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キャンディ・キャンディ
従姉妹のヤスコちゃんは当時大学生。
学校の帰りによく見舞ってくれた。
パーマのかかった髪、きれいなお化粧、紺のブレザー、全てが私の憧れで、ヤスコちゃんに会うのはとても楽しみだった。
ある日、「キャンディ・キャンディ」の絵本を買ってきてくれて大喜びしたことを、よく覚えている。
こっそりと
面会時間がとっくに過ぎた夕方に、こっそりやって来るのがアイおばちゃん。総菜屋をしていて、お店が終わってから数々のおかずを持って、裏口から入ってくるのだ。
付き添いをしてくれていた母が、毎日何を食べていたのか全く知らない。ただ、不自由だったことには間違いない。そんな時、アイおばちゃんが持ってきてくれるお惣菜はどんなに嬉しかっただろうか。母の好物をたくさんを携えて来てくれたこと、母はずっと感謝していた。
タミコおばちゃんショック!
タミコおばちゃんは母の7つ下の妹。私よりも1つ下のヨーコちゃんと生後3ヶ月のケーコちゃんを連れて来てくれた。
2人の子供を連れた姿は、母より年上に見えたのだろうか?「お姉さんがお見舞いに来られてるわよ」と声をかけられた母。母に姉はいない。
ショックで呆然とするタミコおばちゃんを見て、母が大笑いしたのは言うまでもない。
小さな見舞い客
ヨーコちゃんにとって「お見舞い」も大きな病院も初めてだっただろう。すっかり緊張し、不安で泣き出しそうな顔をして、よく一緒に遊んだ私のそばに近づいてきてくれない。
でも、私にはわかっていた。ヨーコちゃんは病院に慣れていないんだという事を。この雰囲気が怖いんだということを。
私自身も、いつもお姉さん面していたのに、パジャマ姿で入院している気恥ずかしさがあった。幼い二人は戸惑って、ぎこちなく手をつないだまま何もしゃべれなかった。
ゴトウさん
父の会社の後輩であるゴトウさんには、大変お世話になった。当時父は車の免許を持っていなかった。それで、入退院の日に快く運転手を引き受けてくれたのが、まだ独身だったゴトウさんだ。片道2時間近くかかったと思われる。その上、入院する日はどんなに空気が重かっただろう。深く感謝しています。
予期せぬプレゼント
これは退院後のこと。
家には私が生まれたときから仏壇があり、毎月お坊さんがお参りに来る。母と一緒に手を合わせて座り、母と一緒にお辞儀をする。そんな私にいつも「くーこちゃんが召し上がれ」と、お出ししたお饅頭をくれる。
そのお坊さんが「退院おめでとう」と、キャンディ・キャンディの人形を持ってきてくれた。
実は遠い親戚なのだと聞いたのはずっと後のことで、その時は驚き感激した。
気にかけていただいたことに、改めて感謝したい。