宮部 みゆき
「我が隣人の犯罪」でデビュー後、数々の賞を受け、1998年「理由」で直木賞を受賞。 2001年に出版された「模倣犯」は、史上初の6つの賞を受けており、110万部を突破した(2002年5月現在)。
私も以前からずっと好きな作家で、時代物以外は全て読んでます。 すごい作家です。
「ドリームバスター」 徳間書店 評価A
ファンタジーです。 地球と時空が異なる銀河系に存在している星で、ある研究に失敗して起こった事故により、凶悪犯の意識が地球に流れてくる。 それらの凶悪犯は、弱っている人間の夢の中にはいりこみ、弱みにつけこんで身体をのっとろうとする。 それを捕まえに行くのが、ドリームバスターである。 ドリームバスターらの住む星の状態や、その事故のもととなった研究内容など、詳細に書かれており、それだけでもとても面白い。 アルマゲドンなどの映画を見ているような気分になった。
最初の2つの話では、その凶悪犯に目をつけられて、夢の中にはいりこまれた人にドリームバスターが進入して、協力しあって無事に犯人を確保する内容である。 その人々の日常にはいりこむ弱みや悩みなど、しっかり書かれていて、現実とファンタジーがうまく融合されており、読みごたえがある。 最後の話は、ドリームバスターらの日常についてであり、この1作だけにしては背景はしっかり書かれているし、残りページは少ないのに解決しなさそうな問題もあり、もしやと思っていたらラストページに
「To be continued...」という挿絵があった。 やられた!と思った。 2002/6/2
「地下街の雨」 集英社文庫 評価B
短編集。 表題にもなっている第1話「地下街の雨」は、その題名が素晴らしいと思う。 「地下街の雨」話の中でもちょっとキーワードになっているのだが、現代の環境と女性心理との比喩として、秀逸だなあと思った。
2002/6/5
「地下街の雨」 仕事や、対人関係に疲れたときに読むと、とてものめりこんでしまう。
「決して見えない」 阿刀田高氏の小説を連想してしまった。
「不文律」 子供ってこわいかも。
「混線」 どうなるのかなと思ってさらさら読むと、ちょっと気持ち悪い結末だった。
「勝ち逃げ」 自分の死後「あの人の人生はよかった」と、身内に思われる一生はいいですね。
「ムクロバラ」 こういう理不尽なことって、あるんだろうなあ。 自分の人生には、絶対起こらないと思っているけれども、起こったときこんなふうになっちゃうのかしら。 ちょっと不安になる話。
「さよなら、キリハラさん」 この短編集の中では一番好きかも。 家族と仕事。 いつもいろいろと考えちゃうなあ。