その18
にゅーよーく当番
最近風呂の釜を新しくしました。とても便利で具合がよろしい。自動にしておけば、指定温度(42度)にしてくれます。今までに追い炊きしたまま忘れてしまって、ぶくぶくいうほど沸騰させたことが何度かあります。そういう失敗がなくなるので安心です。この歳になるとありがたいことです。
ほどよい湯加減の湯につかりながら、55年前の疎開生活でのお風呂の様子を思い起こしていました。
風呂炊きも、風呂に入るのも順番制でした。幾つかの班に分かれて入ります。班長は六年生の子でした。
風呂炊きの当番になると、外にあるかまどに薪をくべて火の番です。炊き上がったら、班長が大きな声で「にゅーよーく」と知らせます。はじめの内「にゅーよーく」という言葉が入浴とは結びつかず「ニューヨーク」を連想しました。入浴なんてなじみのないことばだつたからです。家では「お風呂屋さんへ行こう」でした。幼児のころは、「たんたんへ行こう」といつていました。
風呂は何人か一緒に入れる大きさでした。湯船は俗に言う「五右衛門風呂」です。入り方の説明は聞いていましたが、はじめの内は大いにとまどいました。「風呂のふたを沈めてその上に乗るねんで」とかやいやい言いながら入ったものです。
燃料の薪は、お寺の裏山へ時々取りにいくのです。先生の後について遠足のように山の中腹までいきます。小さな束にして一つずつ持たせてくれます。慣れない山坂を薪を背負って降りるのはけっこうしんどいものです。
あるとき、いいアイディアーが浮かびました。工夫のやまちゃんの本領発揮です。
薪の束は丸いのだ、山道だって所々まっすぐなのだ。背負って行かなくても転がせばいいのだ。
このアイディアーはらくちんできると思い込んでいました。方向定めてころがしてみました。結果はがっかりでした。薪がバラバラになつてしまつたのです。どないしょう?とあわてて薪を拾い集めたのですが、うまく縛ることができません。誰かが難儀している私のことを先生にしらせました。おこられるかな?とびくびくしましたが、怒らず「そうか、くずれてしまったか」といいながらもとのようにしてくれました。
工夫のやまちゃん失敗の巻きでした。
では、きょうはこれまで。
3月11日
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