わたしのココロ 1
母子家庭になったこと
うちは母子家庭です。
りりの1才のお誕生日の少し前、だんなが突然家出をしてしまいました。
朝、「行って来ます」と言って仕事に行ったまま、だんなは戻りませんでした。
何が何だか分からないまま、どうしていいかも分からず・・・。
結婚して、子供が産まれ、幸せで幸せで、もったいないくらいだった毎日は、ある日突然消えてしまった。

けれど・・・つらくても悲しくても、りりがいてくれたことが一番の励みでした。
だんながいなくなっても、普通の毎日を普通に送ることができたのは、りりのおかげです。一人だったら・・・どうなっていたか分からない。
つらくても悲しくても、りりはおっぱいが欲しいと泣くし、おしめを取り替えてあげないと泣くのです・・・。そうやって忙しくしていたことが、何よりも救いだった。
いろんなことを考えずにすんだから・・・。

夜、りりを寝かせるときにパパがいつも歌ってくれた歌を、私も歌ってあげました。
普段はりりの世話の忙しさで、悲しいことも忘れられたけれど、何も分からないりりの笑顔を見ていると涙があふれてきました。
その歌を歌いながら、ずっと涙が止まりませんでした。
今まで押さえ込んでいたものが、全部あふれるように。

1ヶ月ほどたった頃、だんなからの連絡がありました。
だんなの実家のこと、借金のこと、いろいろなことが原因だと言われました。
離婚を申し出たのは私からです。
だんながいなくなってから1ヶ月で、私も強くなったのかもしれません。
悲しいより、寂しいより、・・・許せなかったのです。
裏切られたようで。見捨てられたようで。
私と、そして、りりが。

そして、お別れをしました。
小さいショッピングセンターの駐車場でした。
大好きだった、たかいたかいを何回もしてもらって、りりは嬉しそうでした。
何も分からずに、めずらしくごきげんで、ニコニコしていました。
だんなは、たかいたかいをしながら、ずっと涙をこらえているようでした。
そして、車に乗ってひとりで泣いていました。
それが、別れただんなにとって、りりのパパとしての最後でした。

あれから2年がたちました。
りりも3度目のお誕生日を迎え、元気いっぱい明るい娘に育ちました。
今も、離婚という選択によってりりのパパを奪ってしまったことが、正しかったのかどうか私にはわかりませんが、泣いて、笑って、怒って、また笑って・・・いろんな毎日があって、いろんな幸せがいっぱいです。
これからもりりの笑顔が消えませんように・・、りりの幸せがちょっとづつ増えますように・・。
それが私の祈りです。