格闘・・。
産まれても死んでしまう・・。奇形・・。来る日も来る日もママは
現実が受け入れられず苦しい日々だった・・。
幸せの絶頂から突き落とされた悲しみ。。。
今、こんなに元気でママのお腹を蹴っているこの子は産まれ
ても死んでしまう・・。この子は何のために産まれて来るの?
ママは何のためにこの子を産まなきゃいけないの?
ちょうどその頃は、妊婦友達がいた・・。ママより少し後の
出産予定・・。再々連絡があり、「順調?」と、明るい声で聞いて
くる・・。ママは本当の事が言えず返事を促す・・。
「私また女でさ〜。男の子が良かった〜。」そんな話しを聞きながら
「男でも女でも元気に産まれてくれば良いじゃない!」と、心の中で
叫んでいた・・。
羊水過多症ということで、日に日にお腹は大きくなり、圧迫され頻繁
にお腹が硬くなる。呼吸するのも苦しい日々が続き何度も泣いた。
限界が来た時、羊水を抜くために一晩入院した・・。お腹に大きな針
を刺し注射器で羊水を抜いていく。3〜4時間かかっただろうか・・。
一晩入院した産婦人科病棟は、新生児の赤ちゃんの声が廊下中響
いていた・・。何とも言えない悲しみで胸がいっぱいになった。
生き地獄だな・・一晩中、赤ちゃんの声を聞いて泣いていた・・。
健診に行く日も、憂鬱だった。幸せそうにお腹をさするママ達の顔が
とっても眩しくて見ていられなかった。赤ちゃんの写真をパパと眺め
笑みを浮かべるママやパパ達が恨めしく感じた。どうして私がこんな
めに合わなきゃいけないの?何で私の赤ちゃんは死んじゃうの?
奇形なら・・死んだ方が良いのかな?正直そう考えた日もあった・・。
でも、元気で毎日お腹を蹴る赤ちゃん・・。本当に死んでしまうの?
あなたは本当に死んでしまうの?何度お腹に語りかけただろう・・。
どうしてよ!どうしてよ!どうして・・・。どうしてあなたは死んでしまう
の?泣いても泣いても泣いても苦しさから逃れる事は出来なかった。
パパは毎日ママを支えてくれた。でも、そのパパの優しさが辛かった。
苦しかった。今度こそ絶対にパパに赤ちゃんを抱かせてあげられるっ
て思ったのに・・。ごめんね・・パパ・・。食べては吐くママを懸命に
支えてくれているのに、ママはパパにさえ辛くあたった。。。
「パパと結婚しなかったらこんな辛い思いしなくても良かったのに!」
「パパと出会わなければ良かった!」「パパがいけないんだーー!」
何度ひどい事を言ってしまっただろう・・。その度にパパは辛そうな顔で
「ごめん・・・」と、謝るだけだった・・。
出産の日が近付いて来る・・。恐怖と絶望で押し潰される・・。
でも、この子はお腹の中で生きている。奇跡は起きるかもしれない。
無意味な命は無いんだ・・。少しずつそう思えるようになっていった・・。
思いを込めて名前を考えてあげよう!どうか・・夢が叶いますように・・
どうか・・夢が香りますように・・男なら「夢叶」女なら「夢香」と、命名
した・・。
そして・・いよいよ出産の日を迎えた・・・。


