こどもに先立たれる時

ずっと書こうか迷っていたんだけど・・・
ウチの外来に通っていた男の子が、春に亡くなった。
小学2年生。重い障害を抱えていたけれど、笑顔のかわいい男の子だった。
医療的ケアを、これから学校でもやってもらえるかもしれない、と
言っていた矢先の、突然の死。

人が亡くなってすぐに、残された家族が色々しなければならないことも
一通り終わり、そろそろ落ち着いてきた頃かな、と思っていたら
先日ご両親がご挨拶にみえた。

2人とも笑顔で、「お世話になりました」と頭を下げられる。
なんと言葉を返していいのか、ただ頭を下げ返すだけの私。
ママの方は、これからヘルパーの仕事をされていくようで、
「他の子を連れてくることもあるかもしれません」とまた笑顔。
たまたま外来中だったので、受診で来ている子もたくさんいて
知り合いの子には声をかけていた。
同じくらいの年の子を見て、何も思わないはずはないのに、
どうしてそんなに笑顔になれるんだろう・・・

障害児の世界ってある意味特殊なので、関わらないようにしていれば
ほとんど接することなくいられてしまう。
ある障害児のママは、「もし私だったら、もうこの世界とは2度と
かかわりたくない」と言っていた。
それでも、この世界にとどまることを望むママもいる。
「ゆっぴい」のママ、石井めぐみさんもそうだね。

どちらのママが自然なのか、私には分からない。
きっとずっと分からないのかも、とも思う。
いろんな考え方の人がいて、どれが正しいとは言えないのかな。
学生の頃、「病気の受容」とかの講義を受けた気がするけど、
今は「それに当てはめるな」って考え方も出てきているみたいだし。

ご両親の気持ちを受け止めるには、まだまだ私は勉強不足なんだろうな。

2002.08.26