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○新生児と言われる時期は一ヶ月で終わります。目を覚ます時間が決まってきますし、その時 間は長くなります。それと共にむずかって騒いで、周りの人々の注意を引こうとするようにさえ なってきます。そして個性を表すような色々な特徴が段々とはっきりしてきます。現境の圧力が あまりに強すぎたり、あるいは思いがけない時に与えたりすると、環境との間に葛藤が起こる ようになります。 ○発達に伴う変化というものは、突然に起こることは、まずありません。しかし、生後四ヶ月は 一つの転機に当たっています。すなわち、運動行動における重要な変容、感覚、運動の相互 の新しい関連。ことに眼球と手の運動の協応がもたらされるような、急激な大脳皮質の組織が 形成される時期に入ってきます。 かせるようになり、正面を向いている事が多くなります。 目を動かす筋肉はこれまでの三ヶ月の間に著しい発達を遂げています。姿勢や物を握るよう な筋肉を支配するようになります。したがって、目の前に吊り下げられた物に対しても、以前の ように無関心ではなく、それに近づこうとして、頭・肩・腕・などの集団的運動を起こすようになり ます。 脚はまだ補助的な段階にとどまっていますが、その将来を予想させるものが見られます。支え て立たせると、足を相互に伸ばして体重を支えようとします。胴の筋肉組織も次第に進みつつ あります。四ヶ月の子どもは、枕に寄りかかって座ることを喜びます。そして、もう枕で支える必 要のなくなった頭をまっすぐ保つ事が大好きです。あたりをグルグルとみまわして喜んでいま す。これは、一つの"頭を自由にする"という行動が、一面では運動的行動であり、他面におい ては適応的行動であるという二面の意義を持つよい例でもあります。 間に、これは将来、視覚的注意の活動する道を準備する事に役立ってきたのです。すなわち、 初めは伸ばした腕のあたりをぼんやりチラッと見つめる段階から、手先をじろじろ見極める段 階へと、次第に進んでいくのです。 事実、四ヶ月になると、手に持ったガラガラをじっと見つめるようになります。もっとも、この頃で はまだ使わない方の手が、つかんだり、いじったりするような運動を動かしている手と同じにや っています。 生後四ヶ月頃には、知的能力も素晴らしく進んできています。ひざに抱かれて、目の前にある 積み木を何でも見つめます。自分の手ばかりではなく、世話をしてくれる大人の手にも、特に 目を見張るようになります。 笑いをしたりします。このような行動は、明瞭な音節のある言語の準備段階を、発声器官と呼 吸器官とで作っているわけです。 しかし、四ヶ月の乳児は、その初歩的な発声に夢中になりきっているというわけではありませ ん。聞きなれた音の方へ頭を向ける事も出来ます。 表現を通して、母親やその他の親しい人を「識別」します。 また、近づいていくと、いきいきといた微笑をするようになります。また見知らぬ人を見ると硬く なります。 四ヶ月の乳児は、座る姿勢が好きです。仰向けに寝ていた姿勢(水平)から座らされる(垂直) と、目を大きく開き、脈は強くなり呼吸は震えてきます。頭のバランスが上手く取れるようになっ たので、乳児の楽しみは、もっと運動的な満足を得ることへ向かってきたのです。
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