東京で目が回る


 さて、上京物語・後編

 2日目まで東京デズニーランドを満喫したわれわれは、
3日目に奥さんの専門学校時代の同級生に会いに行くことになっていた。

 そして、その行程が・・・
まず舞浜から吉祥寺まで行き横浜の人会う。
それから立川に住んでる人のところまで行く。
って感じになっていた。

 ただ、2泊の旅行でしかもデズニーでいろいろ買ったモンだから、荷物がいっぱいある。
これを持ち歩いてウロウロするのは疲れる。

 というワケでウチが考えたのが、
まずホテルから羽田空港まで直行のリムジンバスに乗り、
羽田空港でコインロッカーに荷物を預けて、それから吉祥寺だの立川だの行くって方法。
そうすると、夕方の飛行機に間に合うように空港に戻ってきたら、荷物取って飛行機乗るだけ。
「すばらしい!名案だ!」
みなさんも、この方法を聞いたらそう思うでしょう。

 チェックアウトも済ませ、AM9時のバスで羽田へ向かう。
バスに乗ったら客はウチら2人だけ。
次のバス停もその次のバス停も客は乗ってこない。
『うぉ!貸切かっ!?』って思ってたら、バスの運転手さんが、

 「このままだと、貸切になるね〜」

と声をかけてきた。

 「お客さん、どこから来たの?
 何時の飛行機?」

まるでタクシーに乗ってるかのように続けざまに聞いてきた。

 「関西からです、夕方の飛行機に乗るんだけど、
 都内に遊びに行くので荷物を預けに羽田に行くんです」

そうすると、チャキチャキの江戸っ子って感じの運転手は、
残念そうな声でこう言った。

 「お客さん、こんなことオレが言うのもなんだけどさぁ〜。
 そのぐらいの荷物なら宅急便で送っちゃったら良かったのに」

ひょえ〜〜〜。
言われてみればその通り。
しかし、宅急便なんて全く考えてなかったウチは呆然。

 「・・・そ、そうですね。
 全然考えてなかったですわ」

そういうと、追い討ちをかけるように、
運転手はあろうことかこんなことを言った。

 「このバス代だって一人800円だか払ってるんだろう。
 オレが言っちゃ〜マズいけどさぁ。バス代で充分、荷物を送れたよ」

ガッカリですわ。
もう自分達が羽田をキーポイントに移動するってことを考え、
『すばらしい!』と自画自賛していただけに、その落胆ぶりは見るも無残。
もうね、

 「黙って運転しろっ!」

って言ってやろうかと思いましたよ(笑)
もちろん言いませんけど…

 まぁそんなことを言っても「はっはっは」って笑ってくれそうなぐらい、
気さくな良い運転手さんやってね。
チャキチャキの江戸っ子さんはとてもストレートで、それでいて嫌味がない。
おもしろい人だったなぁ〜。

 まぁそんなことがありつつ、羽田に着くとコインロッカーへ。
そのコインロッカーの300円が、微妙にムカツキましたわ(苦笑)

 羽田空港からは京急って電車に乗って品川まで。
そこで驚いたのが待っている電車が「快速・成田空港行き」!!
なんと、羽田から成田まで電車が1本で走ってるねん。
みなさんは知ってましたか〜?

 思えば、7年前。
卒業旅行でアメリカに行ったとき、成田に帰ってきて羽田から伊丹までの飛行機に乗り継ぐために
1時間ぐらいリムジンバスに乗ったかなぁ〜。
あの頃はそれしか交通手段がなかった。
ところが今は、電車で1本。いやぁ〜驚いた。

 電車が出発して、オレが思ってる方向と逆の方向に動き始めて、
「そっちに行くんかいなっ!」
と小声でつぶやいたね。
もうこの時点で、方向感覚は失われていた。

 品川からは東京の環状線「山手線」で新宿まで。
ここでまたわたくしは驚きました。

 電車に乗ると、ドアの上にテレビがついてるねん。
しかも2個も!!(右上の画像2枚)
1つは環状線の路線図に、今この電車がどこを走ってるかを示して、各駅までの所要時間が出てる。(右下の画像2枚)
それから、管内で起こった事故の情報も即座に出るねん。
もう1つのモニターはテレビそのもの。
TVコマーシャルとかが普通に流れてるねん。(音なしでね)

 大阪の環状線なんかは、未だに昭和40年代製造の車輌がバンバン走ってる。
クーラーなんかも、激寒か激暑のどっちかや。

 いやぁ〜、先進国は違うね。
ヤマトの国から出てきたオレはビックリしたよ。
もうちょっとで満員電車の中で、その2個のモニターを写すために
デジカメのシャッターを切るところだった。
(さすがに恥ずかしいからやめた。上の写真4枚はそ〜ゆ〜コンテンツから拝借したんよ)

 そしてこの時も、電車が品川を出ると
「そっちに行くんかいなっ!」
って驚いてしまった・・・

 新宿からは中央線に乗って吉祥寺へ。
もちろん、この時も「そっちに行くんかいなっ!」ってなったよ。
ホンマにビックリするぐらいに方向感覚って無くなるね。
今、自分が東西南北のどっち向いてるんか全然わからなくなってる。
一人だったら迷子になってたかもよ!?

 吉祥寺に着き、ほどなく横浜から東急だか何だかに乗ってきた人にも会え、
今度は再び中央線に乗り“昭島”ってところを目指す。
昭島は青海線の駅。
ハッキリ言って「どこだそれ?」ってとこですな。

 そんなオレが吉祥寺の駅で、昭島に行くため時刻表を見ていると、
何を血迷ったか、横にいたおばあちゃんがオレに問いかけてきた。

 「は・八王子に行きたいんですが…どう行ったら早いですかね」

おぅ!?
一瞬たじろったが『八王子ならデカい街だから快速は止まるだろう』
そう思ったオレは、時刻表を見つつ、

 「次の駅まで、この電車に乗って、そこで快速に乗り換えたら早いですよ」

と自信満々に言ってやった。(方向感覚もないのに)
おばあさんは、何度もありがとうと言いながら去っていった。
今、オレは謝りたいですよ。

 「あのときのおばあさ〜ん、ごめんなさ〜い。
 オレは八王子なんて行ったこともないし、知りません…」(笑)

その後、ウチらは1時間に1本しか走ってない青海行きがたまたまやってきて、
それに乗り、迷わず昭島まで行った。
いやぁ〜、あのおばあさんは八王子に行けたのだろうか!?

 昭島ではペルー人と結婚した友だちの家で、生後9ヶ月のハーフの女の子と、
遊んで帰ってきた。
さすがは南米の血を受け継いでるだけあって、目がハチクリしてたわ。

 夕方も4時になり、飛行機の時間が迫ってきたためウチらは帰ることに。
帰りはJR昭島ではなく、もっと近い西武立川って駅まで送ってもらう。
この駅がビックリするぐらいまわりに何も無い駅。
関西で例えて言うなら、神戸電鉄の粟生駅ぐらい何もない(わっかるかなぁ〜?)

 そんなところから本当に新宿に繋がってるんかと思いつつも、来た電車に乗る。
田舎電車のわりに、8両もつないでてそれなりに客も乗ってる。
そういえば行きの青海へ行く電車も10両がほぼ満席だったなぁ。
東京ってところは、都心まで線路がつながってたら何時間かかるとこでも人が住んでるんだね〜。

 途中、一度乗り換えて高田馬場という駅で降り、山手線の乗り換え。
そのまま品川まで行き、来るときと同じように京急に乗って羽田へ向かう。
さすがにもうこの時点では「そっちへ行くんかいなっ!」ってことはなくなってたね。

 こうやってみな、東京の街になじんでいくんやろうね。

しみじみとしながら、羽田行きの電車に乗る。
すると「ん?」行きと全然違う電車!?

 気になってしゃ〜ないから、車輌の中の路線図を見に行ったりしてると、
どうやらこの電車は「東京都営地下鉄」らしい。
何でも、羽田〜品川間は京急で、品川〜押忍間は地下鉄、押忍〜成田間が京成らしいわ。
それで相互乗り入れをして羽田〜成田間が1本で繋がってるってワケ。

 東京は土地が高いからきっと電車を止めておくスペースもないんだろうなぁ。
だから相互乗り入れとか頻繁にして、電車を止めずにずっと動かしてるんだろう。
「たいへんな街だ…」
なんとも勝手な想像で一人で納得していた。

 オレの中では東京をグルっと周ってきたような1日。
きっと地図で見たら、何てことはないぐらい短い距離をウロチョロしてたんやろうな。

 最後に羽田空港に着いて、コインロッカーに預けておいた荷物を出す。
この時にまた思い出してしまった・・・

 「お客さん、こんなことオレが言うのもなんだけどさぁ〜。
 そのぐらいの荷物なら宅急便で送っちゃったら良かったのに」

くぅぅぅぅ〜〜〜(怒)

                           2003年7月11日 16時45分01秒

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