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小さいころ、押入れの中を探索していたところ、1冊の古いノートを発見しました。 中身は母の妊娠日記。 私を産んだときの気持ちが書いててありました。 「赤ちゃんは女の子だった。うれしかったと同時に、この子もまた このお産の辛さを味わうことになるのかと思うと複雑な気持ちだ」 他の内容はすっかり忘れてしまったけれど、このことだけは頭の中にありました。 陣痛に苦しむ娘を見て、どう思っていたのしょう。 この痛さを耐えたからこそ、母のあのたくましさ・強さがでてくるのでしょうか。 分娩台の上に乗ったあとはもう無我夢中でした。 圧倒的な「出るーーーー!」と勢いに自分自身をコントロールできなくなっていました。 「とにかく出させてくれ」とぎゃあぎゃあ騒いだように記憶もあります。 絵陰切開はなるべくしたくないなぁ、とか「立ち会ってくれるとうれしいなぁ」とか思っていたけれど、 そんなこと考えているヒマなし! 「切開しますねー」 間髪要れず「お願いします」 とにかく早く終わってほしい。赤ちゃんが早くみたいのではなくて、早くこの苦しさから開放されたい! ただそれだけでした。 何がなんだかわかんないうちに出産は終わり、すっきりした気持ちになりました。 産んだ直後、子どもは手当てのために隣の部屋にもっていかれました。 だから生れたばっかりの赤ちゃんがどんな姿なのか、へその緒がどんな風なのか、 私は見ていません。今でもそれは心残りです。 吸引で出したため絵陰裂傷がひどく、縫合に時間がかかりました。ちなみにこの部分は 麻酔が効き難い部分であるらしく、お産で感覚が麻痺しているにもかかわらず、3本麻酔を打ちました。 子どもは男の子でした。 夫と母と一緒に分娩室に戻ってきた息子はどこからどこまでも夫似。 生まれたばっかりの赤ちゃんはサルに似ている、と研究室の先生は おっしゃっていたけれど、全然そんなことない。可愛さは予想以上でした。 今日からおかあさん。「ママ」と呼ばれるのはちょっと照れくさい。新しくやってきた自分の家族は こんなにも小さくて頼りない。わたしも「母」というにはかなり頼りない。大丈夫かしら。やっていけるかしら。 子育てはやり直しなし待ったなしの一発勝負。でも張り切ってみてもなぁ。 子どもは新生児室にいる赤ちゃんたちの中でいちばん大きかったです。 家族3人で写真を撮ってもらいました。 明日から習うことがたくさんです。オムツ替えに授乳にお風呂入れ。1週間でマスターして帰って 夫に教えなくっちゃ。 お産はこうして終わりました。 「大安産」だったらしいけれど、普通のお産てもっともっと苦しいのかしら。 それだとしたらちょっと勘弁だなぁ。 |