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*3/16-23日琵琶湖流域の滋賀県-京都府-大阪府で「第3回世界水会議」が開催されています。これは世界中の水に関する様々な問題についてオープンに議論する会議です。私の所属する「公共事業チェックを求めるNGOの会(KJC)」も脱ダム促進を提言するために「ダム建設は必要か?」という会議を開催しました。
さすがに水に関する興味がある方々が世界から集まっているだけあって、定員200人の会場は立ち見とロビーでのモニターによる傍聴者が出るほどの盛況ぶりでした。
私たちの会議は、日本におけるダム建設の是非がメインでした。現在世界の水問題は「南北問題」と言われるほど、先進国と途上国での意見対立を生んでいます。それは、先進国では環境を無視した開発によるダメージを反省し、水行政の舵を大きく取り直しているのに比べ、途上国では未だ決定的な水不足に悩んでおり、その解決策としてダム開発や灌漑を求めているからです。
例えば、日本では「水が足らなくなる」と一部のダム及び水道事業推進者が声高に叫んでいても、総務省ですら「水あまり」を指摘し水需要予測を見直していますし、いくつものダム建設が実行される首都圏でも、実際に利用している水は需要見通しの44%にすぎません。また、給水制限の出るような水不足に陥る多くの地域でも「農業用水」は余っている場合があり、国交省も非常時には農業用水(生活用水か農業用水かは水利権の問題で水の質ではありません)分を生活用水に回せるように法改正を要求した経緯もあります(農業族議員の抵抗で現実化せず)。
しかし、発展途上国では、ダムによる発電や灌漑、生活水の貯水に期待しているのです。それらの施設の多くは先進国の資金や技術によって提供されてきた経緯がありますが「ダムの時代の終焉」宣言以降、簡単には手に入らなくなっています。途上国の官僚からは「先進国は必要以上のダムを作って、もういらないから、ダムは悪と言いだした。身勝手だ」という意見があります。
確かに、全てのダムが被害だけを及ぼすものではありません。日本においてはも古来から山の中に貯水して水を使うということは行われてきています。池とダムは同一のものではありませんが、貯水という方法からみると同じ形態です。これを先人の知恵と考えるならば、例え途上国とはいえ歴史に貯水利用のない国では、ダムによる水源確保は有効とは言えないのではないかと思います。
つまり「技術がなかったからではなく、有効でないから作られなかった」にすぎないのではないでしょうか? そうであればなおさら「ダム」よりも、その他の方法を模索することが重要でしょう。ダムは最終手段として、それが生み出す多くの悪影響を十分に考慮しないといけません。
海外のダム被害については、共同通信社「ダムはムダ(THE DAMMED)」フレッド・ピアス著に詳しく載っています。
*水会議では自分達の会議で手一杯で、他のセッションに参加できなかったのが非常に残念です。特に都市洪水のセッションは興味があったのですが。なにせ会議の入場料だけで1日8.000円もするんだからねぇ。ホテルのことも考えると・・・。だけど、ダム問題と合わせて雨水利用の推進が欠かせないなぁとあらためて思いました。
*これから利根川の上流に作られる八ッ場(やんば)ダムなんか、付帯設備を含めて総工費2兆円もかかるそうです。2兆円もあったら、1軒に500万円づつ雨水設備補助金を出すとすると・・・40万軒? ええっ!マジでスゴイね。
40万軒分の45%の生活水が自給に切り替えて、排水がきれいになって、生ゴミの排出がなくなるんですよ。
40万軒て言うと、東京都の持ち家の1/5、熊本県の全ての持ち家戸数と同じです。すごくないですか? お金は使いようですよね。ちなみにこの2兆円は税金だと思っちゃいけませんよ。年金や郵便貯金なんかの「財政投融資」ですよ。だから年金は払う額が上がって、貰う額がが減って、さらに逃げ水のように受給年齢がどんどん遠ざかって行くわけです。
だって、いくら水道料金を高くしても、ダムは利益を生みませんから、巨大な不良債権です。
そうそう、その昔、水道水を地下水で賄っていた山形県の鶴岡市では、月山ダムの水に切り替えてから水道料金が28%も値上げされたそうですよ。地下水っていっても月山の伏流水ですから、ペットボトルの天然ミネラルウォーターが蛇口から出ていたんですね。当然おいしいわけですが、今度はダムの水ですから美味しいはずないですよ。それで住民は飲み水にはミネラルウォーターを買って飲んでるそうです。
全国でも154の水道局(事業体)が平14%の値上げをしているそうですから、人ごとじゃありません。今、あなたの水道料金はおいくらですか? 5年後には倍になっている可能性もあります。
近い将来、雨水の生活水利用は家計のためにも欠かせないものになりそうです。
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