結婚式にはちょっと気合をいれたいと、あきはずっと思っていました。
ドラマに出てくるように、結婚式場のパンフレットを二人で眺めて、あーでもない、
こーでもないって言いながら、まさに「結婚を控えた恋人」ごっこをしたかったのです。
ところがどっこい、現実はそんなにうまくはいきませんでした。
計画を立てるのが好きで、先のことまで考えようとするあきと、のんびり屋で気が向かないと行動に移さないあっちゃんの、涙と笑いの結婚準備日記です。
学生の頃から付き合い始めた、あっちゃんとあきは、このとき社会人の一年生でした。少ない初任給ではありましたが、自分で稼いだお金で好きなものが買えて、旅行もでき、まずまずの暮らしをしていました。
二人ともアウトドアやドライブが好きなので、どちらからともなく、「二人で車を買おうよ!」という話になりました。周りの友達からは「別れることになったらどうするの?」と心配もされましたが、二人はそんなこと気にもせず、雑誌で見つけた車を見に行って、その日のうちに決めてしまいました。
その頃から少しずつ意識し始めていた『結婚』の二文字。
車という共有財産を目の前に、これまたどちらからともなく「もしも将来結婚したら・・・」という話題がいつの頃からか出るようになり、それはいつの日か現実になるような気がしていました。
「2000年と言う区切りのいい年に結婚しようよ。入籍は1月1日がいいなぁ!」それまでの5年の間に、『貯金をする、買いたい物は手にいれる、行きたい国へ旅行して見聞を広める、将来役に立つ資格なんかもとっておく。』それが二人の未来への計画でした。
約束をした2000年1月1日まで、1年を切りました。入籍は元旦、それなら結婚式は4月が良いって、あきは勝手に思っていました。
1年くらいかけて、じっくりと結婚の準備をしたいと思っていたあきは、そろそろ活動しなくちゃ!と思い、半ば強引に、ブライダル雑誌で見つけた結婚式場の下見の予約を入れました。あっちゃんからの、正式なプロポーズがまだないことが心にひっかかっていましたが、ゴールデンウィークを逃すわけにはいきません。あっちゃんも、この式場巡りがまんざらでもない様子。
この頃憧れていた結婚式は、迎賓館のような一軒屋のレストランでの、アットホームなウェディング。3件ほど見た中で、試食したデザートが美味しくて、使っている食器がどれも高級品、天井が高くて広々としている、日本橋にあるレストランが二人とも気に入りましたが、値段を見てビックリ!?よく、ブライダル雑誌に概算が載っていますが、あれは絶対に『ウソ』だと思います。だって、それよりも最低でも50万以上はオーバーしていますもの!!
まぁ今回のこの式場めぐりは、そういった資金面での勉強ができたってことで、良しとします。
もう一度出直してくることにしました。
結婚式場巡りには、嫌な顔をせずについて来てくれたあっちゃんでしたが、このところ、結婚式の話をしても生返事で、心ここにあらずという顔をしています。6月9日のあきの誕生日には、両親に挨拶に来てくれるとあっちゃんから言い出してくれていました。その日も近づき、初め不安だったあきも、次第にノリの悪いあっちゃんの態度にイラついてきました。「ちょっと!結婚する気あるの?!どう思ってるのよ!!」
そして、付き合い始めて7年間、声を聞かなかった日はないという私たちでしたが、その日から一週間、電話も、もちろん逢うこともやめて、お互いの存在を考え直すことにしました。
あきはその一週間で、心のど真ん中に、いつでもあっちゃんがいることを再確認しました。
あっちゃんはというと・・・?『お互いの存在と結婚を考え直す』と思っていたのはあきだけで、あっちゃんは、7月に備えた試験と、職場を代表してのプレゼンテーションの準備に没頭できた一週間だったそうです。あっちゃんは、一つ一つ片付けていかないと、一度にたくさんのことを考えることは不可能なんですって!
そういったこともあり、あきの誕生日に行うはずだった、両親への挨拶は、8月以降へ繰越となりました。それと同時に、来年4月の結婚式は、「もう間に合わないな」とあきは判断しました。

結婚式のことまで頭が回らないあっちゃんを放っといて、あきが今度計画しだしたのは、資金面。世の中の相場では、結婚式、新居、新生活準備金と新婚旅行を合わせると、ざっと700万はかかると言われています。その700万円をどうやって捻出するかが最大の問題です。
初めに共同購入した車はエンジンが壊れ、すでに2台目を購入しており、社会人を6年もやっていたわりには、貯金額の乏しい私たち。でも二人で決めていたことがあります。
『親元から巣立って、世に認められる一つの家庭を作っていこうとする二人の旅立ちの時に、親からお金を出してもらうことだけはしたくない。』
となると、今から必死で貯金をするしかありません。700万に足りない分を、約1年で補おうとすると・・・。結構、月々厳しい金額です。でも、自宅から通っている私たち。アパートで一人暮らしをしている人のことを思えばできなくもない、ビミョーな金額です。
大好きな旅行も通販も、しばらくできそうにありませんが、結婚式のためなら我慢できそうです。
あっちゃんにも、ほんの数分だけ時間をもらってそのことを話し、(なかなか話を聞けない男性も、「○分で終わるから」と言えば聞いてもらえることが多いそうです)納得してもらいました。そして新事実発覚!ナントナント!あっちゃんは入社当時から、あきといつか暮らす家のために住宅財形で貯蓄してくれてたのです!いくら溜まっているのか、本人にもよくわからないようですが、なんとも幸せな〜!心から感謝です。
しかし、その他にもお金はかかるので、あきはその月末の給料日から、泣く子も黙る鬼の取立て屋にたびたび変身するのでした。

あっちゃんの頭を独占していた試験とプレゼンが終わり、晴れて結婚準備解禁になりました!「ちょうどボーナスも出たことだし」とあっちゃんが、エンゲージリングを探しに行こう!と言ってくれました。
とうとう来たのね!この瞬間が!とあきは天にも昇る気持ちでした。
あっちゃんのお母さんの行きつけのお店と聞いて、東京・御徒町へ行きました。たくさん宝石店が並ぶ中に、「枠」の文字が大きく書かれたお店がありました。中にはお客が誰一人としていません。もっと、私たちのようなカップルで賑わっているお店があるというのに・・・。
とショーケースの中を見ると、ホント、指輪の枠の部分しかないのです。ここは枠と宝石を別々に決めてから、ドッキングするというシステムを取っていました。
「まぁ、予算は気にしないでくれ」と半ば、引きつった笑みを浮かべながら言うあっちゃん。そうは言われても、取立て屋は私だしなぁ、うーん・・・。金額もそうですが、枠にも色々あって本当に迷ってしまいます。それでもいくつか勧められるままはめているうちに、なんとなく絞れて来ました。私の手は小さくて、プニプニしていて、よく「赤ちゃんの手みたい」って言われるので、あまり大きなダイヤは似合わないようです。(あっちゃんは内心、ホッとしたとかしないとか・・・(笑))
ダイヤを選ぶ際の『4C』については、私よりもあっちゃんの方が詳しくて、さらにこだわりもあったようなので、枠もダイヤも全てあっちゃんと店長さんにお任せすることにしました。
内側に刻印をしてもらうので、出来上がりまでにはしばらく時間がかかりそうです。待ち遠しい!!
そういえば、1999年7月に「闇の大魔王が降りてくる」って、かの有名な予言者ノストラダムスさんは言っていたっけ?すでに8月だけど、遅れているだけなら、出来上がった指輪が私の薬指に納まってからにしてください。
結婚式の準備の方は、自分の努力しだいで何とでもなる気がするので、まずは時間のあるうちに、家探しをすることにしました。まだ結婚式の時期が決まっていませんでしたが、とりあえず来年の春までに住まいを見つけるのを目標としました。
まず、賃貸と分譲、どっちにするか?ということは、少し前から話し合っていました。毎月家賃と駐車場代を支払うことを考えるとどうも納得いかなくて、同じお金を払うのなら、いずれ自分のものになる方が良いね。お互い転勤もないし。ということで、ローンを組んで買うことに決めました。あっちゃんがひそかに貯めていてくれた住宅財形を頭金にして。
マンションにするか一戸建てにするかは悩みました。だいたいマンションといったら駅のそばにあるし、近所づきあいなどもドライな感じがするし、防犯・災害対策面も進んでいそうだし・・・。でもやはり、今まで集合住宅には住んだことがない二人。 そしていずれ売るとなったら、中古になったマンションの一部屋と、一戸建ての建っていた土地、どちらが高く売れるか。を考えて、一戸建てにしました。
あきとあっちゃんの実家は、車で10分もかからないところにあるので、新居もその中間付近が理想です。
不動産屋巡りをする前に、新聞広告でだいたいの相場を勉強し、それから住まいに対する希望を書き出しました。幸か不幸か、それぞれの実家は数年前、ほぼ同じ時期に新築に建て替えているので、見た目も、造りや素材も、自分の家に近いものを求めてしまいます。ざっと書き出した希望はどれも譲れないものばかり。住宅に関して、ど素人の私たちでも、なんとなく「ムリでしょ」ということくらいはわかります。予算が果てしなくあるなら、問題ないことでしょうけど・・・。
まぁ、勉強ということでそのメモを持って、2件ほど近所の不動産屋を回りました。1件目は、若い私たちを小馬鹿にしているように感じられたのでボツ。もう1件は、威勢のいい黒ずくめの男性社員しかいない、ちょっと暴○団の事務所か?ってお店へ、二人してビビりながら手を取り合って入りました。
でも対応してくれた人は丁寧で、てきぱきと調べてくれます。ど素人の私たちに、ローンの計算の仕方まで一つ一つ教えてくれました。
「さて。ではご希望は?」と言われて、待ってました!とばかりに、さっきのメモを見せると、今度は向こうがビビったようです。「どれか削れませんか?」「どれも譲れません!」「これでは針の穴に凧糸を通すような家探しになりますよ。理想の物件と出会えるのも、運ですから・・・。でも、頑張って探してみます」なかなか良い印象だったので、来週また来る約束をして、お店を出ました。
二人で住めるなら、どんな家でも良いんだけどね・・・。と思う気持ちもありましたが、結婚生活は永遠に続くものです。不満は少ない方が良い。しかも、人生始まって以来の大きな買い物。慎重に慎重に・・・。
約束をしていた先週の不動産屋へ行くために、迎えに来てくれた車に乗り込みましたが、どうやら行き先が違うようです。「??どこ行くの?」顔つきもなんだか、いつもと違って強張っています。あっちゃんは勝手にキャンセルの電話をしていたのでした。「どうしてよ!!」と一人怒るあきに、あっちゃんは何も言いません。あきは色々と想像をしてしまいます。「家が見つかっちゃったらもう後へは引けないから、きっと躊躇してるんだ。本当は結婚なんてしたくないんだ!」想像力が豊かなのも、時には困りものです。二人きりの車内には、どんよりと暗い雲が広がり、雰囲気は悪くなるばかり。あきはとうとう、自分の想像で感極まり、涙が出てきてしまいました。
車が、人気のない、空き地の真ん中に止まりました。でもあきの涙は止まりません。そこへ差し出されたB5版の薄い箱と小さい厚めの箱。こういうときは、ハンカチを差し出すか、そっと抱きしめるものでしょ?と思いつつも開けてみると、そこにはなんと、ダイヤの鑑定書と、『寿』と書かれたケースに収まった、光り輝く婚約指輪が入っていました。いつのまにかあきは泣くことを忘れていました。涙でにじんで見えるので、二重にも三重にも見えて、それはそれは美しく輝いていました。左の薬指にはめてもらうとサイズもピッタリ。
でも、周りのメレダイヤが一つ取れていて、もう一度修理に出さなくてはいけないので、今は渡せないということでした。まさにあっちゃんの気持ちそのものかしら?『まだ完璧にそろってはいない。でも肝心な意思(中央の石)はあるらしい???』
気持ちが晴れたところで、不動産屋キャンセルの理由を聞き出しました。あきはすっかり忘れていたことですが、7月に受けた試験の結果が、来週にも出る予定だったのです。それを確認しないと落ち着かないし、結婚の時期も、その試験の結果で決まるからです。
あきは、一人で先のことばかり見ていた自分が恥ずかしくなりました。あっちゃんは将来のことをえて勉強し、受けた試験の結果をドキドキしながら待っていたのでした。それもわからないで、自分はなんてのんきな・・・。それから一週間は、二人がそれぞれいろんな意味で緊張しながら、結果発表の日を待ちました。

運命の結果発表の日。あっちゃんから受けた電話に、「おめでとう」と返すことはできませんでした。勉強しなかった自分が悪いんだと自嘲気味に笑うあっちゃんですが、悔しいのにはかわらないでしょう。なんと慰めたらいいのかわからないあきを尻目に、さっさと気持ちを切り替えるあっちゃんでした。また来年、7月に試験があると思われるので、結婚式は全て終わってからということで、9月か10月に決定しました。
結婚式の仕方にもいろいろあるようで、信仰心のない二人は、人前式が希望でした。でもキリスト教式のように、父親と腕を組んでバージンロードを歩き、あっちゃんに引き渡されるのがあきの理想です。
ちょうど1年後なんだね〜と言いながら、結婚情報誌に付いている資料請求はがきを使い、結婚式場の資料を集め始めました。披露宴もいろいろなところでできるそうですが、あきの親戚は四国から来てくれるので、宿泊施設がある所が良いということになり、当初理想だった、一軒屋のレストランはやめることにしました。
あきの仕事関係で割引の聞くホテルが、御茶ノ水にあることに気づき、見学に行きました。春に見に行ったレストランに比べ、元々50万円以上も安い上に割引も利くのです。でも設備や料理などがいまいちなんです。どんどん送られてくるほかのホテルの資料を見ても、どこよりも下かも・・・。でも安いしなぁ・・・。まさに理想を優先するか、現実を見つめるか、ってところです。
でもなんとなく、二人の気持ちは『一生に一回なんだもん、悔いのないようにしよう!』と決まっていて、暗黙の了解でそのホテルは候補から外れました。更にあっちゃんは、新宿の超高級ホテルのパンフレットを一人で密かに請求していたのでした。
あきの家に、あっちゃんが正式に挨拶に来てくれる日です。あきが両親に都合を聞いたときも「やっと結婚するのね」ってなカンジだったので、お許しをもらうとかではなく、結婚することに決めた報告をするためです。もう長い付き合いで気心知れてるし、堅いのはよそうという父の配慮で、あっちゃんには普段どおりの格好で来るように伝えておきました。
滅多にお客様の来ない我が家は、リビングまで生活観たっぷりのものであふれ返っています。弟は朝からいませんでしたが、両親と3人で、てんやわんやの大掃除をしました。
約束の2時ちょっと前に「もう行って良い?すぐ近くにいるんだけどさ」とあっちゃんからの電話。母が伸ばしてー!とジェスチャーで言っているので、5分過ぎに来てもらうように言いました。
なんとか準備も整って、予定通り2時5分にチャイムが鳴り、ケーキを片手に持ったあっちゃん登場。母と台所で紅茶の準備をしているとき、あっちゃんは父と仕事のことなどで話も弾んでいたようです。
一段落して、あっちゃんが『完成した』婚約指輪を取り出し、両親の前で、私の薬指にはめてくれました。このとき写真を撮っていなかったこと、後悔です。そしていよいよ待ちに待ったこの瞬間!あっちゃんだけに幸せにしてもらうつもりはなかったので(笑)「二人で協力して・・・(幸せになります)」とあっちゃんが言いかけた時、すでに父は「不束者ですがよろしくお願いします」と言ってしまったのです!あぁ!聞けなかったじゃないのぉ。
そのあと、私はすでに何回も聞いていますが、両親が結婚したときの話や、家を建てるために苦労した話など、あっちゃんと一緒に聞くことができ、いつもにも増してずっしりと胸に響き、私たちも同じ道を歩もうとしているんだわと実感が湧いたのでした。20分で終わらす予定が、なんと3時間も経ってしまっていました。和やかに終わった挨拶でした。
その頃あきは、結婚準備について、インターネットを利用して調べることが多くありました。その中で、2000年の秋に結婚する人たちの掲示板があり、早速メンバーに入れてもらいました。なんと会員番号は2番です。その掲示板では、ちょうど今の私たちと同じような準備段階の人たちがたくさんいて、タイムリーな悩みや疑問をみんなで考えられる素晴らしいHPでした。
そこである人が教えてくれたのが、2000年7月にオープンするという『ディズニーアンバサダーホテル』。日本初のディズニーブランドのホテルで結婚式ができるとの事です。
ディズニーキャラクターが大好きって訳ではないですが、あのおとぎ話の世界にいるようなディズニーランドの雰囲気が大好きだったあきは、その話を聞いて、さっそくあっちゃんに相談しました。そして、土・日が休みではないあっちゃんに合せて平日に有休を取り、仮設のブライダルサロンへ行くことにしました。
ホテルが出来上がるのはディズニーランドの隣ですが、仮設のブライダルサロンは、お隣の駅、新浦安にありました。黒っぽいビルの中、お堅い会社が名を連ねるフロアに全くマッチしていない、パステルカラーとレースのディズニーの世界がちょこんとありました。
中では2〜3組のカップルが相談していて、壁にはめ込まれたスクリーンでは、ディズニー映画が放映されているほか、ミッキーとミニーの飾りが乗ったイミテーションのウェディングケーキや、ディズニーロゴの入った引き出物などが、所狭しと並べられていました。
席に座って間もなく、係りの女性が説明に来てくれました。飲み物の注文を聞いてくれるところも、パンフレットも今までのホテルとは大違いのかわいらしさで、さすがディズニー!と思わずにはいられません。まだ前例がないので、予想図を見ながら一通りの説明を受け、一般的な見積もりをもらって目が飛び出るかと思いましたが平静を装い、心の中では「できるものは全て手作りして安く上げよう」と誓いました。結婚式当日はミッキーやミニーなどのキャラクターも祝福に来てくれるとの事で、「ちなみに誰に来てもらいたいですか?」とお姉さんに聞かれ、あきが考えているうちに、あっちゃんは「猿!」と叫びました。「は?」お姉さんも私も何のことかわかりません。「あの、ディズニーランドで時々5匹くらいでつるんでいて、子供とかをさらっていってしまうヤツ」そう言われてお姉さんは困惑しています。きっと今までそんなことを言い出したお客なんていなかったのでしょう。「呼べるかどうか、調べておきます・・・(^^;」ちょっとお姉さん、困惑顔です。
あっちゃんにはそんなことよりももっと重大な心配事がありました。「ところで。今はまだ建設中なわけですよね?契約後に客の都合でキャンセルした場合には、キャンセル料を取ると規定には書かれていますが、もしもホテルの方が完成しなかったらどうするのですか?」なるほど・・・。そうかぁ、浮かれてばかりいてもいけないのね。シメるところと確認するべきところはちゃんとしておかないと。
またまた困ったお姉さん「今まで、世界中にディズニーの施設やホテルがありますが、オープンが遅れたことはありませんから・・・」完全に笑顔がなくなっています。それを遠くから見ていた責任者らしき男性が近寄ってきて、お姉さんと交代しました。「もうこれは、私どもを信用していただくしかないです。十分な余裕を持って、オープンの日も設定しておりますし」黙って聞いていたあきも色々と考えました。オープンが遅れるとしたら、大地震が来て建設中のホテルが壊れてしまうとかそんなことかな?でもそれほどのすごい地震だったら、きっと結婚式なんてできる余裕はないだろうな。世界のディズニーなんだから大丈夫だよ〜。私はここが気に入ったよ〜。
「よく考えます」と返事を残して、ブライダルサロンを後にしました。
その日はもう1件、羽田のホテルを予定していたので一応行きましたが、あきには真剣さがありませんでした。もう気持ちがほぼ決まっているからです。7月にオープンして、私たちの結婚式が9月か10月なら、きっと来てくれるお客さんも、初めてで喜ぶだろうと思うのです。
あっちゃんを説得しなくては!それが今の最大の課題です。
翌日はお互いに仕事でしたが、朝、車で出勤するあっちゃんに便乗して、車内で相談しました。完成していないこと、値段が高すぎること、色々と制約がありすぎることの3つが、あっちゃんを悩ませている原因でした。でもあきとしては、ミッキーはきっと裏切らない、予算オーバーの部分は手作りしてなんとかする、ディズニーの世界のルールは仕方がないこと。を熱く語り、今日電話をして、借り予約だけはしてもいいとお許しが出ました。
日程については、9月30日が大安なので、その日を希望することにしました。昨日、その日の空き状態を聞くと、あまり余裕はないとのことだったので、ちょっと急いでいたのです。
明日でちょうど1年前。1日1日を『独身最後の日』と意識しながら生活するカウントダウン開始と、ささやかな1年前祝いをしたいなぁと密かに思っていました。
会社のお昼休みに、ブライダルサロンへ電話をすると、私たちの希望の9月30日はたった今、いっぱいになってしまったとのこと!!昨日は空いていたのにぃ!!すごい人気です。一度電話を切ってあっちゃんに電話をし、日にちの変更の相談です。あっちゃんの親戚に、学校の先生をしている家族がいるので、学校のある土曜日は避けていたのですが、その一週間前の9月23日なら、秋分の日で学校はお休みです。秋分の日なら毎年結婚記念日がお休みになるね!ということで決定!大安や仏滅ってあまり気にしないのですが、来てくれるお客様の中で気にする人がいるかもしれないので、先負の23日は午後1時からにしよう!とパッパと決めて、再度ブライダルサロンへ電話をし、無事、借り予約することができました。
借り予約の期限は10日間です。親にもその日でいいかどうか確認して、あっちゃんの心配事を吹き飛ばさないといけない、長いようで短い10日間です。
電話を切ってハタと気づきました。とっくに1年前を切っているってことですね?!あ〜ぁ、お祝いできなかった。でもまぁいっか。予定よりも一週間短くなったんだわ。

あきの両親への挨拶は先日無事に終わりましたが、今度はあっちゃんの両親に挨拶に行く番です。なかなかあっちゃんが、都合を聞いてきてくれなくて決まっていなかったのですが、あっちゃんの家にあきががお邪魔していたとき、お母さんから夕食に誘われました。あきは心の準備ができていなくて、一瞬焦りましたが、この際、前の日からドキドキするより良いか!と思い、ごちそうになることに決めました。この日の服装は、ジーンズにTシャツという、砕け切った格好です。もう何度もお邪魔しているので、いまさら格好つけてもしょうがないですが、心の中では、親から常日頃言われている、食べ方のマナーや、『相手の親への挨拶』という結婚情報誌のマニュアルを思い出すのに必死でした。
初めていただいたあっちゃんのお母さんの手料理は「簡単な料理でごめんなさいね〜」という言葉がウソに感じられるほどの、品数と美味しさでした。あきは内心、この手料理で育ったあっちゃんを満足させられるだけの腕前が自分にあるかどうか、かなり不安になりました。でもそれと同時に、自分の母親の味と似ていることにも気づき、安心したのもあります。「これから1年の間で、母親から教わらなくっちゃ。」生粋の江戸っ子のあっちゃん家に比べ、あきの両親は関西の出身なので、この点を心配していました。
結婚については、すでにあっちゃんから話をしてもらっていたので、快諾と受け取って良いのでしょう、結婚式場や日取り、引き出物などの話から始まりました。結婚に関するホームページの体験談では「親との意見の食い違いが一番やっかいだ」と書かれていたので、その辺を心配していましたが『あなた達の好きなようにしなさい』とのお言葉をいただき、理解のある双方の親に、心からありがたく思いました。
のちに、あっちゃんのご両親が結婚されたときの話になり、お母さんが奥から古いアルバムを持ってきてくれました。伏せ目がちで花嫁人形のようなお母さんと、やや緊張した面持ちで胸を張るお父さんが写っていました。年のころは今の私たちと同じくらいでしょうか。アルバムから顔をあげると、目の前には30数年経って、信頼感と思いやりで、何倍にも絆を深めた二人が笑っています。私たちもこんな夫婦になれるかなぁ、なりたいな!あっちゃんは、「叔父さん、若いなぁ!」なんて喜んでいるだけでしたが・・・。私にはもちろん、知らない人ばかりでしたが、お父さんが「これから親戚になる人だからね」と言ってくれて、『結婚するんだなぁ』という実感を、初めて覚えたあきなのでした。
さて、今日はディズニーアンバサダーホテルの仮予約の期限の日です。あっちゃんはあきの説得に、条件を付けて了解したのでした。その条件とは『新婚旅行にビジネスクラスで行くこと!』なーんか、危惧していた内容とは丸っきり関係ないような気もしましたが、その辺のやりくりはなんとかなるだろう、とあきは楽天的に計算し、手続きをしに鼻歌交じりでブライダルサロンへ向かいました。
前回、あっちゃんが色々といちゃもんを付けたような形になってしまったので、サロン中のスタッフ(本当はキャストって言います)が「あ、あのうるさいカップルだ」と噂をしているのではないか?と不安になりましたが、ディズニーの世界のスタッフたちは、いつでも笑顔で対応してくれました。結婚式までの打ち合わせの予定が書かれた、かわいらしいファイルをもらい、『新郎名』にあっちゃんの名前、『新婦名』にあきの名前を書いて感動し、契約は完了です。と思いきや、ウキウキ気分からいきなり現実に引き戻されました。それは20万円の内金の振込用紙でした。資金計画を立てた6月から、まだ3ヶ月とちょっとしか経っていないと言うのに、早くも出費です。
次にサロンへ来るのは、式の4ヶ月前だそうです。そんな間際になってしまうのね。なんだか不安だわ。もっとこまめに打ち合わせとかしなくていいのかしら???
帰りに、建設中のアンバサダーホテルを見て帰りました。約一年後、ここで結婚式を挙げるのね〜!!
あきは暇があったらアクセスしている、2000年秋冬に結婚をする人のHPで、比較的近所に住んでいる2人の友達と、オフ会をすることに決めていました。一応、お店などを決める幹事役をかってでていたので、一番に待ち合わせ場所に到着。苦手なタイプの人だったらどうしよう?ってドキドキしながら待っていると、大人しそうなJさんとあわてんぼうで元気の良いRさんが登場。第一印象は、好印象。さっそく会場にしているレストランへ。
この日の持ち物は、自分の式場のパンフや、今まで集めた情報などなど、HPの掲示板では紹介できないものなんでも。ということに決めていました。
あきはだいぶ前から、月刊の結婚情報誌を買って、必要なところだけをスクラップにしていたので、それと、昨日もらったばかりのアンバサダーホテルの準備ファイルを持っていきました。
他の二人もほぼ同じ進行状況で、式場が決まっているだけ。引き出物や手作りアイテムのアイデア、ドレスなどの格安ショップを調べている最中で、どれもタイムリーな話題ばかりです。そして皆さん、よく研究しています。あきの頭に全くなかったのが、『リングピロ-』と『ウェルカムベア』いうもの。すでにJさんは、これの手作りキットを購入して、すぐにでも作り始められる状態でした。
また、各カップル、いろんな悩みがあるようです。結婚の決まった二人といえば、誰もが幸せなんだって、自分がこの状況になるまで決め付けていました。しかし、彼氏の方が全く協力的ではなかったり、逆に彼やそのお母さんがが勝手に何でも決めてしまったり、自分たちは結婚式はしたくないのに、親がやれって言っていたりその内容はさまざまです。そんな愚痴やらのろけ話やらで、気づいたら5時間があっという間に過ぎていました。本当はランチのみ一緒に食べることにしていましたが、同じレストランで夕食も食べて、解散となりました。
どんな情報雑誌を見るよりも勉強になって、刺激を受けた感じです。あきの頭の中ではすでに、リングピロ-とウェルカムベアのことでいっぱいでした。今できることはまさにこれ!解散した場所の近くに、大きな手芸店があったので、早速材料を買いにお店に入りました。さっき見せてもらったリングピロ-、なんとなくキットじゃなくても作れそうな気がして、頭の中で思い浮かんだデザインの材料を適当に買いました。あとウェルカムベアですが「なんで熊なんだろう?ディズニーにちなんで、ウェルカムミッキーとミニーにしちゃお!確か家に、ミッキーとミニーのぬいぐるみがあったな。」ということで、衣装だけを作ることにしました。
そしてその日の夜。お風呂に入るのも忘れて、リングピロ-作りに没頭していました。思い立ったらすぐ行動&気分が乗ってるときが旬な時という私の性格で、一晩で完成しました。
この頃、あきの仕事は一年の中で一番忙しい時期に差し掛かり、さらに11月に2つ、簿記の試験を受けようと勉強している最中でした。その合間をぬって、結婚式の準備のことを調べたり、資料を集めたりしているのに対し、あっちゃんは至ってマイペース。あっちゃんの口から準備の話が出ることは一切ありません。気持ちの上で余裕のなかったあきは、とうとう爆発しました。「結婚式とかその後の生活のことって何か考えてるの?!全部私に任せっきりで!一人で結婚するわけじゃないんだからね!!」少しは反省するかと思いきや、「だぁって、何をしたらいいのかわかんないもーん。全部やってくれるんじゃないの??」と火に油を差すような返事。なんだとー?!私だって初めてのことなんだから知ってるわけないじゃん!だから一生懸命調べたりしているのに!この非協力的な態度は、結婚してからの家事や育児も同じだって事かしら???考え直すのは今のうち・・・。
先日のオフ会に続き、今回もまたもう少し大人数でのオフ会に参加しました。メンバーは同じHPで知り合った、同じ時期に結婚する人たちです。メールや掲示板で話をしていただけあって、またまた話が盛り上がりました。そして、近頃の悩みのタネである、あっちゃんの非協力的態度について聞いたところ、どこも同じだと言うことがわかりました。でも考え方によっては、全部自分の好きなようにできるんだからイイかもねということで話は落ち着き、また前進することにしました。
人数が多いだけあって、また刺激を受けまくりです。あきは、ドレスも引き出物も印刷物も写真も、全部式場で用意してくれていたり、紹介してくれるものを使うのが当たり前のことだと思っていました。しかし!それは大きな間違いのようです。それこそまさに「鴨ネギ状態なんだそうです。
それぞれ専門でやっているドレスショップやスナップ写真のカメラマンを探せば、もっともっと安くなるし、希望に近いものを見つけられることを教えてもらい、ますますやる気が出てきました。
あきたちより3週間ほど先に結婚式をする人は、すでに招待状のデザインまで考えています。あきが持っていったリングピロ-は、逆にみんなに刺激を与えたようです。
話が一段落して、誰かが近くに検討中のドレスショップがあるというので、みんなでゾロゾロ行ってみることにしました。総勢7名の団体で押しかけてしまったので、店員さんはちょっと迷惑顔。まさか全員が結婚準備中だとは思っていない様子です。まだドレスのイメージなんかもさっぱり決めていなかったあきでしたので、どれをみても「おぉ!」と感嘆の声をあげて見とれるばかりです。一人、別のお客様でもう式が近いのでしょうか?ヘアもメイクも本番どおりにして、お母さんと試着している人がいました。今まではそれが遠い存在の憧れの人のように思っていましたが、今では私も花嫁準備の真っ最中なのです。そう思うと、自然に顔がニヤけている自分がいました。
さらにお店を出ると「ブライダルフェア開催中」の垂れ幕の下がったデパートが見え、またみんなで移動しました。そういえば、式場を探すときも個人的にアポを取っていったし、決定した式場はまだそんなことができる状態ではないので、ブライダルフェアと名の付くものに行ったことがありませんでした。お店のフェア会場では、家具や食器など新婚家庭用のもの、ドレス、引き出物、結婚式のペーパーアイテムなどが所狭しと並んでいました。ペーパーアイテムは手作りしようと決めていましたが、商品を見るといいアイデアが浮かびます。そこから少しでもデザインのヒントを盗もうと、頭の中にたくさんインプットしていきました。引き出物は、カタログにしようと思っていました。昔、すごく重い引き出物をもって帰るのに苦労した経験があったからです。
たくさんのヒントとカタログをゲットでき、「あー、やることいっぱいで困っちゃう!」とうれしい悲鳴をあげた、実り多いオフ会でした。

あきの将来の夢の一つに、一流デパートで値札を見ずに買い物をして、夕飯の材料も同じデパートの食料品売り場で一流ホテルのお惣菜なんかを買うというものがありました。そんな生活ができますように!と願掛けのつもりで、今の私たちにはピッタリの、ブライダル会員になることにしました。お互いの会社から寄り道しやすい、日本橋に絞り、高○屋と○越の両方を見に行きました。どちらも一流ですから、ほとんど普段着のような自分たちの装いが相応しくないような気がして、ちょっと肩身が狭かったです。(後日談:あっちゃんのお母さんにその話をしたところ、普通の格好で行くのが通であって、本物のお金持ち以外の人がにわかで格好つけていってもおのぼりさんみたいで、すぐに見破られる。とのことでした)
どちらも会員になった内容に大きな差はありませんでしたので、雰囲気がいかにも一流ざぁますと思える、○越にしました。
本当はもっと早く会員になっていれば、式場も婚約指輪も紹介してくれて、ここで契約すれば、ポイントに加算されたらしいのですが、もうすでに時遅し。私たちがここを利用するのは、お祝いをいただいたときのお返しくらいかな?自分のものはなかなか買えませんが、贈り物として同じお金を出すなら、一流デパートからお贈りしたかったのです。その他、お料理教室やエステなども扱っているそうで、お嫁様になる準備や訓練が全てできるようになっています。カードもかわいいピンクで、今までとはちょっと違って、まるでデパートの常連になった気分です。(何も買ってないけど)いつか名実ともに夢が叶うように、二人で努力したいです。
結婚式に向けて、やらなくてはならないものはたくさんあるはずです。でも招待状などにはまだ早いし、何をしようかなぁと考えていたところ、ブライダル雑誌によると、式場の入り口には『ウェルカムボード』というものを置くらしいので、その検討に入りました。しかーし!あきもあっちゃんも絵心はなく、描いてくれそうな友達もいないし、業者に頼むと高そう。ただ紙に文字や絵を書くものではなく、鏡に文字を彫る場合もあるらしいとの情報を入手したので、あきは自分で彫ることにしました。レタリングは中学生の頃、授業でやって結構好きなのです。
鏡はちょうど、家の靴箱の鏡がなぜか2枚ついているのを以前から不思議に思っており、母に許可をもらって、それを使うことにしました。たて60cm、横30cmくらいの立派な鏡です。でもそれをはがすのが大変でした。裏にはスポンジのような頑丈な両面テープがびっちり付いているのです。慎重に慎重にはがしていって、あと少しというところで「バッリーン!!」頭の上から鏡が降ってきました。あき自身に怪我はありませんでしたが、鏡が半分以下の大きさになってしまいました。しかも変な形で・・・。でも、これでへこたれる、ヤワな私ではありません。ある程度の大きさで残ってくれたことに感謝して、この形でできるウェルカムミラーを作ることにしました。テレビを観ながら、音楽を聴きながら、父の工具でひたすら彫る、彫る、彫る・・・。指には豆だらけ。とっても花嫁様の手ではありません。この作業に約1ヵ月を要する大仕事となりました。
旅行が第一の趣味のあき。もう結婚するまでは、お金の面もあって海外旅行には行けない覚悟はありました。でも考えるだけでも楽しい旅行!元旅行会社に勤務していたので
旅行の手配もあきが担当です。あっちゃんに「新婚旅行、どこがいい?」と聞くと、「の〜んびりできるところならどこでもいい」とのこと。のんびりだったら日本でもできるじゃん!と思いましたが、以前から気になっていた『天国に一番近い島』へ行ってみたくなりました。あっちゃんにそれを言ったら即OK。他の何よりもすんなりと、二人の意見は一致しました。
そして前から密かに企画していたことがありました。結婚式の招待状の返信ハガキって
出席とか欠席を書くだけで、余白がたくさんあってもったいない。ここにクイズを出して、結婚式、答えを発表したら面白いだろうなぁ。ということで、新婚旅行の行先を当ててもらうことにしました。これから結婚式当日まで、ぜーったいに誰にも(結婚式に招待しない人にも)行先は言っちゃダメ。という約束をしたのでした。
まだほぼ1年先の旅行なので、料金も出ているわけがありません。インターネットで航空券やホテルを頼む業者だけを探し、ニューカレドニアを専門で扱っている旅行会社を見つけておきました。
二人の休みが合うときはいつも、近所の大手不動産会社に出入りし、物件を紹介してもらったり、ローンのことや住宅の買い方などを教えてもらっていました。親切な担当者に巡りあい、ド素人のあきたちも少しずつノウハウがわかってきました。そこで紹介してくれた1件は、あっちゃんの実家の最寄り駅の隣駅に位置する木造二階建ての大崎さんと言う方が売りに出している物件。まだ引越しが終わっていなくて、中を見せていただくときに住み心地や近隣の話も一緒に聞くことができました。だんな様の転勤で、引っ越すことになったらしいです。(引越しの理由を聞けるのもとっても参考になります。)広くてよく日の当たるお庭があっていい木材を使っているのか、すごくどっしりと重みのある床や階段、二階にもトイレがあって、年数の割にはきれいでした。実際に駅から歩くと、15分くらいかかりましたが八百屋さんやお惣菜屋さんを経由するので、仕事を続けるあきにも好条件です。値段も手ごろ。
でも・・・。新婚さん♪が始めて住むには、ちょっと渋すぎなんです。どこから見ても孫が遊びに来るおばあちゃんちというイメージ。とてもいい物件なんだけど・・・ちょっとねぇ。と
二人の意見は一致して、残念ながら見送ることにしました。
次に担当者が新婚さん♪らしい物件が見つかりましたと電話をくれ、いそいそと見に行きました。まだ築4年という新しい家のようです。駅からはちょっと遠いけれど、玄関の門からドアまではアプローチが長く、ガーデニングのし甲斐がありそう。そして玄関を開けたら二階の廊下まで吹き抜けになっていて、素敵なシャンデリアが取り付けられていました。でも・・・。築年数は新しいのに、家の中でタバコを吸っていたらしく、どこもかしこもヤニで汚れています。使い方も雑で、作り付けの家具などは傷だらけ。さらに、建売住宅だったようで、さっきの大崎さんの家と比べると、材木が安っぽい感じがするのです。あっちゃんとも暗黙の了解で、お断りすることに。
もっとたくさんありすぎて選べないぃと悩んでみたいものです。ちゃんと来年の結婚式までに、これだ!という新居は見つかるのでしょうか。不安に思い始める二人でした。
まだ会社には付けて行ってないですが、しょっちゅうキラキラの婚約指輪を眺めてはニンマリするあき。なんとも言えず、顔がにやけてくるようなこんな気持ちになるのは初めてです。あっちゃんにも同じ気持ちを味合わせてあげたい。本人は特に要らないっていうけど、実は欲しいものがあるのを知っているのです。それはロレックスの時計。若造がしていても似合わないかもしれませんが、私だってこのダイヤが似合うとはいえません。二人で指輪や時計に似合う大人になりたい気持ちを込めて、奮発することに決めました。
銀座にロレックスだけを扱う専門店があるのをインターネットで調べ、あっちゃんを連れて行きました。心配していたほど入りにくくもないお店でしたが、「一、十、百、千・・・」と数えていかないとわからないケタが並んでいます。ちょっとビビリましたが、平然さを装い、「どれが好きなの?」と聞くと、ボーナス一回分くらいの値段のものを指差しました。お店の人に頼んでショーケースから出してもらい、あっちゃんに渡すと、腕にあてがうだけで、腕を通そうとしません。「腕にはめてしまうと、欲しくなっちゃうから・・・」と自分の物欲を必死に押さえているようです。そんなあっちゃんがやたらとかわいく見えてきて、品物はそれに決定です。店員さんは「人気があるのですぐに出てしまいます。ご予約されますか?」と。今日は下見だけのつもりでしたが、そういわれると・・・。イヤイヤ、でもあきにはちょっと他の考えもあるので、店員さんを振り切ってお店を出ました。
考えと言うのは、大手量販の某カメラ店では、品物の10%がポイント還元されるのです。50万円の買い物をしたら5万円分のポイントがつくのです。時計を買っただけで、掃除機がついてきたらお徳じゃないですかぁ。ただ、同じロレックスでも専門店で買うほうがなんか重みがあるのは確かです。修理はどちらも、ロレックス専門の修理屋さんに運ばれるとのこと。迷いに迷いましたが、背に腹は変えられません。量販店を選びました。裏に刻印と水引もつけてくれるとのことです。できればクリスマスに渡したい。間に合うかしら?
結婚式の準備は面倒なことも多いけど、新婚旅行の計画はちーっとも苦になりません。旅行代理店の棚からニューカレドニアのパンフレットをしこたま集めてきて、準備の合間に見比べているだけで幸せ。あっちゃんとあきの会社の慶事休暇と有給休暇を組み合わせて、10泊11日で行ける事になりました。こんなに長い休みを取れるのは、きっと定年するまではないだろうなぁ。パンフレットでは、最高でも7泊8日。個人手配旅行にするつもりですが、ガイドブックでホテルを探すよりも、旅行社のパンフレットを見るほうが写真も載っているし、値段もだいたいわかるので手っ取り早いのです。そこで見つけた、ニューカレドニア唯一の水上コテージ。ログハウス風のお部屋の真ん中にガラステーブルがあり、そこから海の様子が見えると書いてあります。あっちゃんと相談して、そこに決めることにしました。同じ場所だけでは飽きるかもしれないので、もう一箇所は街の中心部に近い、ホテルに決めました。そして本日、ニューカレドニア専門の旅行社に頼んでおいた予約が、取れてきたとの連絡がありました。
このホテルは欧米人の隠れ家的存在で、予約が難しいと書いてあったため、ひとまず安心です。楽しみ〜。旅行社の担当者も、あまりに先の予約で驚いているようです。飛行機の方はまだまだ先でないと調整がつかない様子。あ〜ホテルが取れてて、飛行機がとれなかったらどうしましょ?!まだ9ヶ月も先ですが、結婚式よりも旅行の方が楽しみになってきました。
私たちの結婚式場の出来具合のチェックも兼ねて、会社を休んで久々にディズニーランドへ繰り出しました。クリスマスムード満点のTDL。特別にディズニーキャラクターが好きってわけではないけど(嫌いなわけでもないです)、国内にいながら唯一現実逃避ができるような、徹底された夢の国の雰囲気が大好きです。普段は結婚式の決め事ばかりで、意見が食い違ったり、険悪な空気が流れる二人でしたが、今日ばかりはしばし、準備のことも忘れてはじけちゃいました!
ボーナスが出たばかりで、やたらと気風のいいあっちゃん。新居で使えそうな雑貨とか、迷っている間もなくレジへ持っていって買ってくれちゃいます。あきとあっちゃんは歳は一つ違うけど、あっちゃんの個人的な都合により、社会人になったのは同じ年。
あきは入社一年後に転職し、実はそれから7年もの間、お互いのお給料がだいたいいくらで、という話はしたことありませんでした。これから結婚して生計を共にすると言うのに、これじゃぁいけない。と、ちょっと聞きづらかったけど、何気なく聞くと・・・。ボーナスはあきが圧勝!でも月々のお給料はあっちゃんが優勝。あきがしばらく仕事を続ければ、思っていたよりも、いい暮らしができそうです。でも使わずに貯金せねば!
いろんな意味で幸せをたくさん満喫し、リフレッシュできた1日でした。
明日からまた頑張るぞー!
挙式をするホテルと提携しているというドレスショップから、試着会の招待状が来ていたので、母と二人、青山まで出かけることにしました。母と二人ででかけるのって、あまりないのですが、結婚したら旦那さんを置いて出かけるのも気が引けそうなので、良い機会になりました。
お店に着くと、ひろーい会場の真ん中に鏡張りの小さいステージがあり、そこにお嫁様予備軍のかたがたが、色とりどりのドレスを着て、お母さんや婚約者に観てもらっていました。壁一面にはカーテンかと思われるほどのドレスが所狭しと並んでいます。
担当のお姉さんがにこやかに近づいてきて、まずは色ドレスから試着することにしました。
あきは青が大好きで、少しでも細く見える紺色の、強いて言えばビロードっぽい生地の大人っぽいドレスを希望していました。ちょうど理想に近いドレスが目に付いたので早速着てみることにしました。しかしドレスの試着は、デパートでの洋服の試着ほど簡単にはいきません。まず、下着から着替えなくてはいけません。
恥ずかしがっている間もなく、胃の下までつながっているブラジャーをつけるように言われ、ストッキングの上からは、膝まで届くパンツ(フランス人形が履いているもの)を履かされました。周りを見てみると、みんな同じ格好で待っています。担当のお姉さんが、ドレスを選びに行っているのでしょうか?その格好って、失礼だけど結構まぬけです。
よそ見をしている暇もなく、私の方は更に、ドレスの裾が広がるように傘みたいに針金の入ったものをお姉さんが床に広げ、その上からドレスをかぶせて、ドーナツのように足を入れるところを開けて、待ってくれていました。「さぁ、ここに入ってください」なるべくドレスを踏まないように、「よっ!」と輪の中へ飛び込みました。ずずっとドレスを持ち上げてもらうと、「おっもーい!」ドレスって重いんです。これでシンデレラはダンスをしていたのでしょうか?すごいパワフルウーマンだわ〜。
お次はそのドレスに似合うネックレスと、イヤリングとティアラも乗せてくれました。うー、ゴージャスなのはいいけど、頭も耳も全部おもーい!!そんなバランスを保つのが大変な私に、くつを差し出すお姉さん。もちろん、ドレスの裾で靴がどこにあるのかなんてわからないので、ローマの休日のアン王女((わからない人ごめんなさい)みたいに足で探します。あきは背が低いので、少しでも高くみせようと11cmのヒールです。ひぇ〜!大変なんですね、お嫁様って。やっと支度が整って、先ほど見たステージのところまで、ロボットみたいにギクシャクしながら歩いて行って、ようやく母とご対面。
初めての娘のドレス姿に、さぞかし感激するだろうと思いきや、「その紺色、制服みたいね〜。もっとパッとしたのないの?」ガックシ。あんなに苦労したのにさぁ。確かに自分の姿を鏡で見ても、母の言うことはわかる気がしました。私服とそう変わりない、普段の私なんです。せっかく一世一代の結婚式ですから、もっとぱーっとするのにします。
それならってことで、真っ赤なビロードを着ると、ちょっとキツメ。淡い水色を着てもなんかしっくりしなくて、着せ替え人形になるのも簡単ではないと言うことがわかり、今回はもうやめ!それにしても、レンタルでもお値段、結構するんですよね〜。20万30万が当たり前。一回しか着ないのに。もしかしたら、ドレスショップも他なら安いのかしら?ここだけで決めてはいけないような気がしました。
言葉を聞いただけでワクワクしてしまうクリスマス。独身最後をどのように過ごそうかと考えていたところ、あっちゃんの会社の方と奥様にイタリアン料理のお店に行こうと誘われました。あきもだいぶ前から一緒に旅行したり、仲良くさせてもらっているご夫婦です。結婚したらいくらでも二人きりになれるんだし、みんなでワイワイやるのもいいね!ってことで決まり。ついでにお宅に泊めてもらう約束までしちゃいました。もちろん、あきの両親には、その奥様から「証拠」の電話もしてもらいます。(もう良い大人だっちゅーのに)
まだ結婚するってこと、ごく内輪の人にしか言っていなかったので、ここで発表することに。そして、あきの薬指には、初めて家の外デビューをさせてみました。家の中の照明と違って、イタリアンレストランではもっともっと輝きが増していました。なんだかちょっと恥ずかしい気分。芸能人の婚約発表で照れている姿がようやく理解できました。
大変美味しいお料理と、そのあとのカラオケでも盛り上がり、思い出深いクリスマスになりました。
翌日、友達夫婦と別れ、二人きりになってから、いよいよお約束の婚約記念品の授与となりました。良い場所がなくて、結局車の中でしたが、あきからあっちゃんへ刻印入りの時計が手渡されました。そして、実はあっちゃんからもあきにクリスマスプレゼントがありました。一緒に選びに行ったので知ってはいましたが、交換しようと思って持っていてもらったものです。あきが好きなメーカーの同じく腕時計。同時に時刻を合わせて、腕にはめました。これから同じ時を、二人で刻んでいこうね♪
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