「木の実・どんぐりの絵本」

だいぶ秋らしくなってくると、
木の葉も木の実もはらりと落ち、歩けばかさこそと音がします。
公園へ行くといろんな木の実や葉を拾いたくなりますよね。
木の実といえばどんぐり。
いっぱい拾って、やわらかくゆでて・・・。
ぐりとぐらみたいに大きな籠を持って、森へでかけたいなあ。
絵本ではどんぐりや木の実をめぐって、どんなことが起きているかしら・・。
ちょっとのぞいてみましょう。

やまのこもりうた  こぐまきょうこ
こぐまがねむくなるときは
きのみが ぽとんと おちるとき
ひとつぶ ぽとん
もひとつ ぽとん
  つづけて ぽとん
  まだまだ ぽとん
ぽとぽと ぽとん
おまけに ぽとん
ねむくて ねむくて おやすみなさい
(〜 絵本 のはらうた くどうなおこ 詩 より) 



  どんぐりかいぎ
  きいちゃんのどんぐり
  どんぐりぼうやのぼうけん
  エミリーときんいろのどんぐり
  どうぞのいす
  まめうしとありす
  どんぐりあつまれ・どんぐりたろう
  どんぐりだんご
  どんぐりノート
  てまりのき
  ヒッコリーときのみ
  青いてぶくろのプレゼント
  くまのこくまきち
  りすのナトキンのおはなし
  木の実のなるころ
  木の実とともだち




からにとび、画像がみられます。

どんぐりかいぎ
   こうやすすむ・文 片山 健・絵 福音館書店(かがくのとも傑作集) 

 北の国のどんぐりの森のなかでは、どんぐりがたくさんなるとしと、すこししかならないとしが1年おきにある。
たくさんなるとしを「なりどし」、すこししかならないとしを「ふなりどし」と言う。
どうして、「なりどし」と「ふなりどし」があるのだろうか・・・。

 このお話は、その理由をこうやすすむさんが考えて書いたのだが、自然の営みって上手く出来ていて、本当に会議をしたみたいに思えるから不思議。
どんぐりが毎年たくさんなりすぎると森の動物達は増える一方で、どんぐりがたらなくなり、どんぐりの新しい木の芽もでない。
かといって、全然できなければ、動物達は減る一方だし。
一年おきなら、動物が増えすぎる事もなく、ちょうどいい具合に食べ残しができて、そこから子どものどんぐりの木が次々に育っていく。
そういふうになっているのかと、自然の植物と動物たちのかかわり合いをわかりやすく教えてくれます。





きいちゃんのどんぐり
  おおしまたえこ 文 かわかみたかこ 絵  ポプラ社

 きいちゃんは元気いっぱいの女の子。
いつも、仲良しの小犬のピッピといっしょに宝物探しに出かけます。
今日はこれから、ウラの林へドングリひろいに行くところ。
どんぐりひろいをしているうちに、きいちゃんとピッピは、どんぐりたちのカーニバルに迷いこんでしまいます。
楽しいお祭りでしたが……。さて、どんな出会いが待っているのでしょう。
元気いっぱいのきいちゃん、鮮やかな色使いが元気をくれます。
 



どんぐりぼうやのぼうけん
   エルサ・ベスコフ・作 石井登志子・訳 童話館出版

 どんぐりぼうやのオッケとピレリルは、おとうさん、おかあさんと、高いかしわの木のてっぺんで暮している。
ある秋の日、かしわの葉っぱで、飛行機ごっこをしていた二人は、空高く舞い上がり、あっと言う間に、森の外へと飛ばされてしまう。
二人は、ひげの山のもみの木の上の小人のおばあさんたちが洗濯屋さんをしているところへ、落ちてしまったので、洗濯物を汚した罰として、おばあさんたちにおつかいをいいわたされるの。・・・。

 葉っぱのいかだや、マロニエの実乗り物、どんぐりのおかあさんが使っているティーポット等、たまらなくかわいいものばかり。
森の中に、どんぐりぼうやや小人たちがいるような気がしてくる・・・そんな、素敵な北欧の秋の絵本。



エミリーときんのどんぐり
  イアン・ベック 作 ささやまゆうこ 訳  徳間書店

 エミリーの家の庭に生えている大きな樫の木は魔法の木。
エミリーは弟のジャックを連れて、樫の木の海賊船に乗り込む。
幹はマストに、葉っぱは船の帆に。風が吹いたら、動き出しそう。
でも、とうさんは「危ないから降りなさい。年寄りの木だから、風で倒れるかもしれないぞ。」と言う。
ある夜、不思議な事が起こった。窓の外に海が広がっていて、樫の木は海賊船になっていた。
帆には金色のどんぐりの絵。「きんいろのどんぐり号」だ。
ジャックを起こして、船に乗り、水平線のところが金色に光っているところを目指して、出発した。
金色の光は真っ黒な岩の天辺に生えている樫の木になっているどんぐりなの。
二人はこれを採るために嵐の海と果敢に戦う。
朝、目を覚ますとあの樫の木が倒れていた。
そこで、手に入れたきんのどんぐりを植える。また大きな大きな樫の木になるように・・。




どうぞのいす
  香山美子 文 柿本幸造 絵  ひさかたチャイルド

 うさぎさんが小さないすを作って、野原の木の下に置いた。
そのそばに「どうぞのいす」と書いた立て札も立てた。
あるひ、ろばさんがどんぐりの入ったかごをおいて、昼寝をしているうちに・・・。
「どうぞ」の立て札のそばにどんぐり。次にきたくまさんは全部食べてしまう。
でも、後から来た人のためにとハチミツを置いて帰る。
ろばさんが寝ている間に、つぎからつぎへと動物達が来て、食べては代わりのものを置いていく。
目を覚ましたろばさんは、どんぐりがくりに変わっているのにびっくり?
「あれれれぇ。どんぐりって くりの あかちゃんだったかしら。」
秋色で、今の季節にはぴったり。
動物達のちょっとした心遣いがかわいく、温かい絵本です。



まめうしとありす
  あきやまただし 作  PHP研究所

 まめうしは、豆粒くらいの大きさの小さな小牛。
そして、お友だちの「ありす」は、もっと小さく米粒くらいの子リス。
どんぐりの中がマイホーム、ありみたいなりすだから、ありすちゃんなのかなあ。
 ありすは、5円玉の穴をくぐり抜けたり、長い草はすべり台にして遊んだり…
でも、豆粒くらいのまめうしには、身体が大きすぎてちょっと出来ません。
いつもは、大きく逞しいお父さんみたいになりたいと思っているのに、今回は小さくなりたいって思う。
 誰かが落としていった迷路の絵本も 実際に歩いて探検できる巨大迷路になる。
 ありすの宝物は、あまりに小さすぎて、まめうしには見えなかったけれど、 まめうしの宝物も心の中にあるので出せない。
でも、きっとありすには分かったんじゃないかな。
素敵な2匹の楽しい一日を描いた絵本。
 



どんぐりあつまれ
  佐藤さとる 文 田中絹代 絵  あかね書房

 ゆうこサッカーが大好き。
でも、おにいちゃんは野球に夢中で相手にしてくれない。それでサッカークラブに入っている。
小さい子達ばかりの練習なので、みんなで輪になって、パスをしあう。
時々、外にそれてしまうのだけど、これをみんなで追いかけるのが楽しい。
そんな時、コーチは「みんな、あつまれ!!」というの。
ある日、お友達のともちゃんが自分で作った絵本を見せてくれた。
とても上手。ゆうこも作ってみたいけど、なかなかお話が浮かばない。
ともちゃんちからの帰り道、通った公園でどんぐりを拾った。
ハンカチにくるんで、うちに帰ると、ゆうこはどんぐりたちに顔をつけ始めた。
それで、「サッカークラブにいれてあげましょう。わたしがコーチです。」と言う。
自分の部屋に持っていこうとすると、どんぐりを落としてしまった。
散らばったどんぐりに「みんな、あつまれ!」と言ったゆうこ。
でも、集まるはずはないか。
電話に出たあと、どんぐりを見ると、ちゃんとどんぐりが集まっているの。
そして、白いビーズのようなものをボールにしてサッカーを始めた。
ちょっとの間の事だったけど、このことを絵本にしようとゆうこは思いついた。
どんな絵本ができるんだろうね。

そのほかに「どんぐりたろう」佐藤さとる 文 村上勉 絵 金の星社もいい。
これは、拾ったどんぐりからちっちゃな赤ちゃんが生まれると言うお話。
子どもの手のひらにちょこんとのるくらいの大きさ。
アキラくんはおとうさん、エツコちゃんはおかあさん。
二人で四苦八苦しながら、どんぐりたろうを育てる。
みるみるうちに、大きくなるの。でも、アキラくんやエツコちゃんより大きくならないんだって。
お父さんやお母さんより、大きくなったらおかしいでしょ。だって。



どんぐりだんご
  小宮山洋夫 作  福音館書店

 拾ったどんぐりどうする?
この絵本はどんぐりでの遊び方をいっぱい紹介されている。
こま、やじろべえ、人形、ネックレス。
食べ方もある。フライパンで炒って、煮て。
最後はどんぐりだんごの作り方。
にがみがなくなるまで、4・5回ゆでこぼす。
それをつぶして、片栗粉とお砂糖を入れて、丸める。
それを蒸し器で10分蒸す。
黄な粉をまぶしても美味しそう。やってみようかな。




どんぐりノート
  いわさゆうこ 大滝玲子 作  文化出版局

 クヌギ、コナラ、ブナやシイなどどんぐりの仲間をイラストと写真で詳しく紹介している。
どんぐりの木の葉や花、自生地から、主食とされていた縄文時代の話、どんぐりを使った遊びや料理の紹介まで、まるごと一冊どんぐりの本。
これを持って、どんぐり林へレッツゴー!!




てまりのき
  あまんきみこ 文 大島妙子 絵  講談社

 ナナが一緒に遊ぼうと思って、ヨウくんのうちへ行ってみると、留守。
がっかりして歩いていると、足元にあかいまりが転がってきた。
誰の?と思っていると、マフラーをしたきつねの子が出てきた。
きつねの子も遊ぼうと思っていた子がいなくて、つまらなかったんだって。 そして、二人でまりつきをして遊ぶことになった。
でも、ナナはまりを持っていない。きつねに案内されるがままについていくと、そこにはてまりの木があった。
ひとつとってみた。とっても綺麗なあかいマリ。
普段、まりつきなんてできないナナなのに、とっても上手にまりつきができる。
「いちじく にんじん さんしょうに しいたけ ごぼう・・・・」 するとたくさんのきつね子がでてきて、みんなでまりつきをして遊ぶ。
夕方になって、きつねのおかあさんの声。それぞれ、お手伝いをしなくっちゃとうちへ帰って行く。
ナナがきつねが投げたまりについて帰ろうとすると、あかいまりだったのがあかいからすうりになっていた。
やっぱり、まほうのまり??
すすきが生える野原は秋色。そこにからすうりの赤色が映えてとてもきれいです。  



ヒッコリーときのみ
  香山美子・作 柿本幸造・絵 ひさかたチャイルド 

 大きなかごをもって、りすの子、バビーがヒッコリーの木の実を拾いに,森ヘ出かける。
森にはヒッコリーの木の実がいっぱい。
バビーは大きな実ばかり拾ったけど、中には軽い実も。
みると、おしりに小さな穴があいていて・・・。ふふっ、なにかいる
しゅうまは、どんぐりに住んでいる虫のことが気になっているときだったので、すぐ気がついた。
「しむしむしむ けそけそけそ」 と木の実を食べる虫の音も楽しい。
 つめたい風が吹くようになって、バビーとお母さんは冬支度。
おかあさんは、バビーに歯でかんだ木の実を穴の中に埋めておくことを教える。
そして冬の間、その埋めた木の実を食べる。やがて、春が来て・・・。
 森の中のヒッコリーの木と、りすのお約束。あったかく優しい絵も大好き。




青いてぶくろのプレゼント
  ロイ悦子 文 小沢良吉 絵  岩崎書店

 森には、シマリスの兄弟のチップとマックが住んでます。
もう、秋も終わる頃、冬を越すために、二匹はどんぐりや木の実を集めるのに大忙し。
 ♪チップチップ マックマック
  チップマックマック
  ああ いそがしい いそがしい
  もうすぐ ふゆが やってくる
  あっちのどんぐり こっちのクルミ
  ためこめ つめこめ ほうりこめ

と二匹は歌いながら、集めていく。この歌がいい。
どんぐりの落ちる音や落ち葉を踏む音が素敵に描かれているの。
後、冬が間近な森の中の様子。
ある日、遠くまで木の実を探しに出かけるとたくさんクルミが落ちているそばに一軒の茶色いうちがあった。
そして、その前に青いてぶくろが落ちていた。二匹は片方ずつ持って、うちの裏側へ行き、窓枠においた。
中にいた男の子がこの音に気づいた。二人は逃げてうちに帰る。
どんどん冬はやってくる。夢中で木の実を探しているうちに、あのうちの前にでた。
するとそこにはあの青いてぶくろが落ちていて、中にはクルミがいっぱいつまっていたの。
思いがけないプレゼント。心があたたかくなる。
片方ずつ担いで帰る二匹。美味しいクルミと温かいベッドを手に入れ、無事冬が越せそうだね。



くまのこ くまきち
  中川李枝子 文 柿本幸造 絵  ひさかたチャイルド

 ♪まつぼっくりが あったとさ たかいおやまに あったとさ
とけいこが歌いながら歩いていくと、
♪まつぼっくりがあったのかい たかいおやまにあったのかい 
と誰かが後ろで歌うの。くまのこ くまきちが歌っていたの。
くまきちは、食いしん坊で、歌が好き。
けいこちゃんが歌っているまつぼっくりの歌をちょっとだけ変えて、歌ってついてくる。そして、まつぼっくりをパクン。
今度は落ち葉の歌。
けいこちゃんが通う幼稚園までついてきて、みんなのお弁当も一口ずつもらう。すると、あっという間にすやすや寝てしまった。
いくら起しても起きないくまきち。そこへくまきちのおかあさんが迎えに来た。
これから、春までおやすみなんだって。
くまきち、かわいかったね。



りすのナトキン
  ビアトリクス・ポター 作 石井桃子 訳  福音館書店

 ピーターラビットの中のお話で、これは小さなあかりすのしりきれしっぽのナトキンのお話。
 湖の真ん中には島があり、木がしげり、秋ともなればどんぐりやくりなどのなる木がたくさんあった。
そういう木々のまんなかに穴のあいた柏の木があり、ブラウンじいさまというふくろうが住んでいる。
 そこで小りすたちは、小枝で作ったいかだに乗って、ふくろう島へ木の実を取りに出かけた。
小枝の一本をオールに、帆は広げられたしっぽ。
このりすたちが湖を渡っていく後姿の絵がとってもかわいい。

 木の実を取らせてもらうために、ブラウンじいさまにお土産を持っていく。
おみやげは、太ったねずみ3匹だったり、太ったもぐらだったり、太った小ざかな、葉にくるんだごみむし、まるはなばちのみつ、たまごなど毎日考えているの。
 でも、小りすたちが冬に備えて袋いっぱいに木の実を集めている間、りすのナトキンは仕事をさぼってブラウンじいさまにまとわりつき、歌いながら愉快ななぞなぞを出していく。
 なぞなぞの答えは、本文の中に傍点入りで織り込まれているよ。
 ナトキンはどんどん調子に乗って無作法になり、ついにブラウンじいさまにつかまり、皮をはがれそうに・・。
 命からがら逃げ出したナトキンですが、そのとき、しっぽがぷっつり切れてしまうの。
だから、しりきれしっぽになってしまったのよね。



木の実のなるころ
  ジル・バークレム 作 岸田衿子 訳  講談社

 のばら村のものがたり全8巻のなかの1冊。
もう、表紙がきれい。赤や紫の木の実いっぱいのなかにもりねずみの姿。
なかもきれいな木の実がいっぱい出てくる。もりねずみの奥さんの帽子だって、木の実の飾りがついているの。
 お話は、もりねずみ男爵が娘のプリムローズを連れて、木の実を取りに出かけた。
バスケットがいっぱいになるころ、おばあさんが「お天気がわるくなりそうだよ。」と言ったので、雨が降る前に終わりにする事に・・。
男爵はプリムローズにうちへ帰る様に言ったはずなのに、帰っていない。
みんは、心配して、あちこち探し回る。
当のプリムローズは両親の心配をよそに、花を摘んだり、空をながめたり、昼寝をしたり、いろんな家をちょっとのぞいてみたり・・。
そんなことをしているうち、暗くなり、雨が降ってきた。
心細くなったプリムローズを見つけてくれたのは、両親やおじさんおばさんたちだった。
うちに帰ると、おかあさんが暖炉に灯を入れ、どんぐりコーヒーを入れてくれる。どんな味がするんだろうね。
木の実や風景だけでなく、部屋の中の様子がなんともいえないくらい、素敵!!




木の実とともだち
  松岡達英 構成 下田智美 作  偕成社

 図鑑のようにたくさんの木の実がでてくるの。
でも、女の子が森の動物たちと木の実をさがしに出かけるというお話仕立て。
 小鳥や動物たちが食べる赤や青や黒の実、どんぐり・・・毒のある実も出てくる。
秋にはこんなにたくさんの実がなるんだね。
実がつくころには葉は色が変わっているし、実にも毒があるものがある。
 木の実のジャムや木の実いり寒天、木の実のパンケーキのレシピもある。
 どんぐりのこま,やじろべえや人形の作り方に、実がなるつる植物のつるを使ったリースやかごの作り方もある。
 かわいい女の子にたくさんの動物達がとてもかわいくて、絵を見ているだけでも十分に楽しめる。