ミズさんの魅力にせまる 生の舞台より〜

雪組公演「ベルサイユのばら −オスカル編ー

  

   1番始めに見たのは、湖月さんアンドレバージョン。
 ロザリーの舞風さんは、かわいくてロザリーにぴったりではあったのですが、 そのオスカルさま、お慕いしていますの台詞やシーンに違和感がありました。トップ娘役さんということで、 見せ場は必要なのでしょうが、もう少し違った見せ場にして欲しかったと思いました。 ロザリーとベルナールのシーンは説明調ではありますが、気になりませんでした。 ということで、2回目からは、ロザリーとオスカルのシーンは聞き流すではありませんが、 深く考えずに流した感じで見るようになりました。(本当はちょっともったいない。こんな見方をするのが残念ですが。)
 次にペガサスちゃん。 1部のラストの登場。1回目は幕がしまると同時に噴出しましたが、 何度も見るうちに、それを見ないとちょっとさびしいかもと思えてきたのが不思議です。 ここも、アンドレの独白のいい場面の後なので、 余韻が引っ込んで残念と始めのうちは強く思っていましたが。

 さて、水さんのアンドレバージョンMY楽を終えて。
 まず、鬘がいい。とてもよく似合ってられました。
 はじめの登場はジャルジェ家の庭。子オスカルと子アンドレが剣を交えているところで木の陰で入れ替わります。 朝海さんとぱっと登場の瞬間、素敵です。体型がいい。剣を持つ形がいい。 そのとき、目が一瞬見えなくなるのですが、このときは、しばらくショックを隠せない風情なのです。 めったにそんなことがないが、たまに見えない?といった雰囲気でしょうか。 でも、オスカルには明るく、なんでもないと言い放ちます。 オスカルとの間に、なごやかな温かい雰囲気が流れています。 オスカルは衛兵隊に転属して始めて出かけるというまだのどかな雰囲気です。

 次の登場は、祖母のマロングラッセとのやりとりから、ルルーとのやりとり。 祖母とはごくしたしい、家族とのやりとりを感じます。不機嫌な表情も隠さない。 ルルーにからかわれて、追いかけるシーンも楽しい。普段の生活を感じさせます。 ですが、ここでも、ルルーを追いかけているうちに、ある瞬間、目をかばいます。 今回は、さっと体制を立て直します。 もう、頻繁にこういうことがあるのかと感じさせられ、胸に響きました。

 その後、オスカルの身を案じるジェローデルに対して、 自分がオスカルをお守りしますときっぱりというアンドレ。 そこから、カーテン前、アンドレの一人の台詞。そして、銀橋。 オスカルを思い始めたのは初めてあったとき。 というところから、オスカルに恋し、オスカルを大切に思い、大事にしてきたアンドレ。 自分の命をオスカルに捧げるのだという思いが強く伝わってきます。 肖像画を描かせているオスカル。その絵を見たい。 だけど、もう、はっきりとは見ることができない。 見たい。という時のアンドレの声・表情から、気持ちを思うと、やはり胸にぐっときます。 でも、アンドレは、心の目で見てきた。 見える!で、幸せそうな表情。オスカルを心の中で思い描いくと、いかにも幸せそうなのです。 いいところなのに、ここで、ペガサスちゃん。 でも、なれました。考えようによっては、 ここから、暗くなっていたら、身が持ちません。

 2部、衛兵隊の練習。目を押さえて、一瞬バランスを崩します。 心配するオスカルに笑顔で安心させるアンドレ。内心は不安でしょうに・・・ そこにブイエ将軍があらわれて、オスカルに命令を。 オスカルは命令を拒み、その場に駆けつけたジャルジェ将軍にいさめられます。 そして、ジャルジェ将軍は、オスカルにジェローデルと結婚するように命じます。 アンドレは・・・。 ショックでどう考えてよいかわからないという感じで、、表にはあまり表情の変化を出さない。でも、 内心の動揺がよくわかる水さんのアンドレでした。 そこから、銀橋 「他の男に渡すぐらいなら、このアンドレがもらう。オスカルを殺してでも・・・」の台詞から歌。 オスカルを思い続けてきて、耐えてきた日々。突然のことに、思いつめてしまったアンドレ。 冷静に考えたら、やってはいけないことを考えているのに、 オスカルがすきなのだ!というのがひしひしと伝わってきました。 思いつめた表情を強く出しすぎると、きっとここは、男として、小さくなってしまうところですが、 水さんのアンドレは男らしさを失わず、かつ、思いつめた気持ちをも感じさせる絶妙の歌・表情でした。

 毒のシーン。 思いつめた、でも、それを抑えた暗い表情で部屋に入ってくるアンドレ。 いすにぶつかって、いすの背をさぐる感じで持ち、そっとオスカルの気配をうかがうアンドレ。 ああ、そんなにも見えなくなっているのか、いえ、これから行うことを考えてまわりが見えないのか、とも思うと悲しい。 ワインを注ぎ、急いで、毒を入れ、オスカルに差し出す。 オスカルのアンドレへの思いを聞いているうちに、 やはり、毒殺などできないと思わず、無意識にグラスをひったくってはたいたという風に見えました。 何かの台詞にはっと冷静に気づいたという風でないのが、とてもしっくりきました。 これまで、身分の違いから、自分を抑えてきたことの告白。 自分のしたことの過ちに気づいてあやまる、「すまなかった。」が、ずっしりとひびいてきました。 その思いのこもった言葉に許せると思いました。 「すまなかった。もう二度とこんなことはしない。忘れてくれ。」なんて普通に言われても納得できませんが、そうではなく、 その「すまなかった」にすべて許せる気持ちがこもっていました。 その後、「俺の役目は終わったのかもしれない・・・」がっくりしたややはかなげな雰囲気に、 胸が痛くなりました。

 次は、いよいよ今宵一夜。 オスカルに呼ばれて控えめな雰囲気で出てきます。 だけど、オスカルに問いかけられて、水アンドレは大きい。 何事にも左右されない「愛している」 男らしい〜。 オスカルがアンドレへの自分自身、気がつかなかった思いに気づいてよかった。 アンドレの気持ちを思うとさらにです。よかった。 オスカル・アンドレがパリへ。オスカルの家族やマロングラッセが2人に呼びかけます。 マロングラッセの「聞こえていたら手を振っておくれ〜」アンドレへの言葉。またまた胸に響きます。

 パリ市内の橋の上。 オスカルのやまわりの状況に厳しい表情、心配な表情、安心した表情、 よくやったという表情、様々な表情があたたかさをかもし出しています。

 そして、銃弾が。 大きくは2通りの倒れ方を見ましたが、どちらも美しく、悲しかった。 だんだん、力尽きていく感じで。

ラスト、天国の馬車は本当によかったと幸せな気持ちになりました。 生きている間は世の中のもろもろに、あれだけ苦労した2人が、 苦しみからすべて解き放たれて、結ばれて。


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