障害を扱った映画あれこれ





 障害を扱った映画は数多くあります。
 題材的に、物語として成立させることが容易いのかもしれません。
 今回このコンテンツを作るのあたり、ネットで様々な映画を調べてみると
 公開当時の反響や製作過程の裏側を知ることができ、なかなか興味深かったです。
 あらすじだけでなく、そのあたりのエピソードも転記させていただきました。
 観たことのある映画のみコメントを入れています。

 (2003/02/04 プリパパ記)


 参考サイト:Cinema Scape-映画批評空間-/able/エイブル


カーラの結婚宣言 二十日鼠と人間 アルジャーノンに花束を レインマン
ギルバート・グレイプ どですかでん 八日目 学校U
フォレスト・ガンプ 静かな生活 馬鹿が戦車でやってくる アイ・アム・サム




レインマン Rain Man (1988/米)
監督 バリー・レビンソン  出演 ダスティン・ホフマン / トム・クルーズ 

父の葬儀へ出るため、故郷シンシナティへ戻ったチャーリー(クルーズ)は
全遺産は謎の人物が相続したと知らされる。過去20年精神病院で生活を
続けるその男(ホフマン)は、彼の実の兄だった。衝動的に男を病院から
連れ出し、L.A.へ向かうチャーリー。路中、彼・レイモンドこそ子供の頃自
分を慰めてくれた空想上の心の友達「レインマン」だったのだと知る。

自由奔放な青年が重度の自閉症の兄と出会って心を開き、忘れていた愛
情を取り戻して行く過程を描いた秀作。兄を演じるダスティン・ホスマンの
名演とともに、弟を演じるトム・クルーズが、実生活でLD(学習障害)であ
り台本を文字では記憶できないという印象的な事実もある。 
 

アイ・アム・サム  I Am Sam (2001/米)
監督 ジェシー・ネルソン  出演 ショーン・ペン / ミシェル・ファイファー 


親子の絆をひたむきに、そして爽やかな感動
とともに描いた感動作。

7歳の知的年齢の父親サムは、スターバック
スで働きながらたった一人で娘のルーシーを
育てている。楽しく幸せな日々を送っていた
が、ルーシーが7歳になったとき、サムには子
育ては無理だと判断されて、ソーシャル・ワー
カーにルーシーを奪われてしまう。かけがえ
のない愛娘ルーシーを失ったサムは、裁判に
出ることを決意、仲間の力を借りて見つけ出
した腕利き弁護士リタ(ミシェル・ファイファー)
の事務所のドアを叩く。
自分が父親として娘を育てられることを証明するために。そしてルーシーと
また楽しく暮らすために。
ビートルズのナンバーに乗せて贈るヒューマン・ドラマ。



二十日鼠と人間  Of Mice and Men (1992/米)
監督&主演 G・シニーズ 出演ジョン・マルコビッチ 原作スタインベック


30年代の大不況時のアメリカ。

神経質だが根は優しいジョージ(シニーズ)と
知的障害を持つ純真な大男レニー(マルコビ
ッチ)は、自分達の土地を持つ”というささや
かな夢を共有しながらカリフォルニアの農場を
転々としていた。
レニーの障害のお蔭でなにかとトラブル続き
の二人だったが、ソルダッドの牧場での仕事
にありつき今度こそ夢に少しでも近づこうと誓
い合う。


しかし人生は過酷なもの。知的障害ゆえに周囲に理解されず、悲劇を迎
える大男レニーをマルコビッチが演じている。  
レニー役のマルコビッチは、大柄な体を表現するために何枚も服を着込
み、靴もシークレットを履いていたという。だから服を脱ぐシーンはないのだ
とか。
結末のジョージの決断、こうするしかなかったのかと
悲しい余韻がいつまでも離れませんでした。
)
道  La Strada (1954/伊
監督フェデリコ・フェリーニ 出演ジュリエッタ・マシーナ / A・クイン


粗野で乱暴な大道芸人のザンパノと、彼に拾
われた知恵遅れの女性ジェルソミーナ。
二人は共に巡業回りをするが、ザンパノはジ
ェルソミーナに対して事あるごとに粗暴な振る
舞いをする。それでもザンパノから離れられな
いジェルソミーナ。

ある時ジェルソミーナはサーカス団の芸人マットに出会い初めて自らの存
在意義に気づく。
公開当時、ジェルソミーナは「頭の弱い」などと形容されており、彼女が心
慰められる綱渡りの青年には“キ印”という名がついているなど、時代的な
ものからくる知的障害に対する不理解はあるが、障害のある人物の心の
清らかさを、初めて本格的に愛情を込めて描いた映画の一つといえる。 

ザンパノがいて私がいる、的な感じだったの無垢な女性が
「自分」に目覚めていく姿が印象的でした。
フェリー二の映画の中では分かりやすい部類に入るかも。

アルジャーノンに花束を  Charly (1968/米)
監督 ラルフ・ネルソン  出演 クリフ・ロバートソン / クレア・ブルーム  



ダニエル・キイスのロングセラー小説『アルジ
ャーノンに花束を』が原作。
公開当時の邦題は「まごころを君に」。

知的障害をもつ青年チャーリー。彼はその障
害を克服する研究のため、脳外科の手術を受
けることになる。手術前には実験用のネズミ
のアルジャーノンとの迷路の競争でいつも負
けていたのが、術後アルジャーノンはおろか
普通の人より高い知能を身に付ける。しか
し、彼を待ち受けていたのは・・・。

フォレスト・ガンプ/一期一会 Forrest Gump  (1994/米)
監督 ロバート・ゼメキス  出演 トム・ハンクス / サリー・フィールド  



軽い知的障害があるが、誠実さ、何事も信じる純真なこころを持つ主人公
フォレスト・ガンプ。彼の生き方は常にまっすぐで変わらない。風に流れる
羽のように運命に逆らわず生きていく。ベトナム従軍、アメリカ卓球ナショ
ナルチーム参加、海老つり漁。彼が思わなくとも成功していく。そんな彼は
ベトナムで知り合った両足を無くした中隊長の心をも開いていく。やがて幼
なじみの彼女と再会するのだが。
アカデミー6部門を受賞。ガンプが活躍するニュース映像ではSFXを駆使
し、ケネディやジョンレノンの映像をうまく組み込んでいる。
アメリカではその知的障害の描き方に批判も多かったという。

あくまで障害が主題ではない映画。1度目より2度目に観た方が面白かったですね。
ガンプという1人の人間を通しての「アメリカ」の見せ方が受けたのだと思います。
 
ギルバート・グレイプ What's Eating Gilbert Grape (1993/米)
監督 ラッセ・ハルストレム 出演J・ディップ/L・ディカプリオ/J・ルイス



アメリカの田舎町に住むグレイプ一家は、十数年前に一家の長を自殺で
亡くしている。母親は夫の自殺以来家を出ずに過食症で、弟のアーニー
(デュカプリオ)は知的障害。そんな一家を切り盛りしている長男のギルバ
ート(ジョニー・ディップ)にとっては悩みが多い。
ある時彼はキャンピング・カーで旅をするベッキー(ジュリエット・ルイス)と
出会うことによって、内面的な心の変化が訪れていく。

人の美しさ、悲しさ、そしてその人たちのすべての愛、しかも人間は死ぬ。
それらが美しくおかしく悲しく描かれている。
知的障害のある少年役のディカプリオの演技が話題になった。

驚きました、ディカプリオの演技。予感した通りものごい俳優に成長しました。
この監督の「ショコラ」も好きな映画のひとつです。 
 
八日目 Le Huitieme Jour (1996/仏=ベルギー)
監督 ジャコ・バン・ドルマル 出演 D・オートゥイユ /P・デュケンヌ  



母親に会うため施設を抜け出したダウン症の青年と、妻子に愛想をつかさ
れた男のロードムービー。

家庭を顧みず妻子に捨てられたビジネスマン(オートゥイユ)が、ダウン症の
青年ジョルジュ(デュケンヌ)と偶然出会う。彼のワガママに振り回され珍道
中を続けるが、やがて二人の間に友情が芽生える。
実際にダウン症の俳優デュケンヌが主演し、主演の2人が96年カンヌ映画
祭で、最優秀男優賞をダブル受賞する。

あとから知りましたが、本当にダウン症の方を起用したんですね。 
それにしても、どうして障害を扱った映画の多くは悲しい結末なのでしょう?

学校II  (1996/日)
監督 山田洋次  出演 西田敏行 / 吉岡秀隆 / 永瀬正敏



 『学校』シリーズ第二弾。

北海道の高等養護学校を舞台に、社会にな
じめない少年ふたりの成長を見守る新任教師
らの姿を描いた作品。

北海道滝川市の竜別高等養護学校。リュー先生(西田敏行)が担任する
1年F組に、一言も口をきこうとしない高志(吉岡秀隆)や常に奇声を発して
暴れる佑矢(神戸浩)他7名の新入生が入ってきた。大学出の新人、小林
先生(永瀬正敏)は佑矢の担当になりノイローゼになるが、リュー先生や
玲子先生(いしだあゆみ)は、そんな小林先生を励ます。2学期になっても
相変わらず暴れ放題の佑矢であったが、或る日の授業中、高志が怒鳴り
つける。何故か素直に従う佑矢。そして、この事件を契機に2人に劇的な
変化が訪れる。
山田洋次監督は、寅さんシリーズ第7作『男はつらいよ〜奮闘編』でも知
的障害のある少女と寅さんの交流を描いている。  

「学校や教師にとって都合のよい生徒を作るのが教育ではない。子どもを
教え導くのではなく、子どもによりそってやるのが教師の仕事ではないだ
ろうか。障害児教育の現場を舞台にして、学校や教師にかけた夢を、生き
生きと楽しく、時としてしみじみと描きたい」

吉岡秀隆は96年度毎日映画コンクール助演男優賞を得た。


カーラの結婚宣言 The Other Sister  (1999/米)
監督 ゲイリー・マーシャル 出演 ジュリエット・ルイス / ダイアン・キートン 
 
三人姉妹の末っ子で名前はカーラ(ジュリエット・ルイス)。彼女は生まれな
がら脳に軽い障害をもち、ずっと施設で暮らしていた。そのカーラが24歳の
誕生日間近帰ってくる。父に連れられて帰ってきたカーラは、
手に余ったとはいえ、実の娘の世話を人の手に委ねた事を後悔する母エ
リザベスは、母子の絆を取り戻そうと何かとカーラの世話を焼くのだが、カ
ーラにとってそれは苦痛以外の何ものでもなかった。同じ障害のあるダニ
エルと出会い恋に落ちるが、母はますますカーラが心配になる。


馬鹿が戦車でやって来る (1964/日)
監督 山田洋次  出演 ハナ肇 / 岩下志麻  

海辺の小村、日永村の外れでサブ(ハナ肇)は聴覚障害を持つ母と知的
障害を持つ弟の兵六と共に住んでいた。村人たちから忌み嫌われる一家
であったが、地主はサブの畑が欲しくてたまらない。買い叩こうとする地主
に怒ったサブは大騒動を起こすのであった。
過激なタイトル、強烈な風刺、喜劇の形をとりながら、障害に対する偏見を
痛烈に批判した山田洋次監督の初期代表作。 


どですかでん  (1970/日)
監督 黒澤明  出演 頭師佳孝 / 伴淳三郎 / 井川比佐志 /田中那衛

「どですかでん」とは、六ちゃんという知恵おくれの男の子が自分の住むス
ラム街を、空想の電車の運転手になって走る時に上げる声である。
知的障害のある電車好きの少年を狂言回しに、息が詰まるよ うな人々の
貧しくも人間らしく生きる人々の生活を描いている。
巨匠・黒沢のヒューマンドラマ。

静かな生活 (1995/日)
監督 伊丹十三  出演 山崎努 / 柴田美穂子 / 渡部篤郎  



ノーベル賞作家の大江健三郎の同名原作を、義兄にあたる故・伊丹十三
が映画化。モデルとなった大江光さんが見て、「あれは僕です」といったそ
うだ。 

 
 
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