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フィンランド こぼれ話 第 5 回
-2002/5/1-
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今回はフィンランドの育児休暇について、同じテーマですが違う視点で書か
れた2つの記事をご紹介します。
1「父親達へ“ボーナス育児休暇”の誘惑」
―政府の妥協案―
父親育児休暇の期間延長に関する長い紆余曲折は、木曜に国会で新たな妥協
路線が提示された。
政府演説によると、延長の可能性について父が母の代わりに“両親補助金
(vanhempainraha=parental allowance)”の期間中2週間以上育児をする場合、
2週間のボーナス“父親”育児休暇(isyysloma=paternity leave)
が追加され
るというもの。
現在、父親は3週間(18労働日)の育児休暇を取得でき、105日間の母親補助金
(a:itiysraha)期間か、それに続く158日間の両親補助金期間の間に取得が可
能。
両親補助金が支給される158日間に母親、父親どちらが育休取得してもいい
が、取得する方が雇用者と相談の上合意の場合も。
実際には、母親が母親補助金支給期間と両親補助金支給期間を両方取り育児に
当るケースが多い。2000年には43,000人の「父親」のうち1,500人が(全部ま
たは一部を)申請したのみ。
従って政府は、予算を抑えたい中、夫陣の興味改善を期して、「もし父親が
母親に代わり両親補助金期間中に2週間以上育児をしたらボーナスとして2週
間父親育休を延長する」と提案。つまり父親が2週間子育てをすると母親分は2
週間両親育休から差引かれるが、結果として(父親の延長分)オプションを使わ
ない家族に比べて2週間全体の育児休暇期間が長くなる。
どれ程父親達が制度を利用するか不明な為、要する資金の評価は困難。社会
健康省によると約2割の父親が制度を使うといい、それを元に国民保険機関に
かかる年間負担は約一千万ユーロ(12億円弱)と試算。
活動団体Akavaにとっては、これは喜ばしくない知らせ。彼らは無条件での
父親育児休暇4週間延長を望み運動しているからだ。また起業家組合、サービ
ス業組合など、各団体で思惑はそれぞれ異なる。
○関連データ
・ 補助金が支給される育児休暇は現在263日(休日除く)、内訳は母親補助金期
間105日及び両親補助金期間158日。
・ 母親は大体出産予定日の1ヶ月前に産休入り。同時に母親補助金支給が開
始、産後赤ん坊が3ヶ月になる頃終了。続いて両親補助金期間が終わる頃には
子供は月齢9ヶ月頃。
・
両親育休は父親も取得可能ではあるが実際申請する父親は少ない。母親、
父親とで両親育休分割も可能。
・ 更に父親は18日(休日含まず)の父親育休を取得でき、この間父親補助金が
支給される(給与のかわり)。この父親育休は、母親が産休、育休の期間中に同
時取得可能。
・父親育休は一度に全部、または4回まで分割して取得も可能。
(Helsingin Sanomat 2002 4/12(金) p.A6)
2「家族への手厚い保護、スウェーデンは現状フィンランドに勝る」
スウェーデン(以下スウェ)は、総合で子供のいる家庭に対しフィンランド
(以下フィン)より良いサポートをするようだ。フィンの家庭とスウェ家庭の差
はこの2,3年で縮まっている。
不況の中、スウェは子供のいる家庭へ予算の焦点を合わせ、フィンは代りに予
算削減を遂行、インフレに削減分を吸い取られている、と児童福祉団体は主張
した。
また、スウェでは、フィンに比べ、児童手当(lapsilisa:=child
allowance)
が高く、デイケア手当て額は低い。
例えば、両親2人子供2人の家庭では、フィンのデイケア手当は月額185ユーロ
でスウェより高い。
児童手当修正に加え、スウェでは今年から両親育児休暇日当を2倍にし、休
暇も1ヵ月延長。1990年代はまだフィンの政策がスウェに比べて進んでいる事
が多かったが、最近フィンが補助金増額を凍結する中、過去2,3年のスウェの
児童政策改善は目覚しい。
フィン政府は、数ある補助システムの中から、自宅育児補助金
(kotihoitotuki=home care support)を目立って削減。これはスウェには無い
制度で、調査担当のヘイッキ・ヒーラモ氏は「スウェは、共働き家庭をモデル
に考えている為」という。
フィンではこの制度が、親が子供を自ら育てるという選択肢を提供するとい
われているが、ヒーラモ氏は「補助金の有無で子育ての選択をするのは望まし
くない」、また「この自宅育児補助は非情なまでにカットされ、物価指標や給
与からの直接税などともバランスが取れていない」という。「政府は、自宅育
児補助金の額が現実に沿っているかどうか考えるべきだ、中流の、借家に住む
子供のいる若夫婦にとって実際どんなものかを。」とは氏の弁。
○ 関連データ
・ スウェは不況の1998年に児童手当を前の比率(月額換算83ユーロ)にまで戻
した。現在までに更に2回修正。(スウェ貨幣はクローネ)
・ フィンでは1994年1月以来児童手当金額上方修正は無いが1995年減額あり。
・ フィンでは1人目の子に対し月額約90ユーロ、2人目201ユーロ、3人目に332
ユーロ支給。
・ スウェでは、1人目に月額105ユーロ、2人目210ユーロ、3人目343ユーロ。5
人目の子にしてやっと、フィンが月額で上回る。
・ フィンでは児童手当は17歳まで支払。スウェでは16歳まで。
・ 両親育児手当の最低額は、今年スウェにて日額13.2ユーロ。フィンでは日
額10.1ユーロ。
・ スウェ政府は2003,2004年に更に両親育児手当上乗せを約束している。
・ 2002年初頭から、スウェでは仕事における両親育児休暇を延長し13ヶ月ま
で。フィンでは11ヶ月。
(Helsingin Sanomat 2002 4/16(火) p.A7)
++++++++++編集後記++++++++++++
如何でしたでしょうか。我が家も3週間の父親育児休暇を取る予定ですが、
両親育児休暇の方は考えていません。以前TVニュースで、フィンでは3人に1人
の父親しか父親育児休暇を取っていないと言っていましたが、実際自営業や起
業家の場合代わりがいないでしょうし、また30代で学生の人もいますし、夫婦
とも休んでいてはやっていけないという事も有り得るでしょう。また、この他
にも色々な制度があります。(親が学生の場合家賃補助などなど)
それにしても1番目の記事の提案は、足し算引き算で苦し紛れという様子。
2番目の記事、何故スウェーデンと比較かというと、歴史的な事もあってお隣
りスウェーデンとロシアについては特に気にします。スポーツでも、ノル
ウェーに負けてもさほど気にしませんが、まずロシア、次にスウェーデンに負
けると大騒ぎ。(勝っても大騒ぎ)
ちなみに今日はフィンランドでもメーデー(Vappu)です。しかし元々の労働
者の為の意味合いは薄れつつあり(勿論赤い旗を掲げた行進や演説もそこかし
こで。)学部ごとに色の違うツナギを着た学生が1週間前からイベントを繰り広
げ、町を練り歩き、前夜から多くの人がお酒を浴びるように飲む、というイ
メージの方が強くなってきています。従って5月2日は二日酔いの人が多いとか
!?
次回配信はできれば5月中にはしたいと思っています。
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