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出産したその日 病室が無いと言われる「今日はLDRで寝て下さい」と 冗談じゃない!
なんで私が・・・ちょうど 隣の部屋では 誰かのお産が はじまりそうで 声がきこえる。
無理だと わかってたが「じゃあ 家に帰らせて」と言った。そしたら 今日だけと 特別室を用意してくれた。
でも 気分が高ぶって 寝られない。看護婦さんから 薬をだされた。精神安定剤と睡眠薬のようだ。
うとうとしたと思ったら 朝がきた。朝から 部屋をかわってくれと言われ移動した。
入院する前 普通の個室希望だったからだ。
こんなことがあっても 特別大事にされる患者じゃないんだということを 実感した。
(由奈に会いたい!)でも どうしても・・・会いにいけない。会うためは 新生児室の隣まで行かなくては
ならないから・・・
こんな時でも ご飯が食べられる自分が いやになってしまう。
泣きすぎて 顔が腫れてたため(腫れは泣きすぎだけでは なかったようだ) 鏡も 見たくない。
夕方 主人と息子がくるまで 何をしていたか 記憶がとんでしまっている。
夜 「由ちゃんの 写真を 撮っておこうか?」と主人が言った。そんなこと 考えもつかなかった。
私は下の階まで行く勇気がなく 主人と息子だけが会いに行った。
が もどってくるなりすごく怒っている。「どうしたの?由ちゃんかわってた?」と聞くと
「唇が黒くなってたけど まだ温かくてやわらかかったよ でも・・・犬や猫の子じゃあるまいし
段ボール箱に 入れられてた!看護婦さんに聞いたら 病院はお棺までは用意しないらしい
これから 葬儀屋に電話してくる!」と 言ったきり 部屋を出て行った。
夜中まで 病院の外で息子と2人 お棺が届くのを待っていたらしい。
明日は本当の お別れだ。
火葬の日 勇気をふりしぼって会いにいった。新生児室の隣の手術室に寝かされていた。
さわってみたらまだ やわらかい 顔も寝ているようでかわいい。よその泣いているどんな 赤ちゃんよりも
かわいかった。由奈のために買っておいた 新しい服を着せてもらい 病院の玄関からではなく 裏口から
主人に抱かれて 行ってしまった。なぜ あの時 直接もう一度 抱いてやらなかったのか 今では
悔やまれる 自分の子なのに なぜだか さわっては いけないように思ってしまったのだ。
私は玄関から 主人の車が通りすぎるまで 見送った。 見えなくなり 1人病室にもどると 声を出して
泣いた というより 泣けてきた。涙がいつまでも いつまでも 止まらない。
何時間かして 小さなお骨になって 由奈は私のところに帰ってきた。 さわると まだ温かい。
しばらく ずっと抱いていた。こんなはずじゃなかった・・・
その後の入院生活は やることもなく ただむなしいだけ。いやでも赤ちゃんの泣き声が聞こえてくる。
友達や知り合いが 毎日来てくれたため なんとか一日がすぎていった。
看護婦さんも腫れ物にさわるように気をつかっているのがわかる。婦長らしき人が
「変な気おこさないでね」と言う。どういう意味?もう考える力もなくなる。
はやく 退院したくて 先生に申し出ると OKがでたので 1日はやく 日曜の人がいない朝 早く
逃げるように病院を後にした。
本当だったら 由奈を抱いて みんなに見送られながら退院するはずだったのに・・・
家に帰る前 母のお墓に行った。なんで由奈をつれてくの?さみしいの?
由奈も一人ぼっちで寂しいかもしれないから 私のかわりに育ててね と 頼んできた。
誰よりも 私に女の子が授かるのを 願った母だった。こんなかたちで 報告することになるなんて・・・
家に帰ると 目にみえる赤ちゃん用品をすべて かたづけてもらった。
とにかく すべてのものを・・・
何日かすると 胸が張って痛い 飲ませることができなかった 母乳がにじんでくる。
由奈がいなくなっても身体は 母になることが恨めしい 毎日 精神安定剤に その他いろいろな薬を
飲む。1ヶ月間は 毎日のように 友達や近所の人が 訪ねて来てくれる。
それはそれで嬉しかったのだが なんかわりきれない気持ちだった。
その後 抗体検査をしたものの 陰性反応。 けっきょく未だに原因不明。
すごく辛く 悲しい出来事でしたが 多くの同じ経験をした人と インターネットじょうで知り合い
励まされ 気持ちをわかってもらえ なんとか日々すごすことができている。
家は仏壇がないため 床の間のいっかくに 由ちゃんコーナーを作った。
お骨 へその緒 を置き 花 水 線香 おもちゃ お菓子などをお供えし 毎日手を合わせている。
息子には「いつか お母さんかお父さんが死んだ時 由ちゃんもいっしょにお墓にいれてね」
と頼んだ。
いつの日か由奈に会える日まで・・・由奈に恥ずかしくない人生を歩んでいきたいと思う。
お母さんがんばったんだよ と 報告したい そしてもういちど 抱きしめたい。