きっとまだまだ! 大樹の巻


切迫早産の危機を乗り越え、退院してから3週間が過ぎました。
気がつけば予定日はもうすぐ。
どんなに早く出てくるかと思いましたが、よく持ちこたえたものです。

「あ・・・お腹、痛い・・・」
これはひょっとして・・・?いや、違うかも・・・・。
痛みを感じた私は、とりあえず時計を見て時間をメモしました。
それが21時過ぎた頃。
もう寝ようと自分の部屋に入って間もなくのことでした。
お腹、痛い・・・腰、もっと痛い・・・う〜〜〜〜〜〜っ。
何度かトイレに通うと、出血していました。
これは間違いないぞおっ!とうとうお産だ、陣痛だーっ!!
そこで頭をよぎったのが、読みに読みまくった本の知識です。
初産は10数時間もかかるって。
今から病院に行って10時間前後も病室にいるぐらいなら、ちょっとでも長く家にいるほうがいい。
家にいれば好きな音楽を聴いたりして気を紛らわす事だって出来るぞーっ。
病院でただただ痛みをこらえてるなんて嫌だあああああ。
しかし、腰の痛みはガンガン増してきます。
陣痛の間隔もえらく短くなってないか〜?
痛みは相当になってきましたが「まだまだ先は長い。痛みはこんなもんじゃないはず。もっと痛くなるんだ。今が耐えられなくてどーする!」と自分に言い聞かせ、四つん這いになったりウロウロ歩いたりして陣痛をしのいでいました。
うそ・・・これよりまだ痛くなるの〜〜????

もうだめだ・・・我慢できない・・・・
親の部屋に行った頃には、もううめいていました☆
「おかーさん・・・痛い・・・病院、行く・・・・」
病院に電話をした頃には0時半を回っていて、陣痛は5分おきになっていました。
たしか本には10分おきになったら病院に行くように書いてあった筈。
痛いながらも「遅いって怒られるかも・・・なんて考えていました。
ちょうど仕事が終わった頃であろう旦那にも電話しました。
「陣痛きてる。今から病院に行くから・・・」
「じゃ、俺も今から行こうか」
「ううん。まだ時間がかかると思うから、ゆっくりでいいよ」
それは、仕事が終わったばかりで疲れているだろうと思った私のささやかな思いやりでした。
あとで裏目に出るとは思いもしませんでしたが

歩いても5分しかかからない病院ですが、陣痛ばりばりの私が歩けるはずもなく、父の運転で母に付き添ってもらいました。
入り口まで看護婦さんが迎えにきてくれていました。
「陣痛は5分ぐらいね。歩ける?」
「はい・・・」
「出血とか破水とかしてるかな」
「出血はしてます」
「じゃ、とりあえず内診してみようね」
病棟に着くなり内診です。
「うわっ。もう開いてる!これはすぐ分娩室に行ってね!浣腸してる間なんてないわ」
そう。普通は、分娩室に入る前に浣腸をしてすっきりさせるらしいです。
ひとつは、腸をからっぽにして赤ちゃんが産道を通りやすくするため、そして分娩のときに排泄物で赤ちゃんが何かに感染したりすることがないようにするためです。
私は幸いにも?(出来れば浣腸って、したくないもんねぇ)浣腸をせずに分娩することになりました。
とりあえず陣痛室で着替え、万が一のときの血管確保のための点滴をつけたところで即刻分娩室へ。
「きっと、40分ぐらいで産まれるんじゃないかなぁ」
それが助産婦さんの予想でしたBR>

分娩台に寝ると足を固定されました。
「ちょっと診てみるね」
ついさっき内診したばかりなんだけど・・・
「早いねー!もう全開になってる」
数分しかたってないと思うんですけど・・・
どうやら私、お産の進み方が普通より早いらしいです☆
「じゃ、次の陣痛がきたらいきんでみようか」
う・・・きた・・・い、痛い〜〜〜っ
「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」
おへそを覗き込むようにいきみます。
でも、痛みでつい膝を閉じてしまいます。
「足は開いておいてね。赤ちゃんが出て来れないよ」
んなこといったって!痛いんだもんっ!!!
「陣痛が治まったら深呼吸して〜」
す〜っふーっす〜っふーっ・・はあはあはあはあ・・・
きたーっ!!
「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
はあはあはあ・・す〜〜っふーっす〜〜〜っふーっ
「んー。破水させるね」
ぷちっと音がしたかと思ったら、まるでおもらしでもしたように生暖かい液体がじょば〜っと出ました。
きたきたきたきた
「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
「頭が見えてきたよ、頑張って!」
「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
「いいよ、一回休もうか深呼吸して」
はあはあ・・す〜〜っ・・ふう・・うう・・はあはあはあ・・・
ぐえ・・・いたああああああ・・
「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
それこそ、排泄物でも何でも出てしまえ!というつもりでいきみました。
「頭が出てきたよ!もういきまないで、ハッハッハッハッってしてみようか」
たしかに、股に何かが挟まっている感じ。
いきみたいんです、まだ。
しかし助産婦さんにはさからえません。
「ハッハッハッハッ・・・」
陣痛と、股の張り裂けそうな痛み。
それが。
ちゅるん♪
気持ちいい♪
そんな感じだったんです。
ちゅるん♪と何かが(って当然赤ちゃんなんですが)出てきた感覚があった瞬間、今までの痛みはなくなり
「んぎゃ〜〜〜っんぎゃ〜〜っ」
と産声が聞こえました。
・・・・生まれたぁぁ・・・
「男の子!元気な男の子ですよ〜」
助産婦さんがタオルにくるまれた我が子を胸にのせてくれました。
旦那にそっくりな、どうしようと思うぐらい(笑)そっくりな赤ちゃんでした。
平成9年9月10日 午前1時32分  身長 49cm 体重 3538g 
陣痛から約4時間、病院に着いてから40分で生まれた、大樹です。

さて。
両親は無事に出産したことを、旦那の両親に知らせようと電話をしました。
すると。
なんと電話に出てきたのは旦那本人でした☆
「ゆっくりでいいよ」と言った私の言葉を信じて、今から家を出ようかとしていた矢先でした。
私の両親は「本人が出てきた」と苦笑しておりました。
「お前が時間がかかるって言ったから、生まれる瞬間に立ち会えなかった」
と私はのちのちまで言われる羽目になったのでした・・・。
だって、そうはいっても普通は駆けつけるでしょーよ(笑)

通常、出産した後は分娩室でそのまま2時間、部屋に入って4時間は安静にしています。
部屋に移動するときも車椅子で連れて行ってもらいます。
私も子宮が収縮する痛みをこらえながら(陣痛に比べればかわいいもんです)分娩室で2時間を過ごし、車椅子で病室に連れて行ってもらいました。
でもね。
部屋に入って2時間ぐらいしたら、トイレに行きたくなったんです。
普通はカテーテルで導尿してもらいます。
「う〜〜ん。どうしよっかな」
そこで考える看護婦さん。
「自分でいきたい、よねぇ?」
「はい!」
そりゃとってもらうより、自分で行きたいです。
「お産もかるかったし・・行ってみようか?」
「はい♪」
看護婦さんに付き添ってもらって自力でトイレに行きました。
超安産だったからこそ。
でもね、自分で思ってるより、体力使ってるんですよ。
いくら超安産といっても、やっぱりお産はお産。
足元がふらつくんですよね。
こんなに力を使ってたんだ・・・
なんだかしみじみしてしまいました。

その日明け方近くに眠って、午前10時ごろには自分で友達に「生まれたよ〜」って電話してました。
「なんで今日産んで、本人が電話してるの!?どーしてそんなに元気なの!」
って言われちゃいました(笑)
元気も元気。
産んで12時間後ぐらいには「赤ちゃんってやっぱり可愛いな〜♪2人目も欲しいな〜♪」なんて考えていたぐらいですから☆
まさかそんな想いが現実になるとは考えもしませんでしたけどね☆


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