投薬について



投薬に関する日記の過去ログをこちらにまとめました。

2002年2月から、プリシンに薬の投与を開始しています。
自閉症に関する様々な薬の多くは副作用があります。
続けていくことが正しいのかどうか惑う日々もありますが
プリシン本人のためになることを、今は信じて。


@ A B C D E F G




■2003/12/17 (水) 投薬について8〜投薬終了 

プリシンへの投薬を中止する時がついにきた。
物投げも収まり、落ち着きが出てきたことを受けてのドクターの判断だ。
この2年弱、毎朝夕の味噌汁の中に入れ続けてきた白い粉。
プリシンも勝手知った様子で、入れた途端に自分でかき混ぜてくれる。
一度うっかりして、プリシンが飲み残した味噌汁を
飲んでしまったことがあったが、違和感なくまったくの無味だった。

どんな気持ちで、彼は飲み続けていたのだろう。発語がないから分からな
い。やたら水分を欲しがるのは、薬の副作用だと聞いたことがあった。
かみさんが、うつ病の薬を現在服用しているのだが、やはり喉が渇くらし
い。「プリシンの気持ちが初めて分かった」と、いつか呟いていた。

続けていたことで効果があったのかどうか、それすらも今となっては分から
ない。止めたことで、何かが大きく変わることもないような気がしている。
我々「親のため」ではなく、プリシン自身の心が落ち着き、
楽に暮らせるようにと、ただそれだけを願って続けていた投薬。
ひとまず投薬を終了するわけだが、これまで記録してきた
8つの「投薬日記」を大事にしたいと思う。
感じた想い、惑い、不安、心の揺れ、その時々の感情は忘れたくない。
いつか日かまた、プリシンが投薬をはじめる時がきたとしても。

■2003/09/15 (月) 投薬についてF 

敬老の日ということで、朝一の花屋で鉢植えを買い
義父母宅へ行ったのだが、どうもプリシンの様子がおかしい。
落ち着きのなさはいつものことだが、尋常ではないテンションの高さ。
奇声、飛び跳ね、室内の物投げ、ご機嫌なのはいいけれど
あまりのはしゃぎぶりに、家の中がめちゃめちゃになりかけた。

これは絶対におかしいと、記憶を巻き戻してひとつの原因を見つけだした。
毎朝飲んでいる薬。味噌汁に入れて飲んでいる粉薬を今朝は忘れてい
た。今では日課となってしまい、飲ませなかったらどうなるのかとか、そん
なこと考えたこともなかった。投薬が行動を抑えていた・・。

「行動を抑制させる薬」この薬のことを
保育園時代の先生が、他の児童にこう説明していたことを思い出す。
「この薬を飲むと、プリシンは心が穏やかになるの」
たしかこんな言い方で、感動したのを覚えている。
言葉の選び方というのは、そのままその人の気持ちが表れる。
優しい言葉の使い方は、そのまま優しい人柄を表しているのだろう。

やたら水分を欲しがるプリシン。
すぐに蛇口をひねるプリシンに「いい加減にしなさい」と怒ってばかりいた。
かみさん曰く「自分が薬を飲むようになりプリシンの気持ちが分かった」と。
喉が、乾いて乾いてしょうがないのだそうだ。

■2003/01/07 (火) 投薬についてE副作用 

かみさんと共にドクターのところへ行く。
薬についての詳しい説明と、この先の投与についての話を聞くためだ。
ドクターとじっくり顔を突き合わせたのは初めてのことで
やはり薬に対する自分の無知を思い知ることになる。

プリシンが今まで飲み続けていた薬は、
セレネース、アキネトン、デプロメールの3種類。
似たような薬なのかと思っていたら使用目的はまったく違っていて
主に効果があり、長年の実績があるのは、精神安定剤であるセレネー
ス。興奮状態を緩和させることで、パニックや常同運動を改善させるのが
この薬。ただ副作用がある。口周囲の不随意運動(口をもぐもぐさせる仕
草をするらしい)や、関節のこわばり、だるさ等々、その副作用止めに用い
るのがアキネトンだという。

このアキネトンも当然副作用がある。ひとつに「喉の渇き」が上げられる。
やっぱり・・・プリシンは異常とも思えるほど水分を摂る。
ひっきりなしに冷蔵庫の扉を開け、麦茶をがぶ飲みしている。
時には路上の水たまりでさえ、這いつくばって舌を伸ばす時がある。
「冷蔵庫を開けるな!」と叱ってばかりいたが
プリシンにしてみれば、飲まずにはいられなかったのだ。
しかし、まぁ、セレネースの副作用止めに飲むのがアキネトンでしょ、
そしたら今度は別の副作用が出る。まったくきりがない・・。

新薬のため、長期間に渡る資料がないデプロメールはストップすることにし

セレネースとアキネトンの2種類の投薬を、今夜からまた開始した。

■2002/12/30 投薬についてD 

リバウンドという言葉が当てはまるのか分からないが、投薬をストップして
からというもの、プリシンの様子が明らかにおかしい。常に興奮している。
落ち着きがない。
ハイテンション。壊れたぜんまい仕掛けのおもちゃみたいに、留まることを
知らずちょろちょろと動き回っている。

夜も眠らなくなった。
7時にもなれば進んで寝床に入っていたのが、9時になっても寝つかない。
眠りが浅いのか、深夜に起きて奇声(笑い声)を上げる日もある。
保育園での生活と違って疲れていない為なのかとも思うが、そうとも言い
切れない。休みが終わって園での生活が始まったら、様子を先生に聞い
てみようと思う。

■2002/12/26 投薬についてC デプロメールという薬 

つくづく便利な時代だと実感する。
ネットで「デプロメール」という薬のことを調べている。
大人の方だが、服用体験記をマメに綴っているサイトを見つけた。

  早朝覚醒してしまう。頭はボーッとしていて何もしたくない。
  非常に疲れる。気分が重く感じられ。なんかだるい。

これらの言葉は、一体何を意味するのだろう。
「物を投げて困る」と相談したところ、処方された薬がこのデプロメールだっ
た。今まで、セレネースとアキネトンの2つの薬を投与していたわけだから
さらに1種類増えたことになる。物投げを防止する薬なんてあるのか、そう
思いながらも投薬を続けていた。効果があると言われれば、それを信じる
しかないではないか。

数ヶ月に渡る日記を通して読ませて頂くと、たびたび出てくる言葉に
「なんだかぼーっとする」とある。これは当てはまっている。
先生から、普段のプリシンがボーとしている時があると言われたばかりだ
った。調べようと思い立った経緯に、実は園の先生からある園児の薬剤師
であるお母さんへの声掛けがあった。調べてくださったその方は「こんな薬
を飲んでいるなんて」と絶句し涙ぐんだという。
かみさんと話し合い、しばらくの間全ての投薬を止めようとの結論が出る。


    【デプロメール】神経系用剤/抗うつ剤(SSRI) 
    成分/効能   選択的セロトニン再取り込み阻害剤
            うつ病、ウツ状態、強迫性障害


息切れ、意識障害(一過性)、運動失調、肝機能障害、記憶力減退、倦怠
感、集中力低下、焦燥感、動作が緩慢になる、副作用は数え切れない。

プリシンは言葉を話せない。
どんな気持ちなのか。気分は悪くないのか。本当にだるいのか。
もしかしたら、我々はすごく残酷なことをしてきたのではないのか。
薬剤師のお母さんが調べて下さった6枚のFAX用紙を、これからじっくりと
読んでみるつもりだ。

■2002/03/19 投薬についてB 

  ●セレネース(精神安定剤) 
    興奮や緊張を静めて 幻覚や妄想を抑える薬です。
   〔副作用〕 発疹や消化器の症状、体調不良などが出る事がある。

  ●アキネトン 
    パーキンソン症候群を治療する薬です。
   〔副作用〕発疹や消化器の症状や、体調不良が出る事がある。


病院へはいつもかみさんまかせで、ドクターからの説明は一切聞いたこと
がなかったので、自分なりにネットで調べてみました。アキネトン、セレネ
ース。この2つが、現在プリシンに投与している薬名です。
どこにも「自閉症」という言葉はなく、精神安定剤と表記されているのが、
意外といえば意外でした。

投与を開始して、実のところ変わったのか変わってないのか、今一つ分か
らず保育園の先生からも「行動の変化はない」と、先日まで聞いてました。
「変わらないのならば・・副作用のことも心配だし」との先生の助言もあり、
朝の投与だけを止め、少し様子をみていました。その結果、石投げ、葉っ
ぱ投げや“ポンポン”など、行動そのものの変化はまったくないけれど、パ
ワーがまるで違うとのこと。薬を飲んでいる時の方が、比較的おとなしくす
ごしているようです。
ネットで調べた通り、興奮や緊張はかなり抑えられているのかもしれませ
ん。そんなわけで、また朝の投与を始めました。
どちらの薬も消化器系に副作用が、とくに肝臓への影響があるということ。
そこだけが、今でも少し引っかかるのですが。

■2002/02/24 投薬についてA 

プリシンに投薬を始めてから、もうすぐ3週間がたちます。
朝と夜の薬を飲ませることに、抵抗感、罪悪感がなくなってきました。
悲しいかな、こうなるんじゃないかなと最初に思っていた通りです。

今日、丸1日プリシンと付き合ってみて、様子を観察しました。
あっと思う画期的な変化はないけれど、今までとは、ちょっと違うような気
がしています。一番感じることは、俺の目をポーと覗き込む仕草。
目の焦点を、しっかり合わせているような、じっーと何かを訴えかけるよう
な目つきは、以前にはなかったような。
一緒に買い物に付き合ってくれた義母からも、似たようなことを言われまし
た。プリシンと、滅多に会わない義母がそう感じたのだから、本当なのかも
しれません。
園の先生からも「最近、落ち着きが出てきた」と聞いています。
はっきりとは断言できないけど、これが薬の効果なんでしょうか。

■2002/02/13 投薬について@ 

LYCOSの検索フォームに「自閉症 薬」と書き込み、サーチ。
約2000件のヒット、主だったものを1つ1つチェックしていく。
リタリン、クロフェクトン・・・薬類、成分等、目を皿のようにして食い入る。
その注意事項の記述に少なからず驚き、背筋がヒヤリとした。

プリシンに、行動を抑制させる薬を投与させるようになり、1週間が経過し
た。最後の薬を、今夜もプリシンは何も気が付かずに、なめこの味噌汁と
ともに飲み干した。

夕方、保育園へプリシンとあーちゃんを迎えに行った際、担当の先生に様
子を聞いてみたところ、少し眠そうにしているけど行動はあまり変わらない
とのこと。
「感情面で落ち着きが出て、効果てき面の子もいるんですけどねぇ」と助
言される。自閉ちゃんをはじめ、様々な障害児を見てきた先生の口からだ
けに真実の重みがある。
プリシンの内面で、何か変化が起きているのだろうか?

夜の数時間しかプリシンの様子を見ることができないが、今の時点で気が
付いたことは、物投げやジャンプ、トレイなどの上に何かを乗せ、ポンポン
と弾ませる最もプリシンが好きな行為は、以前と変わらず続いている。
だけど、その動作がスローモーになった。何事もだるそうに行い、睡魔も早
く訪れ7時頃には自分から寝室へ行きたがる。
イスに座りながらプリシンを観察している俺と、プリシンの目が合った。
「おいで」と両の手を広げてやると、トローンとした目つきで膝の上に乗って
くる。クタ〜と頭を俺の肩に預けるプリシンに、つい涙が溢れそうになる。



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