桟橋編

ロサンゼルスは、基本的に暖かい、日本で言う「冬」の時期も
昼間は暖かい、クリスマスでもビーチで日光浴ができる。
夜はさすがに上着が要が、、、

夏は、もちろん日本よりかなり暑い、しかし、ジメジメしていない。
日本の夏の時期、日中 締めきった車に乗り込むと、汗が吹き出る
ロサンゼルスに来た時、驚いた、炎天下の締めきった車に
乗り込んでも 全く汗が出ない、サラ〜っとしている。
それだけ乾燥していると言うことである。
だから真夏でも、木陰に入ると涼しいのである。本当に快適である。

休日の朝は、ビーチで、山さんはサーフィンをしている。
ボクはアパートのオーナーにボードを借りて、ボディボードを
楽しんでいた。昼前にアパートに帰りシャワーを浴びビールを飲む
休日には、このパターンが止められない。

チャーリーの店[Smile]
午後は一人になる事もよくある。
3分ほど歩いて桟橋に続いているメインストリートに出る。
中国系のチャ―リーがやっているファーストフード店に行き
チャーリーと世間話をしながらコーヒーを飲んでいると
通りの向こう側の古着屋さんのオーナーが、手を振って「来い!」と言っている。
この頃のボクの服はこの古着屋さんで調達していた。
となりは明るい雰囲気の「散髪屋さん」(チップは要るよ)
通りを挟んで日本食レストランがある、この店の寿司バーでは
Tシャツに短パン姿の若い寿司職人が、お客さんとワイワイ話しながら寿司を握ってた。

ボクはハモサビーチに溶け込んでいた。
ダウンタウンに居た時は、同じアパートに住む日本人と仕事場にしかコミニケーションが無かったが、
住んでいる町に友達がたくさん出来た。
しかも、そこはカリフォルニアのビーチの町である。
ボクの中にすばらしい時間が流れている。

もちろん、桟橋には必ず行っていた、桟橋の上から目の前に広がる
海をボーっと見ているのが好きだった。ここからの夕日も最高である。
振り返れば、ハモサの町並みが見える。その風景も素敵だった。
桟橋の上には、色んな人が来ている。
釣りをしている人はいつも「入れ食い」状態である。桟橋のあちこちで直接、釣り糸をたらしている。
釣ったその場でさばいている人もいた。忙しそうである。

ギターを演奏している人もいる。最高のBGMである。
しらない人どうしのコーラス隊もできる、いい感じである。
桟橋は、その町の誇りであり、シンボルなのだ。
空気が澄んでいる日は、ロングビーチに点在するそれぞれの町のシンボル達がよく見える。

ある日、桟橋にいると、下の砂浜にボードを抱えたサーファーが見えた
スラっと背の高い、細身でかなり長い金髪の20代後半のように見える
男性、真っ黒のウエットスーツが似合っていた。

サーファーはめずらしくはないが、ボクが目を動かせなかった理由は
そのサーファーが松葉杖を使っていたからである。
そう、左足の膝から下が無いのである。右手でボードを抱え、左手に松葉杖である。
片足のサーファーは砂浜の真中辺りで松葉杖を砂浜に刺して海に入っていった、、、、

ボクはずっと目で、そのサーファーを追った、、、、
その人は、片膝ついた状態ですばらしいライディングを見せてくれた。
何度も、果敢に、力強く、ハモサの波を楽しんでいた、、
ボクは、そのサーファーの事は何も知らない、、、
よく、来ているのだろうか?また、会いたい。
この町に住んでいたら、いつか知り合いになれるのだろうか?
そんな事を考えていた、、、
残念ながら、それっきり片足のサーファーと会えることは無かった。

しかし、ボクの記憶の中では、あのライディングは今でも続いてる。
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