私とミホコにとっては 8時間コース

まずはスコトン岬からスタート!

桃岩時間の朝6時ごろ(通常の4時!)ヘルパーさんに起こされ、眠い目を

こすりながら洗顔、朝食を終えリュックを背負ってブルーサンダー号で香深港へ。

朝焼けの港は空気も澄んで素晴らしく美しい。

北海道のしかも礼文の海は荒らされておらず透明度が高いのだ。

この時点でかなり目覚めてきた!

礼文島東側の唯一の道路を走る朝一番の路線バスに乗り込み最北端の

8時間コーススタート地点である「スコトン岬」へ向かう。

我がアホチームは総勢15人程、長渕似のリーダー(以降 長渕)を始め、

かなりマイペースな集団で皆自分のカメラで撮影会を始める始末。

桃岩荘を出発した3チームの中でビリスタートを切ったのは言うまでも無い。

他のチームが早々と歩き出してしまい、私達も熊笹の生い茂るなだらかな丘を

歩き始めた。

まず最初はやはり最初は近くにいる人同志で自己紹介。

私とミホコのそばにいたのは東京から来た人ばかり。

昭和女子大の直子ちゃんと明美ちゃんという女の子二人連れと

磯野さんという大柄な男の人(以降 波平というあだ名がつく)

名前を忘れてしまったが一人で車を飛ばしてきたという暗めの男の人。

男の人二人は30代くらいで社会人の様子。

当時ミホコと私は大学生だったから社会人と喋る機会もなかったので非常に

面白かったけど、社会人ってだけで すげ〜オッサン…って

思ってしまった。。。

直ちゃんとは この時初めて会ったけど、意気投合!

手紙のやり取りが続き社会人になって偶然近くの職場だったので

二人で食事をしたりしたのだ。縁って ほんま不思議!

浜中の展望台〜砂滑り!!(記憶が曖昧、順序が前後しているかも)

海岸線沿いを歩いて穴空き貝が いっぱいある浜でひとしきり遊び、

浜中という観光スポットの展望台へ。最初の観光ポイント!

ここはバスで廻る普通のツアー客(高齢の人々)がたくさんいるので

商店もあり、みんな缶ジュースを買ったりしてちょいと休憩。

ずっと歩きつづけているし、北海道と言えど夏のギラギラした

日差しを浴びて喉は常に渇きっぱなし。

 私とミホコは牛乳大好き人間なので牛乳を飲む!

うま〜〜〜!!礼文島には牧場があるのだ!

う〜ん、ビンで飲む牛乳って普通の10倍くらい美味しい気がするのは

何でなんだろ?

展望台から透き通った美しい海を見ては写真を撮り時間を費やす。

相変わらずアホチームは休憩が長く、他のチームからどんどん遅れをとる。

 リーダー長渕、ゴールに行けなくなると結構焦ってきたみたいで急ごう!

と言い始めた。(

タイムオーバーの場合はゴールできず迂回路を通る羽目になる)

私達はおしゃべりに花を咲かせながら今度は海岸沿の海の見える

道から山の中の道へと分け入る。

なだらかな山の向こうには緑の礼文岳が!

森の中は日差しが少し遮られる様で涼しい…

と思ったのもつかの間、上り道なので結構汗をかく。

首のタオルで汗をふきふき登ってゆく。沢や林道を眺めながら分け入る私達。

他のチームの姿は全然見えない。まぁ競争じゃないから良いけどさ。

 時計の針は12時を超えていたのでメンバーが、お昼は?と言い出した。

リーダーは、もっと開けた場所に行ってから食べよう、もう少し我慢!

ってなコトを言っていた、私とミホコはお腹が減りすぎて かなり寡黙に。

少し開けた場所に着いた!と思ったらもう一つのチームが昼食を終えて

出発しようとしているところ。

 リーダー長渕はそのチームのリーダーと何やら話をして ここで昼食を

取る事に決めた様子。ようやく お昼!!!

500円で買ったYHのヘルパーお手製の弁当を広げると、、

 ってな内容。

ご飯の上に、ひじきの佃煮・鮭・塩ワカメが乗っただけのナンとも素朴な弁当。

かなりがっくりしたが 食べ始めるとお腹が空いていることもあって結構うまい、

っつ〜か、うま〜〜〜!!って感じであっ!ちゅ〜間にたいらげてしまった。

後は持ち寄った各自のお菓子をボリボリむさぼり、体力も少し回復したトコロで

今日のメインイベントでも砂滑り!に ここは海岸線沿いの砂地の崖にロープが

渡してあってそれを伝って降りるという結構アドベンチャーな内容!

山歩き経験者とかはダカダカ歩いて降りて行ってしまうのだけれど女の子陣は

ちょっとビビッてる。

ここで男の子が手を差し伸べ二人の間に愛が生まれる(かもっ)ってコトで

ロマン8時間コース」と命名されているとか。

砂滑りをドカドカ降りると、崖みたいなところをつたって進むコースがあって

結構スリリングで楽しい。しばらくキャーキャー楽しみながら歩く。

・ショック!迂回路コース。。。

 そして最後の休憩地点&自販機と商店のある場所 宇遠内へ。

休憩を取りジュースを飲んで瓦礫や岩がボコボコ続く海岸線沿いを地蔵岩に

向かって進むはずが、ここからリーダー長渕が桃岩荘に連絡したところ、

私達アホチームは予定よりず〜っと遅いので海岸線コースは危険だから車道を

あがって迂回路で来なさいとのお達しが。

え??私達は結構ショックを受けながら迂回路をあがる。

もうヘロヘロに疲れているので言葉も少ない。

唯一良かったことは迂回路で礼文にしかないエーデルワイスを見たこと位。。。

そうして 初めての8時間コースはちょっと心残りのまま終了。

「おっかえりなさ〜い」とヘルパーのユウジ達は旗を振りながらドロドロで

疲れきった私達を暖かく迎えてくれた。

風呂に入って夕食を食べた後は、ミーティング、そして恒例の住所交換。

100人近くの人が思い思いのコトを喋ってるんだから談話室は騒がしい。

私とミホコも直ちゃんや波平さんと住所交換し写真を送ると約束した。

その日の夜は疲れているにもかかわらず皆、興奮して寝付けない様子。

・さようなら礼文島、さようなら桃岩荘

さて翌朝、〜♪ニシン番屋にかもめが

鳴くとぉ〜〜〜〜っ

というとてつもない大音量の演歌で起こされる。

な、な、何事!?

はぁ〜????って感じ。どうも恒例朝の起床の放送らしい。

演歌………それも北原ミレイという人が歌う「石狩挽歌」 強烈な演歌…

も〜ミホコも私も飛び起きました。はい。

 でも昨日の強烈な30数キロの山歩きで さすがの私も全身筋肉痛。

体のアチコチが異常に痛く、まるでロボットのような動きに…ひょ〜。

ナンとか洗顔、食事、歯磨きを終えると今度は

「掃除をするのでミーティングルーム集合!」

ちりとり、ほうき、雑巾を渡されると大音量で井上陽水の「夢の中へ」

ほうき隊が掃きまくり、

ちりとり隊がゴミをゲット、

雑巾隊が寺の小僧のごとく端から端まで拭きまくる〜異常な世界が

繰り広げられるのだが妙に音楽がアップテンポ懐メロでこの光景にマッチ。

可笑しいったらない。

ミホコも私も今までひきまくってたくせに妙にノリノリで掃除を終えた。。。

そう、知性、教養、羞恥心が完全に消え去っていたのである。

恐ろしい。。

 そして 今日は礼文島を発つ日。朝一番の船で移動する予定だったので

早々に荷物をまとめるとヘルパーさんが

「荷物は運びますがご本人は香深港まで歩いて行って下さい!」と。

ひょ〜こんな強烈な筋肉痛なのに???

私達は速攻で桃岩荘を後にし、香深港へ。てくてくてくてくと。。。

 港へ着くとちょっと時間が空いたのでソフトクリームが美味しいという

「さざなみ」っちゅ〜喫茶店へ。

ここはイレブンソフトというのが有名でなんとクリームが

11に巻いてあるのだ。もちろん 食ったさ。

さてヘルパーの兄ちゃんから荷物を受け取るとフェリーに乗船。

何故か桃岩荘のヘルパーと見送りの人が20人くらいと異常に人が多い…と

船の上から港を眺めていたら急にヘルパーの兄ちゃん達5人が 

応援団長のように歌いながら踊り出した。

もちろん他の20人も一緒に歌い踊っている。

♪遠き〜世界に〜〜〜旅に〜〜でようか〜〜〜♪

“旅人と別れ”というシチュエーションにピッタリはまってしまう歌で、

私は、、、多分連れのミホコも、かなり…かなり、感動したのである。

その上、フェリーがボゥ〜ッと汽笛を鳴らし出発し始めると、ヘルパー達が

何度も何度も でっかい声で叫ぶのだ。

「いってらっしゃ〜〜〜〜〜〜〜い!!!」

「また、礼文に戻ってこいよ〜〜〜!!」

乗船していた桃岩荘の宿泊客らしき男の子が答えるように叫んでいる

「行ってきま〜〜〜す!また帰って来るからなぁ〜っ!」

ふ、不覚にも出ました。はい。

桃岩荘に ど〜っぷりハマッた瞬間です。

強烈な人々、すごく美しい自然、海、山、澄んだ空気。

ナンか妙に照れくさいけど懐かしいような空間。

私は この時誓ったのです。

絶対、また帰る!!!きちんとゴールできなかったので

 地蔵岩なるものを この目で確認してやる!!!と。

補足

 この数年後、社会人になった私は新たなる旅の相棒フジワラと

ともに礼文島を訪れ、今度は思いっきり歌い踊りまくって

しかも8時間コースのサブリーダーに成り上がり

地蔵岩をこの目で し〜〜っかりと確認したのである。

 振りもきっちり覚えたのでわざわざフェリーの見送り隊を志願し

踊りまくってしまったのである!!

 そして休み(旅行)を終え会社に出社しても、1週間くらい

北原ミレイのど演歌と、〜♪遠い世界に♪〜が頭から離れず

浮世離れした生活を送ってしまったのである。

あああ、また行きたい!

タラちゃん連れて3人で行こうよ!とダンナ誘うとすげなく断られた。

くすん。