その5
やまちゃんのともだち
自分と似たような年恰好の幼児が居ると興味の持ち方も大きく、
一緒にはしゃいでよくあそぶ。ということですが、
そうやって同じ年代の者といっしょに成長していくのでしょうね。
そうこうするうちに、遊び仲間の中から
特に気の合う友達ができていくのでしょう。
そうあってほしいものです。
こどもに表現されているものは、おおむね大人にもいえることですから、わたしたちにも親しいともだちがひつようなのでしょう。
やまちゃんのともだち
幼児期はよくあそんでいました。
近所には同年代の子がたくさんいましたので、
あそびに不自由はありません。
そのうち一軒おいて隣の子となかよしになりました。
はやしたもつ君といいます。
将棋をおぼえたのも彼とあそびながらでした。
将棋といっても、はさみ将棋とか、周り将棋とかでした。
でもたまには、「本将棋しようか?」といってやっていましたから
ルールはわかっていたのでしょうね。
彼の家はお店をしていました。
あるとき、彼の家であそんでいたら、
庭の片隅にラムネの空瓶がころがっていました。
ふたりで相談した結果、びんを割って中にあるラムネ玉を取り出そうということになりました。
ものの値打ちがわからないこどものちょっとしたいたずらでした。
ある寒い日でした。朝起きてみると氷が張っていました.
当時はところどころに防火用水が置いていました。
彼の家の前に四とう樽に水がいれてありました。
その水が凍っていました。
「こんなに分厚かったら乗っても割れへんやろ」
ということになり、まずわたしが乗りました。
おそるおそる慎重にのりました。
立ち上がってバンザイ!といって喜びました。
彼も「今度はぼく」と言って凍りの上に乗りました。
とたんに割れてズボンもびちよびちょになり、大騒ぎでした。
彼と一緒に学校へ行ける日を楽しみにしていました。
ところが間際になって彼は引越しすることになりました。
とても不満でした。その不満を父にぶっつけました。
「なんでたもっちゃんはやどがえするねん」
父はまじめにこたえてくれました。
「はやしさんはな、田舎に疎開するのや、
今に大阪も空襲になると言ってな」そういいながら、
はやしさんはえらい!とほめていました。
大阪の空模様もしだいにあやしくなつてきたのでした。
本日はこれまで、 10月2日
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