「あおむしの絵本」

春、町が色鮮やかになる。
色とりどりの花、綺麗な緑。
虫達も顔を出し始める。
あおむしは、蝶になって、世の中に飛び立つ前の子どもたち。
絵本の中で、あおむしたちは、どんなことを思っているのだろう。
花に憧れて、飛び立つ準備をしているのかな?
それとも・・・。
楽しみ、楽しみ。
綺麗な蝶になれるといいね。


  はらぺこあおむし
  あおむしチムリのおさんぽ
  あおむしのぼうけん
  やさいぎらいのガジガジくん
  くいしんぼうのあおむしくん
  あおむしけむし
  クレリア
  ちょうちょうのくにへ
   



からにとび、画像がみられます。

はらぺこあおむし
   エリック・カール 作 もりひさし 訳  偕成社 

 「あおむし」と言ったら、これですよね。
とても綺麗な色使い。子ども達の大好きな食べ物。
そして、あおむしが食べた後の穴。
年齢によっても、いろいろな発見があったりして。
どれをとっても、子ども達の心をひきつけるものばかり。
本当に、何度読んだ事か・・。
でも、何度読んでも、楽しめるのは、子ども達だけではなく、大人の私もです。
誰もがもっている一冊ではないでしょうか?



あおむしチムリのおさんぽ
  得田久之 作  童心社

 あおむしチムリが、お散歩にでかけます。ニュックニョック・・・。
草の陰から、かまきりが、チムリを狙ってついて行きます。
でも、チムリは、上手い具合に身をかわしていくの。
葉っぱの裏側へ行ったり、葉の先の方へ言ったり、花を渡ったり、・・・。 かまきりは、なかなか追いつく事ができません。
最後の行き止まりのところでも、チムリは、葉っぱの穴から、向こう側へ行ってしまうの。
楽しそうに、のんびりと・・。
見ているこちらは、どきどきしちゃうけど、とっても、かわいいお散歩です。





あおむしのぼうけん
  イルムガルト・ルフト 作 松沢あさか 花岡昭子 訳 さえら書房

 写真のように鮮やかで、細かい絵。
黄緑に黒の縞と赤の点々のあるあおむしは一見、気持ちが悪いけど、本物みたい。
このあおむしが車や人がひっきりなしに通る道路の向こう側にある好きな草を食べるために、渡ろうとする。
車にひかれそうになったり、ゴミのビニール袋に滑ったり、クロツグミに襲われそうになったり、
はらはら、どきどきを乗り越えて、無事、道路を渡りきる。
そして、好きな草をたくさん食べて、さなぎになり、キアゲハになる。
何でもない道でも、虫達にとっては、危険だし、長い道のりなんだね



 やさいぎらいのガジガジくん
  真木文絵 文 石倉ヒロユキ 絵  福音館書店

 パセリの種を蒔いたばかりのポットくんの上に、庭のレモンの葉を食べ尽くした
アオムシのガジガジくんが落ちてきた。
なんとなく、元気のないガジガジくんに、ポットくんの仲間たちは、
まだ、おなかを空かせているのかと思い、畑の美味しい葉っぱを教えてあげるの。
でも、どれもガジガジくんは気に入りません。
キャベツがだめなら、今度はチョコレート。それもだめ…。
ちょっとわがままなガジガジくんのようだけど、実は、野菜嫌いではなく、次のステップの準備をしていたのでした。
そう、ポットくんにつかまって、さなぎになって、眠ったの。 そして・・・。




 くいしんぼうのあおむしくん
  槙ひろし 文 前川欣三 絵  福音館書店

 すごい食欲のあおむしくんの話です。 まさおは空と同じ色のあおむしをみつけました。
このむしはとてもくいしんぼうで、なんでもかんでも食べてしまうの。
まさおのぼうしも、おやつも、えほんも・・・。
それでもおなかがすいたと泣いて、町中のごみを食べつくして。でも、まだおなかはぺっこぺこ。
家も町もパパもママも、あおむしがみんな食べてしまうの。
しかたなく、まさおはあおむしをつれて町から町へ旅にでます。
なんでもかんでも食べながらの旅です。
だから、あおむしの通った後は、なんにもありません。黄色い大地が広がるだけです。
とうとう、まさおはひとりぼっち。まさおは、あおむしをせめます。
そして、あおむしは、悲しそうに、まさおまでをも食べてしまうのです。
あおむしのおなかのなかには、まさおの住んでいた町が広がっていたのです。だから、空が青いのはね・・・。





あおむしけむし
  ヴィヴィアン・フレンチ 文 シャーロット・ヴォウク 絵 歌崎秀史 訳  岩波書店

 女の子のお父さんとおじいちゃんは、花や野菜を作っています。
おじいちゃんは、雑草であるイラクサが生えてきてもぬかずに育てているの。
チョウが卵を生むからなんです。
おじいちゃんが、チョウのタマゴを教えてくれました。
興味を持った女の子はケムシがチョウになるまでを、おじいちゃんといっしょに観察します。
はじめは何の変化もなかったタマゴでしたが、何日かするとどんどん変化して・・・。
 科学本というよりは、お話仕立てになっているので、入りやすく、楽しく読めると思います。
大人も知らないような話も書いてあって、なるほどと関心することもあるかもしれません。
絵もはすっきりとしてかわいらしく、ムシの絵本と言う感じは全くありません。



クレリア 〜えだのうえでおきたこと
  マイケル・グレイニエツ 作 ほそのあやこ 訳 セーラー出版

 一日中、歩き回って疲れたクレリアは、大きな木の長い枝をみつける。
そこで、体をう〜んと伸ばして、寝ようとするクレリアに、誰かが声をかける。
くもが降りてきて、「やすませて。」と言った。
体をちょっとちぢませて、開けてあげるクレリア。
次々にいろんな虫がやってきて、ちょっとづつ、体を縮んであげる。
終いには、消えてしまったクレリア。
ちょっとづつ縮んでいくクレリアに「どうやって、縮んでいるんだろう。」とりょうた。
そして、消えてしまったクレリアにびっくり。「どこに行ったんだろう?」
うちの近くにいるかもしれないよ。




ちょうちょうのくにへ
ジビュレ・フォン・オルファース 作 松居友 訳  ベネッセ

 ちょうちょうのおかあさん、さなぎのこども、あおむしのあかちゃんが出てくる。
さなぎの子ども達が花いっぱいの庭で遊び、木の葉のつゆを飲み、春がくる喜びを表しているよう。
さなぎがたくさんでてくる絵本は珍しいよね。
春がきて、春の光のおにいさんに、みんな羽のプレゼントをもらうの。
そして、みんなはちょうちょうになる。
ひららひらら。
アゲハチョウ、ヒオドシチョウ、モンシロチョウ、クジャクチョウ・・・色とりどりのちょうになるよ。
詩的な文章がとても素敵です。