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ポポは物心ついた時から母親が怖い存在だった。
毎日毎日家に帰るのが怖くて、今日1日何か母の機嫌を損ねる事とをしていないか考えながら下校していた。
なにかにつけて怒られ叩かれ土下座させられた。
そう、算数の問題を毎日100問作ってあり、翌日には「3問違っているから見つけて直しなさい。」と
新しい100問と昨日の100問を学校の宿題とは別に、ストーブもない部屋で震えながら勉強していたこともある。
すっぽんぽんの丸裸で雪の降る日に外に放り出されたこともある。
あまりの母の罵声に近所のおばちゃんが飛んできたこともある。
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中学生になってある日母から父が浮気を聞かされた。ポポは「ドラマみたい!」とワクワクした。
母は自律神経失調症になった。
同情なんてできない。私はそれでも父の方が好きだった。
父は小さい会社だが社長をしている。
景気もまあまあだったせいか、外に使うお金は半端じゃなく、遠い遠い親戚の法事に50万の大金を持っていくぐらいだ。
愛人にも相当つぎこんでいて月20万のお小遣いをあげていた。
でも、父は家の者には最低限の生活費しかいれなかった。
木造平屋建ての小さい家。子供部屋は1つ(5つ違いの弟)。
冷蔵庫も洗濯機も全てボロボロ。電話は昔のダイヤル式。
それでも何故か父が好きだった。母から守ってくれたのは父だったから。
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高校生。母にとってポポは相談相手になっていた。
母は子供だ。自分勝手な我が儘な子供。
父へのあてつけか男をつくりスナックへ通う。
非行に走る弟と、家から離れていく一方の父。
我が家はもうバラバラだった。
「ねえ、お姉ちゃん聞いて」母のぐち。
結婚なんて、男なんて、家族なんて所詮こんなもんなんだ。
どんなに愛し合って結婚したってどうせただの同居人になっていくんだ。馬鹿馬鹿しい。
ポポは人を見下すようになった。
粋がる為に煙草を覚え、そして過食嘔吐が始まった。
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高校を卒業して、一見仲の良い母娘になった。ポポも母が好きだと思っていた。旅行、買い物・・・。
でも、気がついたのだ。母とは何か、家庭とは何か。
相変わらず子供で我の強い母。
ポポが「小さい頃、殺したいほど憎んでいた」と泣き喚いても
ごめんね、の一言もなく開き直り、「そんな事あったっけ?」と笑っている。
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友人の母親はたいてい(ダーリンのママも)子供の表情や態度で何か察するようだ。
今この子は何か抱えているだとか、体調が悪そうだとか。
ポポの母は未だかつてポポの異変に気づいたことは1度もない。
一重瞼を気にしてアイテープで二重にしても(笑)、
生理を遅らせようと、薬でいっきに4キロも体重が増え友人からみてもわかるくらいむくんでも、
ダイエットで1ヶ月に8キロ落としても、
失恋して毎朝泣きはらした目をしていても、煙草を吸い始めても、
そして、過食嘔吐を始め家のトイレで毎日吐いていても・・・
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ポポは母が許せない。努力はしようと思う。産んでくれた事に感謝もしている。
血がつながっている以上縁はきれないよ、とダーリンがいうのでなんとなく理解もした。
ポポよりももっともっとひどい虐待をうけて育った人がたくさんいる。
ポポは弱く甘えているだけなのか。