この夏は、ウィンドウロックがとても役に立った。
ウィンドウロック・・・窓が開かないように固定する、鍵付きの小さな金具のことだ。
プリシンは、3階の窓から何でも外に放り投げてしまう癖があるため
その防御策として、網戸が開かないようにそれで固定していた。
最初の頃は、それでも力任せに開けようと
網戸ごとレールから外すなんて暴挙を繰り返していたが
学習したのかどうか、やがて窓そのものにも触れなくなった。
ひとつのことが出来なくなると、次なる楽しみを見つけるのが
こういう子供なのだろうか。次に困ったのがトイレだった。
閉じこもっては流れる水の先を、放っておけばそれこそ延々見ているようになった。
以前、近所に住む自閉の子を持つ母親が「水の流ればかり見て困る」と
息子の奇行に嘆いていたことを思い出した。
その時は「可愛いこだわりじゃない」程度で、なんとも思わなかったが
いざ我が家の出来事となると、これまた大変なことなのだ。
一度流し、水の流れが途絶えると、次から次から何度も流す。
叱ればその時は止めるが、5分としないうちにまたトイレに駆け込み流す。
4回5回と繰り返し流した時、ストレス許容量オーバーで手を上げてしまった。
どうしたらいいかを話し合い、最初は外から鍵をかけるようにしたが
使用する度の開け閉めが非常に面倒なのでそれは止め
紙に「×」と書いたものを、大小のレバーが隠れる場所に貼ってみた。
無駄だと思いながらの苦肉の策だったが、何故か功を奏した。
流さなくなった。おしっこをしても、うんちをしても、一切流さなくなった。
叱る前に、叩く前に、ぐっと堪えて先回りする思考がまだまだ足りない。
非常に疲れることだけど、そうしなければならない。
長い夏休み、親も大変だったが、怒鳴られ、叩かれてばかりの
プリシンにとっても肩身が狭く大変だったに違いない。
ご機嫌スマイルで奇声をあげる姿を見れば、いくばくかの罪悪感に心が痛む。
いよいよ大好きな学校のはじまり。プリシンの心も大きく開放されますように。