「雨ニモ負ケズ」


詩: 宮沢賢治
曲: 高田遼
 


 この有名な詩は、韓国の人たちも知っています。教科書の中で宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」の詩を学んだという韓国人に、ルーマニアで会いました。賢治さんは、ほんとうに国際的になっています。イタリアやスペインでも賢治作品のドラマがラジオで放送されたと聞いたことがあります。

 この詩は、漢字とカタカナで書かれています。詩の前半は漢字が多用されていますが、後半は次第に漢字が少なくなり、「北ニケンカヤソショウガアレバ」からは全てカタカナで記されています。11行ほど、全てカタカナで書かれていることをご存知の方はほとんどいません。このカタカナ表記の効果は、すごいものです。魂が昇華してゆくありさまをリアルに感じさせます。慾とか目篇に旧字体の眞などの、まるで知をひけらかすかのような難しい漢字が次第に無くなって、それとともに賢治さんの「願い」が剥き出しにされて行きます。心の底から「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ」と、詩の後半を歯をくいしばりながら一気に書き上げた感じが伝わってきませんか。人間としての誠実さがキラキラ煌いています。
 この詩を東北弁で朗読すると、さらに賢治さんの存在が身近なものになりそうですね。

 この曲は、イントロの部分が1分と少しあります。イントロでは、賢治さんが愛した山、川、雲や森そして土が賢治さんを呼んでいます。ピアノが歌詞の部分を予告します。「サムサノナツハオロオロアルキ」から間奏曲がしばらく続き、賢治さんの心の苦悩や願望を表現します。エンディングでは、イントロで使用した尺八が再び使われます。


「雨ニモ負ケズ」


雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ怒ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミ キキシ ワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニソウナ人アレバ
行ッテコワガラナクテモイイトイヒ
北ニケンカヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ クニモサレズ
ソウイウモノニ
ワタシハナリタイ



いつ読んでも魂が揺さぶられるような迫力がある詩です。

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