イマジン
2002年 4月17日 


 ヒトは妄想の世界に生きている。誰もいない家に帰るという警戒心の顕れかもしれないが、マンションの階段を上がり、3階の廊下いちばんつきあたりの我が家に向かう時、後ろから誰かついてきてやしないかドキドキする。玄関をあけて中に入る時、閉めかけたドアを押しとどめ侵入しようつする手が見えたらどうしようと思うのだ。
なので、いつも鍵を開ける瞬間には背後を確かめ、なんの人影も認められないと確認してから一気に飛び込み、即刻中からまた鍵をかける。その間約3秒。
困るのは雨の日でしかも帰り道のスーパーでたくさん買物してしまった時である。バッグを持ち、カサを持ち、卵やら牛乳やらキャベツやら入ったスーパーの袋が2コもある場合、ふところから鍵を出すだけでもひと苦労だ。しかし、鍵を出して玄関前でモタモタするのは命取りなので(?)スーパーの袋はひとまず地面に置き、鍵を開けて中に入る。一度ドアを閉めバッグなどをその場におろし、身軽になってから改めてドアを小さくあけ、外の様子をうかがいつつそのすきまから手をのばして残った荷物を回収するのだ。
これで第一の脅威は去った。
次の脅威は室内においてである。
これは実は侵入者の有無というよりは、実は夫カズ氏の安否の確認がメインなのだ。というのは、朝、共働きの我が家ではまず私が出勤する。そして約1時間後にカズ氏が出勤するのだが、カズ氏が無事に出たかどうかは私にはわからない。もしかして私がいなくなった後ひとりで支度中、「フンフンフ〜ン♪・・・うぼっ!」とアタマだか胸だかを押さえて玄関先で倒れていないとも限らないのだ。
よって、第一の試練をクリアして無事家に入れたらまずそこにカズ氏の姿がないことを確認する。この時、玄関には窓がないためドアを閉めると真っ暗なので電灯のスイッチを手探りで探すのだが、足の下にムニュっとした感触が走ったらどうしようなどとも考える。
ともかく玄関の電気をつけ、そこに何の異常も見出せなければそのまま廊下を進み、洗面所の電気をつけ、リビングダイニングの電気をつけて買い物の荷物を降ろし、最後にカズ氏の部屋も一応のぞいてHP更新中に倒れた夫がそこにいないのを確認してからようやく安堵して、食事の支度を始めるのだ。
どーかこれらの行動をバカみたいだとか、妄想著しい、挙動不審だなどと言うなかれ。夫も知らない秘密です。