好きな人 2

高2の冬、私は先輩の進路が気がかりだった。
進学するのかなぁ、就職するのかなぁ。県外に出ちゃうかもしれない。
毎日毎日考えていた。
お友達作戦を終了してからというもの、電話は先輩のお母さんの機嫌を悪くするだけなので
やめていた。所詮強引に繋げた縁だけあって、1日1回よくて2回の挨拶ぐらいじゃ
何も進展しない。お友達というよりはただの顔見知り。しつこい勘違い後輩には
なりたくなかったから、見てるだけの時間が増えていった。ホントはこんなに好きなのに。

進路を聞く最後のチャンス。バレンタインデーがやってきた。
2/14はきっと本命の彼女と過ごすだろうと思い、日にちをずらして
「13日に会ってくれませんか」と電話で話した。
当日、手作りチョコムースを自転車ののかごにいれた私は、待ち合わせの川へと向かった。
先輩の家の近くには、大きな川が流れていた。
しばらくして1台の車がやってきた。その紺色のハイラックスサーフで、先輩登場。
「・・・え?車??」驚いたけど、それにも勝る喜び。遂にこの日がやってきたのだ。
憧れの先輩とバレンタイン・ドライブ!!!遠慮なく誘われるままに助手席に乗り込んだのは
いうまでもない。

よかったぁ、午前中に待ち合わせしておいて。
おかげで一日たっぷりとデートができた。

この日わかった事。
先輩は就職で南国沖縄に行ってしまうこと。
今付き合ってる人はいないということ。

この一月後には、もう沖縄に行ってしまうということが既に決まっていた。
でも、もうこの想いを止めることはできなかった。
ドライブ事件で、私は完全に骨抜きにされてしまっていた。
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