この小説ゎ企画でリクを頂いた小説です

【犬かご+桔梗でシリアス風味です】





あなたが…






今己の肩に寄りかかる少女…

規則正しい呼吸をし、気持ちよさそうに眠っている…

その姿はとても可愛らしく、それでいて愛おしい。




そんな少女…かごめに悪戯をしようと手を伸ばす。

ほんのり桜色の頬に触れると「…ん」と顔を顰め、ピクと動く。




 俺以外んトコでそんな顔すんじゃねぇぞ…




まるで父親のように心の中でかごめに訴える。




時間が経つに連れ刻々と冷たくなる風。

敏感な少女は眉を顰め一瞬身体を震わせる。



「…風邪ひくぞ…」



犬夜叉はゆっくりかごめの肩に手を廻し、薄い着物を

己の着物で覆った。

覆ったと同時にかごめの睫が揺れ

今まで隠されていた大きな瞳が光を浴びる。



「…犬…夜叉…」


「…起きたか。」


「うん。ありがと…暖かい…」


「けっ…」



大きく深呼吸してかごめの匂いを体内へ送り込むと、犬夜叉は立ち上がり

手を差し伸べた。



「行くぞ。」


「うん…あ、まって。」


「何だよ…」


「ちょっと先行ってて?」



一人にするのに不安があったが

かごめの言うとおり犬夜叉は歩を進めた。



「…さっきこの辺で薬草を見つけたのよね…」



瞼を上げたとき一瞬目に入った草。

それは滅多に見かける事が出来ない薬草だった。

犬夜叉に「取る」と言っても「そんなのどうでもいいだろ」と

連れてかれてしまうに違いないとわかっていたので、

かごめは一人で残って取ることにしたのだった。

薬草を摘んで帰ろうとしたその時だった。



<ガササ…>



「…誰!?」


「…かごめ…」


「き…桔梗…どうして…」


「お前に頼みがある…この子供にその薬草を塗って欲しい。」


「え…」



桔梗の腕の中には小さな子供がいた。

そしてよく見ると怪我の原因は…



 弓…



「…もしかして…」


「私は犬夜叉を呼んでくる…」


「ちょ…ちょっと!」



かごめの言葉を聞かず桔梗は去っていった。

薬草を塗ると言っても磨り潰す道具がないためどうすることもできなかった。



それから数分の事だった。

桔梗の姿はなく、犬夜叉だけがかごめの前までやってきた。

内心ほっとしたかごめはゆっくり顔を上げて犬夜叉に状況を話そうとした。



しかし…



いつも側にいるから解る彼の変化。

今の犬夜叉は…



 何かあったの…?



「犬…夜叉…?」


「…本当なのか…」


「え…」



犬夜叉はかごめの抱く子供を取り上げ背を向けた。



「…人を傷つける奴は…いらねぇ…」



 何…言ってるの…?



 勘違いしてるの?



「…犬夜叉…何言って…わかんないよ!」


「…るせぇっ!俺は桔梗を守る!!お前は国に帰れっ!」



そして走り去ってしまった犬夜叉。

かごめは一人立ちつくし涙を浮かべた。



 私じゃないよ…



いてもたってもいられなくなってしまったかごめは、

森の中へと駆けていった。

不気味な雰囲気を漂わせる森の中は

かごめの泣き場所でもあった。



一方犬夜叉は…



小屋に戻ると桔梗はいない。

事情を知っている弥勒と珊瑚は恐る恐る犬夜叉に近づき口を開いた。



「…かごめちゃん…振り切ってきちゃったの…?」


「ったりめぇだ!ガキを傷つけるなんていくらかごめでも許せねぇっ!」


「犬夜叉…落ち着いて聞いて欲しい…」


「…なんだよっ!!」



弥勒は桔梗が小屋を出た訳。子供がケガをした訳を話した。

子供の傷からは広大な破魔の気配が感じ取られた。

かごめにそこまで破魔を出す力など付いていない。



「…じゃぁ…」


「あぁ。桔梗様の誤射だ…」



犬夜叉は直ぐさま小屋を出てかごめの匂いを辿った。



 馬鹿か俺はっ!!



本当は気付いていた…

あの時のかごめは

嘘を吐いているときのかごめではなかった…

わかっていたハズなのに…



「くそっ…」



森の中は薄暗く、常人であれば人一人捜すのは至難の業であった。

そんな危険を漂わせる森を一人黙々と歩き続けるかごめ。

歩を止めないのには訳があった。



 妖怪が…ついてくる…



<ガサッ…ガササ…>



もう求める人もいなければ此処にいる意味もない。

かごめはこれが自分の運命だと心に言い聞かせ立ち止まった。



<シュッ…>



 …犬夜叉…



<ズゥゥン…>



痛みはなく、血も流れていない。

ゆっくり後ろを振り向くとそこにいたのは…



「…犬夜叉」


「かごめっ!」



犬夜叉はかごめを抱き締めそこにいる少女の存在を確かめた。



「何…よ…離してよ!どうせ私なんて信用ならないんだからっ!」


「…すまねぇ…俺が…俺が……」



不意に震えた犬夜叉の肩。

そっと身体を離し顔を上げると犬夜叉はとても悲しそうな顔をしていた。

あまり見かけない悲しげな瞳に戸惑いながらかごめはそっと犬夜叉の頬に触れた。



「…馬鹿…」


「…かごめ…」



段々と犬夜叉の顔がかごめに近づく。

二人の吐息がぶつかり合い…

唇が重なった。


暫くして唇を離すと、かごめは犬夜叉の胸に顔を埋め呟いた。



「信じて」


「あぁ…」


「嘘じゃないから…」


「あぁ…」


「…私、犬夜叉が…」


「……」


「貴方が好き…」

















<END>






和葉様リクの【あなたが…】です。
期待通りになっていないかもしれません(>_<)
しかも展開が早すぎるr(^^;
こんなのしか書けなくてごめんなさいm(_ _)m
そして企画に参加して頂きありがとぉございましたッ。。