科の方で三七〇一二〇二二。利用件数の割合でございますが、九三・三パーセント。病院と診療所の違いを申し上げますと、病院については九八・六パーセント。診療所については九〇・八パーセントです。
【交】九三・三パーセントでしょ。
【厚】そうです。ただ、一部診療所においては、導入率が低いという事もありますので。
【交】9割超えても。
【厚】平成一五年の診療報酬の基本問題小委員会で、資料をお出しして議論したんですが、導入状況に基づいたデータが必要だという事でございまして、一六年度会議においては実際、変更はなかった訳でございますけれども、小委員会の方で議論して、検討事項という形で残っていますので。今、明言はできないですけれども、中医協の方を踏まえてという形になるかと思います。

  レセプト開示・不開示状況を明らかにせよ

【厚】現在のところは把握しておりません。個別に確認するしかないものですから。うちの方で報告としては取ってはないです。
【交】昔、頂いた事がありますよ。不開示の理由というのをね。
【厚】今回については、それについては取ってはいないですという事で。
【交】医療課が出してなかったのかな。以前は電話で聞いてくれたんですか?
【厚】そうです。はじめの頃でしたよ。その辺については、もう一度必要性も見ながら、来年四月以降のその趣旨も考えて。どこまで取れるかというのがあると思うんですが。
【交】今のところは医療機関があかんと言ったから開示しませんでした、しかないんですよね、保険者は。
【厚】主な理由の1つとしては、診療上の理由というのが多い。後は、不存在。
た。