退院 
この入院期間は、あーちゃんはもちろん、ママ自身にとっても、本当に辛く、苦しく、長い半年間でした。
そして反面、たくさんのことを教えられ、与えられた期間でもありました。
今思えば後悔することだらけです。
出産した病院で、出産翌日と退院の前日の二度、
”顔色が悪い”と、看護婦さんが保育器で様子を見てくださいました。
もしもあの時、小児科の先生が何かしらの検査をしてくださったとしたら・・・。
そして、一ヶ月再検診の前、
夜中一人であーちゃんの便と小児の病気の本をみくらべ
「カスタード便って、もしかしてこういうものかしら・・」と不安に駆られた時。
何故あの時、便を持参しなかったんだろう・・・。
それは、私自身の気持ちの中に”ウチの子に限って・・”という思いがあったからに違いないのです。
いつかあーちゃんが自分の病気を知った時、責められる日がくるのでしょうか・・?
健康に産んであげられなかった私は、そのときあーちゃんに何と言えばいいのでしょう・・?!
今、私に出来る事と言えば、病気を含めてまるごとのあーちゃんを受け止めて、
そして明るく前向きに、側で彼女を見守っていくことだけなんだ、と最近ようやく分かったような気がします。
そしてそれは、退院した今日からが本当の意味での最初の一歩なのだと・・。
葛西術の前は、足元がグラグラして、
一日中何も手につかず、あーちゃんを抱っこしては泣いてばかりいました。
その頃の事はあまりに辛くて、ちょうど今まで自分が生きてきた世界からするりと落ちて
暗い闇のなかでただただ怯えていた様な状態だったと思います。
そして、その中にポッカリと葛西術という一筋の光が差し込んできたのです!!
そして、四月末に体調が悪くなって人工呼吸器になってしまった時。
ママは、本当に辛くて辛くて、落ちてくる涙を止める事ができなかったよ。
苦しそうにしているあーちゃんの側で何も出来ない自分自身が
悔しくて情けなくて、心が張り裂けそうな思いがしたよ。
あーちゃんがその小さな体に”生きる力”をたくさん、たくさんつめこんでいてくれたお陰で、
そうした一つ一つを乗り越えて、やっと今日、夢にまで見たお家に一緒に帰る事が出来るんだよね!!
この半年間、あーちゃんはたくさんの方のお力をお借りして、
そして同じようにママもたくさんの方に勇気付けられ、励まされて
今日のこの日を迎える事が出来ました。
小児外科の先生方、病棟の看護婦さん皆さんには、
「あーちゃん」「あーすけ」という愛称で、大変可愛がっていただきました。
(ちなみに、アドレスのhello.to/a−sukeは、この愛称からきています)
気持ちがともすれば落ち込みがちな病院での生活の中でも、
先生方、看護婦さんのさりげない、あたたかなお声がけのお陰で、どれほど心が救われたことでしょう。
今は正直、不安な気持ちでいっぱいです。
先生方に一日何度も様子を見てもらえていた病院を離れて、
私一人でこれから本当にあーちゃんの世話ができるのだろうか?
あーちゃんの体調のささいな変化に気付いてあげる事ができるんだろうか・・?
だけどね、あーちゃん。
ママがあなたを思う気持ちだけは世界中の誰にも負けないよ!
今までしてあげられなかった事、出来なかった事
これから一緒にゆっくり、ゆっくり歩いていこうね。
あーちゃん、本当に、本当に”退院オメデトウ!!”
2001.7.24