◆何と言っても常識
保育士に限りませんが、常識がないと困ります。あいさつができる・提出物や書類作成の期限を守る・忘れ物をしない・集金の額を確認する・保護者にはため口をきかない、などです。
そんなこと当たり前でしょ、と思われるかもしれませんが、上記のことをできない保育士が実際に存在するのです(嘆)。
それから社会人として働くこと−仕事をして給与をもらう、とはどういうことか、しっかりわかって欲しいと思います。仕事に対して責任を持てる方に働いていただきたいですね。
◆学校の教科で言うと
ではここで、保育士の仕事に必要な技能を学校の教科に例えてお話ししてみましょう。
<国語>
最重要科目。保護者とは連絡帳を通じたやりとりが主ですし 日誌など事務書類も案外多いので、的確な表現力が必要になります。ことばを習得していく子どもたちに美しい日本語で話すことも大切です。保護者に対しても同じです。
また、正しい漢字が書けるようにしましょう。赤ちゃんを「赤chan」と書く実習生がいたのは 本当の話。 連絡帳のコメントに(笑)やスマイルマークを書くこともありますが、ほとほどに。
(でめの独り言)
「寝むる」 「以外と(=意外と)」 「気嫌(=機嫌)」と書く親がひとりでないのはナゼなのか?保育士・保護者共に漢字の間違いが多いです。日本語力低下を真面目に心配しています、私。
<家庭科>
発表会の衣裳や 手作り玩具を作るとき、手縫いやミシンの得意な方は重宝します。大抵園に一人は裁縫の得意なパートのおばさんがいまして、ミシンの扱いから何からお任せになっていることも多いです。
<音楽>
童謡や子どもの歌をたくさん知っている、それなりに正しい音程で歌える、弾き歌いができる。
これが基本で、鼓笛や音楽指導の熱心な園に勤めると さらに高度な音楽的知識・技量が求められるでしょう。
なお、保育士試験ではバイエル程度が課題ですから、ピアノの最低限レベルはバイエル修了だと思います。
<美術>
壁面装飾や子どもたちの製作物など、絵を描くことも多いです。デザイン自体はあんちょこ雑誌がありますが、それを描き写せる能力があるとよいでしょう。
アンパンマン、ピカチュウという有名キャラクターの絵を描けると重宝します。
<体育>
なんといっても体力勝負です(爆)。 なわとび、かけっこ、鉄棒、うんてい、跳び箱くらいはできた方がよいでしょうか(私はできませーん)。
<理科>
草木・花・虫の名前を知っていると便利。庭の手入れも保育士がする場合、季節の花の知識があると良いですね。
昆虫や小動物が苦手だと 業務に支障があるかもしれません?!
<英語>
外国人が多い地域、特に一時保育の実施園では 多少英語ができた方がよいでしょう。
しかし、保育関係の英単語・・・おしっこ、うんち、おむつ、等々・・・は学校でほとんど勉強していませんので、独習しなければなりません。
<社会>
食事のマナー、公共の場のマナー、横断歩道の渡り方といった、一般常識があればOKです。
<算数>
園庭で遊んでいる時、お散歩の時、人数確認は必至です。…ふざけているようですが、人数確認は業務上重要です。
◆意外と理系に向く仕事
などなど、保育士に必要な資質はいくらでも挙げられますが、へそ曲がりな私は理系的な考え方ができることを重要な資質のひとつだと思っています。
ある子どもの行動に問題がある、と感じたとき 問題は何か?いつ、どんなときにそういう行動が見られるのか?どうすれば解決するか?を整理して 問題に対処するのが建設的なやり方でしょう。
これは 問題提起をし、対象を観察し、仮説をたてて 実験をする手順によく似ているのです。
そして 対処方法の是非を即座に判断して 試行錯誤するのも、 実験結果を検証して 必要なら仮説を訂正し、 再実験するのと同じではないかと思うのです。
子どもを理解するには冷静な観察力や客観性、問題分析が必須だと思います。それらは大きく分ければ理系の世界で多く用いられる能力です。そして最新の研究・情報をキャッチしていないと無益になってしまう点も理系的です。
レッジョエミリア教育の観察パネル(リンクしているHP「Milky Way」参照してください)を使った保育の記録・考察も多分に理系的な手法だと私は思っています。
また、子どもたちの身体的問題には生物・看護の知識が必要になります。これも理系の科目ですね。
(追記:改装前にこの文章を掲載した後、アメリカでは幼児教育は理系であることが判明しました。国が変われば認識も変わるのだと改めて思いました)
ところで 理系的能力に欠けている保育者の場合どうなるか?というと
「○○くんは乱暴なのよねー」「親もそうなんじゃない?」「困るわよねえー」「この間もXXちゃん叩いてさあ」「親はわかってないのよねぇ」・・・という低俗な噂話に似た無限ループの愚痴で終わってしまい、何の問題解決にも至りません(毒)。