羊水検査
【Masami 99.10.30
羊水検査〔AMNIOCENTESIS〕
日本では一体どのくらいのドクターが羊水検査(amniocentesis)を薦めるのでしょうか?また、どのくらいの妊婦さんがこの検査を受けているのでしょうか?こちらでは、通常35歳以上の妊婦さんであればこの羊水検査を経験するかと思います。では、羊水検査とは何の為にするのでしょう?簡単に説明しますね。
羊水検査では、主に赤ちゃんの染色体異常(ダウン症など)、代謝異常の有無(ハンター症候群など)が明確になります。(100%全ての異常が判明するというわけでもありません。)また、特殊な病気の子供への遺伝の可能性が確認出来ます。母親がx染色体にまつわる病気をもっている場合の遺伝(例:血友病は男の子に50%の割合で遺伝するといわれている)、両親が常染色体劣性遺伝病を持っている場合(例:テイ・サックス病や鎌状赤血球貧血は25%の確率で遺伝、ハンチントン舞踏病は50%の確率で遺伝する可能性があるといわれている)が挙げられます。
現在では様々な要因が挙げられていますが、特にダウン症候群の原因の一つとして女性の高齢妊娠が挙げられます。ですから、冒頭にも書いたように35歳になると薦められるというのは、こういった理由からきているのでしょう。私は栞(しおり)を妊娠した当時、33歳だったのですが、障害児童教育に携わってきたせいもあり検査を自ら希望しました。こちらの医療保険では34歳からこの羊水検査の費用が出る場合が多いので、当時33歳だった私に看護婦さんが、「保険が万が一おりなかったら、約30万は自己負担よ。(異常に高いこちらの医療費です。)覚悟してる?大丈夫?」と念を押されました。でも、看護婦さんは結局「障害児童の先生達(special teachers)によくみられる○○シンドローム(忘れました、ごめんなさい)ね。」と納得してくれました。
検査は通常、妊娠16週目から18週目の間に行われます。25cm〜30cmぐらいの長い針をお腹に射して羊水を採ります。ドクターはエコー画面に写った映像を見ながら針を射しますので失敗するという事はまずありません。ご安心を!針を射しているのはほんの30秒〜1分ほどです。初めての妊娠の時は針の長さにちょっと怖気づき、ほんのちょっとの間ですが「痛いな」と思いましたが、妊娠2回目の今回は全く痛みを感じませんでした。同じ先生だったのですが、前回はお臍の近く、今回は横腹から針を射していました。
結果が分かるのには約2週間かかります。こちらはオープンカルテで、私の場合は検査の結果を全てコピーしてもらうことが出来ました。ただし検査の結果から赤ちゃんの性別がはっきりと分かるので、性別を知りたくない人は当然見る事は出来ません。皆さんも一度は見たことがあると思いますが、まさに理科の教科書に載っているあの染色体挿絵そのもの。栞の染色体の一つ一つを見た時、人間が産まれてくる驚異と神秘を感じました。
羊水検査と似たものでCVS (Chorionic Villus Sampling)検査というものがあります。やはり、遺伝子や染色体の欠陥・異常にまつわる病気を知ることが出来ます。このテストは妊娠10〜13週目に行われます。羊水が少なく羊水検査に不適合な場合、あらかじめ両親または家族の中に何らかの遺伝子や染色体にまつわる病歴がある場合、また万が一の場合に中絶(abortion)を考えている方には羊水検査よりはかなり早い時期に結果が出ますので、その分考える時間が出来ます。
「検査をする・しない」どちらが良いのかは個人個人の考え方次第だと思います。検査の結果、生まれてくる前から子供の障害が分かってしまう場合もあるのですから、倫理観の問題にもなりますし。これから赤ちゃんを産む読者の方々に不安を与えてしまったらごめんなさい。ほとんどの方には必要のない検査です。ただ、アメリカではこの類の検査はごく一般的に行われています。これも文化の違いの一つなのかも知れません…。
(あ!?私の1回目の医療保険ですが、ご安心下さい、ちゃんとおりましたよ。もうあの時は夫婦そろってホッとため息。看護婦さんの言った通り、約30万ほどでした。)
「Masamiの部屋」に掲載の記事・画像の無断転載を禁じます。
すべての著作権は著者Masamiに帰属します。
Copyright1999 Masami. No reproduction or republication without
written permission.