長男が他の病院に転院してそのまま入院となり、なんだか私は変な感じだった。赤ちゃんが心配で泣き出すわけでもなく、取り乱しているわけでもなく、同室の人もいるせいか、自分がどういう気持ちでいたらいいのか・・・こんな時にまで他人の目が気になっていたんだ。
しばらくしてから看護婦さんに「ご主人には連絡が付きましたか?S病院に行ってもらってください」って言われて、夫に電話を入れた。
なんだか予想外の事でどうしていいのか自分でもわからなかったんだ。
夫は義母と一緒にバンディクートが入院している病院に行って、主治医の先生の話を聞き、入院手続きをしてきたようだった。
そっか、そんなことをしなくちゃいけなかったんだって感じ。なんか感覚自体がへんだったのかもしれない。夜になって義母を伴い私のところへやってきた夫。主治医の先生が夫に説明したことを夫が話してくれた。私はとっても冷静に聞いた。そのときの正直な気持ちを今でも覚えている。
「そんなに 多い障害なんだ。珍しくないんだ、手術すれば治るんだ」
バンディクートの病名は 【先天性 低位鎖肛】 1000人に一人くらい割合で出るらしい。
私は病院の廊下で夫と二人きりになったとき、初めて涙を流した。私が泣いたのはそれ1回だけだった。
優しい夫は赤ちゃんがいなくても毎日私に会いに来てくれた。そして出産から6日目、私は迎えに来た夫と二人で退院した。
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