| 天国と地獄編 はじめて降り立ったロサンゼルス空港で、ボクに声をかけてきた人物 はじめて見る顔、はじめて聞く名前、、知らない人であった。 注、ここで自分の事を「○○」と表現していくのに無理があると思い 「ジュン」にします。 「はい、ジュンですが?」相手が40過ぎのぷくぷくした 頭に苦労してきた事がありあり判る、おじさんだったので、 ほんの少しの警戒心を残し答えた。 なぜ、そのおじさん、、が、空港でボクを待っていたか? 訳を聞いてびっくりした。 ボクが伊丹を出発してから19時間、その間に事態はボクの知らない 所で飛行機より早く動いていた。 見送りに来ていたボクの母親が、例の「偽の招待状」をロスから 送ってくれた「知らない知人」に国際電話をかけ 「本人がそちらに向かった」「よろしく頼む」と連絡したらしい その、知らない知人とは、偶然、ロスで日本食レストランを2軒 経営している社長さんで 空港に迎えに来てくれた人は「ゼネラルマネージャーのK氏」だった。 K氏曰く「社長が自宅で待ってます」 「はぁ〜」「はい。」 もちろん、こちらで落ち着いたら挨拶にはいくつもりであった。 まず、安ホテルに落ち着き、仕事を決め、土地カンが出来てから の話しの予定だった。 気が付いたらK氏の運転する「ステーションワゴン」で ロスのフリーウエイを走っていた。 注、ここからの話しは20年以上前のモノなので、環境、法律、ルール など、現在の参考にはなりません。なお、地名もそんな感じ、、なんで よろしくです。 社長の自宅は「パサディナ」と言うところにある大きな住宅である リビングで社長とK氏が話し合っている ボクの仕事のことである、ここでもボクの知らないところで ボクのこれからの予定が決められていった。 三日後に社長宅が、ここからビバリーヒルズの次に高級住宅街の 「パーロスベルディス」という所に引っ越す事になっているらしい ボクはその次の日から引越しの手伝いをして 社長家族と共にその「高級住宅」にしばらく住むことになった。 パーロスべルディス、有名なガラスで出来ている教会 「グラスチャペル」のあるところ、映画「E、T」の舞台 社長の新居は、眼下に「カタリナ島」を一望できる 温水プール付の大豪邸! 信じられない事ばかり、渡米4日目から、なんにも決めてなかった 無謀な挑戦のはずが、安ホテルに泊まり、右も左も判らず 知り合いもいない、アテもないはずだったのに、、、、 三食食べさせてもらい、引越しのかたずけを手伝いながらも プールで泳ぎ、社長の運転する「キャディラック」の助手席に乗り ゲストルームのフカフカのベットで寝る な〜んにも努力してないのに、渡米して2週間あまり 「ロスの大豪邸生活」をしていた。 ロスに着いてから、ボクはまだ、お金を使っていないのに気がついた。 ある日、K氏が「ジュン君、アパートを決めに行こう」とおっしゃる すでにボクの仕事先は決まっている あとは住むところである。 向かったのはK氏が、アメリカに来た時、初めて住んだ 「ボイルハイツ」 仕事場には、バスで4駅ほどの近い場所 人とは不思議なもので、自分のルーツのような所を薦めたがる K氏の想いを考慮して、そこにあるアパートに決めた。 その日のうちに契約、アメリカの賃貸に、敷金とかは存在しない 入った月と出る月の家賃を払えばOKである。 アパートと言っても、ベット、冷蔵庫、オーブンレンジは、必ず ついている。カバン一つの引越しで済む 次の日、社長宅をあとにして、K氏と共に引越しをした。 スーパーでシーツや毛布などの日用品を買い込み 部屋に入り、ベットメイクをしてすぐ、明日から働く仕事場にK氏 とあいさつに行った 仕事場の同僚になる人達が、歓迎会をしてくれると言うので 仕事を手伝い、閉店後、みんなでK氏の自宅におじゃまして 夜、おそくまでみんなで騒ぎ、K氏に車で自宅まで送ってもらった。 そう深夜2時ごろ、部屋に帰った、、、、、 そこで見た光景、、トトロでいうと、メイがドアを開けると 「マックロクロスケ」が、ぞあぞあと、、、って感じで 小さなゴキブリが部屋一面に這っている、、、 ジュウタンの一面、ベット、キッチン、バスルーム、すべてに、、 買い物の袋を開けると、殺虫剤が一本あった。 慌て、今、自分が置かれている状況を把握できないまま 殺虫剤をまく、一本使いきるまで、、、、 一時間あまりのゴキブリとの戦いのあとには 部屋中に広がるゴキブリの死骸、 とてもベットでは眠れない、イスに腰掛け、朝を待った 天国から地獄に落ちた瞬間である。 つづくである。 |