もうひとりの家族・・・

私達夫婦が一緒に住み始めていた頃、まだ正式には夫婦ではなく、ダンナは別の人と「夫婦」

という状態だった。

「別の人」は私達のことは知っていて、ダンナは何度も離婚の話をしてきたけど

「別れるなら両方から慰謝料1千万」「離婚届は書かない」など意地になっていた。

私とダンナの間でも何度も話し合いがあった。

私は身をひいたほうがいいのかと思ったこともあった。

ダンナの離婚がまだ決まらないまま私は妊娠した。

私達は2人の子供がほしいと思っていた。でも、ダンナのことがはっきりしないと・・・

「別の人」は私が妊娠したことを知って「そんなの誰の子かわからない」と言った。

いろいろ聞かされてはいたけど、「ダンナはなんでこんな人と結婚したんだろう」と思った。

 

ダンナのことが決着せず、私は混乱して自殺未遂騒動までおこして、おなかの中の赤ちゃんは

中絶することになってしまった。

あんなにほしかった赤ちゃんなのに、いつも2人で赤ちゃんができたら・・・っていろいろ話

してきたのに・・・

病院で事務的に手続きが終わって、事務的にわずかの時間で赤ちゃんはいなくなってしまった。

残ったのは、たった一枚の超音波のおなかの中の写真だけ・・・

 

今年9月、私達の長男は1歳になった。

「この子にはもう1人、おにいちゃんかおねえちゃんがいたんだな・・・」って時々思う。

私達のもう1人の家族はどんな子だったんだろうな・・・

産んであげられなくて、ごめんね・・・