3年過ぎた地震の町

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第6章 震災の証人達

途方にくれていた時間が過ぎ、幸いにも財布が手許に戻った。
そして、落とした近くの食堂で遅い昼食を食べながら、自宅に連絡せずに済んだことに胸をなでおろした。
さて、帰るについてはもう一度歩き廻ることにした。

仮設住居が見えた、いまも残る仮設住居。そこで生活する多くは老人達と聞く。
小さな家が並ぶ仮設の住まいからは2次的被害(精神的苦痛)も起きていると聞く。あじ気のない住居から一日も早く出られることを願わざるえない。
仮設住居 談笑する老人達
駅近くになり、復興の工事が進みいまも大きな音をたてて工事をしている建物が眼につく。
そんな中、歩いていると不思議な壁にぶつかった。壁だけが建っている、いや残っている。
そこには、誰が置いたのかこの壁を震災の証人として残す文面が貼ってあった。
空き地 もの言わぬ壁
神戸の壁さん
あなたは、1月17日の生き証人です。
震災により、6000名以上の人が亡くなりました。
想像を絶する悲惨な出来事に、街は地獄の世界と化しました。
神戸の壁さん あなたにお願いがあります。
この悲劇を風化させず、広く世界に伝える使者になって下さい。
そして いつまでも この街に住む人達を見守って下さい。
神戸の壁さん あなたが生きている限り
私達は この悲劇を忘れません
私達は この街の自然が好きです
私達は この街の人が好きです
私達は この街が「ふるさと」です
神戸の壁さん お願いします

いつまでもこの気持ちを大切にしたいと思う。
いつかまたふらっと寄りたいと思う。その時までさようなら、遠い土地から応援しています。
神戸のみなさん、頑張ってください。

さて、想い出多い旅も終わり、我が家へ早く帰りたくなった。



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