9月27日(木)

 遂にホクが入院した。午前中、椿原クリニックに行ったら、白血球が異常に高くて、炎症反応を起こしているとのこと。実は、我が家のスタイルからいって、入院には少々抵抗しようと思っていたが、有無を言わせぬ言い方で、切迫感もあり、仕方がないかと諦めた次第。という訳で、きゅうきょ臨時の主婦を勤めながらの離れ業、しかもリョマとのマンツーマンの生活でかなり濃い。今日は年休を取って、ほとんどを病院で過ごしたが、明日からは本格的な生活に入る。どうなることやら。

 

ところで、この生活に入るにあたっての決意 十か条

1        怒らない。(いつもよりも笑顔で)

2        リョマとケンカしない。

3        妻とケンカしない。

4        北闘がこうなったことを恨まない。

5        栄養のバランスに気を配る。(皆の)

6        睡眠に注意する。(皆の)

7        家事をやる。(炊事・掃除・洗濯・ゴミ投げ)

8        家計を管理する。

9        日頃の作業(相場記録、ウォーキング、読書など)を怠らない。

10    めったに出来ない体験としてこの状況を楽しむ。

 まあ、理想どおりには行かないものの、典型的な有言実行タイプの私だから、こうして戒律を決めておいた方がいいと思う。

 

 さて今日は、午前は椿原→社会保険総合病院 午後は家と病院の往復 そして夜はリョマとのマンツーマン開始。ホクはやはり辛そう。CT検査もするが、なんせ今の総合病院の入院など検査検査の嵐、その度に血液検査といって注射を打たれ、点滴で24時間縛られ、さすがにホクが気の毒。それでなくても嫌だ帰ろうと手を引くホクが哀れ。せめて、熱でも下がり苦しさから開放されなければやりきれない。

同時に妻もコンディション大丈夫かなと心配。少なくとも俺だったらあそこでは睡眠は取れないだろうし、家から持ってくるものに「ナロンエース」と頭痛薬が書いてあったのはドキッとした。

リョマは思ったよりもしっかりとしている。二人でクリッパーで寿司食って、マックスバリューで買い物をして、帰ったら明日のカレーを作って、ちょっとデジモンカードをして、お話ネンネをして10時前には寝る。淡々とした雰囲気なのがいい。もっともこの情緒が何時まで持つかは分からないが・・・。その後私は場帖をつけ、会計をして、日記をつけて寝る。11時には寝ないとこちらも持たないが、時間はあっという間に過ぎる。主婦の忙しさをほんの少し垣間見た一日だった。

 

9月28日(木)

全くバタバタとした一日だったが、どうにか凌ぐことができた。授業が4時間とビッチリな合間を縫って、病院に行く。手術かもと言われ、医師の説明を聞きたい旨を告げる。勤務が終わるとすぐ帰宅、生協の共同購入が来ていて、種分けに手間取る。多くの食料も主婦的な感覚では「腐る前に処理しなくては」となる。リョマを幼稚舎(造形教室)へ迎えに行って、そのまま病院へ。

ホクは半ギブスを嵌められていたが、容態は少し良さそう。医師が状況の説明をしてくれた。CTの結果、炎症が全体に起こっている。菌は確定できず、なぜそうなったかは不明とのこと(少なくとも外傷ではない)。血液製剤などをうって今は内科的な手は尽くしているとのこと。(副作用の件は明言しなかったが、肝機能に影響がある可能性あり)それでもダメならば、外科的な対応、つまり手術ということになる。その時期は2日、月曜以降である。医師の応対の仕方、スタッフの看護の仕方には別に問題はないので、向こうがベストを尽くしてくれていることを願い信じるしかない。

 帰って、昨日作成のカレーを食って、ちょっとぼやっとしてから、風呂に入ることに気付き、沸かしてリョマと入って、ダラダラしていたら、あっという間に10時、「寝るぞ」と号令をかける。場帖などの整理をやっていたので、そのまま私もダウン。

 明け方目が覚めて、レッズ戦を得点シーンだけ見る。2対1Vゴール勝ち、次の大分戦、これサポとしては見なくちゃと思うけど、入院中だしなあ、と思う。リョマはOK、ホクや妻の分も頑張って応援してくるからというのはこじつけ臭いよなあ。

 

9月29日(金)

そろそろ疲れ気味である。リョマも私も妻も。リョマは今日の夕方、珍しくグズリ気味。お好み焼きと焼きそばに手間取った私はイラついたが、切れないように努力した。妻も正直な所きつい所であろう。土曜日はどうにかして、自分の時間を取らしてやらなくては持たない。家で休める有難さを痛感しているはずだから。私も少々疲れ気味。肉体よりもビッチリと詰まったスケジュールに追われる辛さである。しばらく、読書などできる時間はなさそうである。ただ学校では意地で32分間歩いた。歩かないと駄目になる足であることは実感しているから。

ただ、救いはホクの状況が好転しつつあるということ。夜に見舞いに行った時は随分としっかりした顔つきをしていたように思える。もっともまだ熱は37.7度であるから、楽観は許されない。病院食は一切受け付けないのに、妻が買ってきたマクドナルドハンバーガーをパクついていたのを見ると、日本の商業ベースの恐ろしさを垣間見た気がする。

明日はようやく土曜日、午後から少しゆっくりと病院にいける時間が取れそうである。

 

9月30日(土)

今日、久々にホクの笑顔が見られた、良かった。まだまだ、これからの勝負とはいえ、熱も下がって、だいぶんよくなっているようだ。もっとも元気になってくると、動き回ったり、ゴンゴンしたりで、それはそれでまた気苦労が絶えないのだが、でもやっぱりそういう本来のホクがいいと思う。

リョマは、今日は午後から遊びに行くということで、お金を持たして、一人でセイコーマートまで、昼食を買いに行って一人で食べた。オニギリ一個とジュースだけだったけど、記念すべき行動、一歩ずつ成長しているのである。

今日は昼に一回、夜に一回訪れたが昼は妻と代わって2時間半程度病院にいた。短い時間だったので、リフレッシュにまではならず、洗濯をして帰ってきた程度だったけれど、それでも少しは違ったはず。もっとも留守番の私は北闘がずっと昼寝だったので、別にどうということもなかったのだけれど、その為、今日の病院の夜は長くなりそうで気がかりである。

 

10月1日(日)

今日は、朝はややだらだらして、10時過ぎに幼稚舎のバザーに行く。龍馬は友だちと一緒で嬉しそう。会うお母さん方に「ほっくん、どうですか」と聞かれ、同じ説明を繰り返す。昼に抜けて、病院へ。北闘は本格的に腫れがひきつつある。ギブスの隙間が、かつて如何に腫れていたかを物語り、恐いと同時に、終焉に向かって進みつつあることの喜びを実感できる。

幼稚舎に戻り、龍馬にコンサに行くといったら、友だちと自宅で遊びたいとのこと。開始時間ぎりぎりまで家にいて、掃除をする(明日、義父母が来るとの事なので)。コンサは大分に前半退場者を出して一人少ないながらも2対1で快勝。いよいよ昇格は目の前だ。

終わって、帰って、夕食。今日は家にあるもので間に合わせようとするが、龍馬はあれが食いたくない、これが嫌だというので、つい「母さんの時は文句言わないのに、どうしてとうさんが作ると文句が出るのか」と言って、険悪なムードに。危うく「決意」を破るところ。夕食後に病院に寄るも、一時間足らず、北闘の元気が出るほどワガママが多くなり、妻も大変な様子。いずれにせよ、後少しだと言い聞かせて、お互いに頑張ろう。

 

10月2日(月)

 旭川より、義父が来てくれる。今日の夕食は、リョマと三人で、イートアップ(バイキング)に行く。何となく心強いものだ。

ホクは大分良くなる。今日は積み木を持っていった。点滴も手が動かせる所に打って、右手が自由になったからだ。医師の話では完治まで約一週間とのこと。色々な意味で、本当に早く良くなることを祈っている。

妻は気苦労が絶えず、疲れ気味、ややイラついているようだ。ホクの大きな声の奇声、一日中続けば、さすがに周りも妻も参ってくるだろう。これがいつものペースに戻ったのだからめでたいとは、外から見た立場か。近いうちに何とか開放してやらないと参ってしまいそう。明日は二時間だから時間を作りたい。

 

10月3日(火)

今日は午前中、妻を開放するために、10:00〜12:40まで病院にいた。義父と一緒だったし、それほど北闘に手間がかかるということもなかった。もっとも妻が家にいたのは、一時間程度で、休めもしなかっただろう。明日は義父にお願いして、午前中に妻が開放できるようにしたい。

ホクは段々と良くなってきているが、いつ退院できるかは、まだ疑問。薬を積極的に飲めると安心なのだが、今の段階で、薬なしでどの程度闘えるか、ハッキリしないだけに、強行突破は(四人とも入院はもうたくさんだという思いだが)、ためらわれることだ。最近は、ホクはヒャアヒャア騒がしくなってきたが、私は冗談半分に「散々うるさくして、医者から、ちょっと早いけどうるさいからもう退院していいよ、と言われればいいんだ。」と言う。本音もはいっている。

リョマはまあ、このペースに慣れたといえばそれまでだが、情緒が安定しているのは、見事。義父と一緒にロジックというパズルをやっている。 

 

10月4日(水)

今日は、とうとう決意が守れなかった。夕食後の病院訪問で、自分でもかなり不機嫌な様子だったのが分かる。退院を強く望む私と、ホクの完治を待とうとする妻の意見の対立。ホクのウルサイのに一日中付き合って、切れそうな妻とホク自体が良く我慢していると肯定的に見ている私の対立。自分の側としてリョマに少々厳しく接する私と、留守を良く守っていると不憫に思う妻の対立。加えて、お互い現在の環境にいささかウンザリしている状況が加わり、言い合いにこそならなかったが何となく険悪なムード。

恐らく私が八割方悪いのだと思う。確かに「家事+普段から嫌な勤務」でウンザリだが、でもある意味で一番自由度が高いのだから、周りを見て、バランス調整に回れるのは私しかいない。反省はしています。せめて、リョマと仲良く風呂に入り、お話ネンネでもしようと思う。そして明日は、妻にも謝ろうと思う。

 

10月5日(木)

今朝、突然電話、「今日退院できるかも知れないって」。思わず飛び上がる。

昼にもう一度確認の電話をかけたら、3時に退院するから、迎えにきて欲しいとのこと。早速駆けつける。ホクは2時からの点滴も終えた所。荷物をまとめ、会計を済ませて我が家へ。ホクも最初は不安げだったが、家に近づくにつれて笑顔が見える。やっぱりこれが通常モード、一番落ち着くスタイルなのだとつくづく思う。

8日間の入院体験だったけど、何とか凌ぐことはできた。リョマの成長がなんと言っても収穫だったし、ホクも嫌な点滴などよく乗り越えられたと思う。今後も座薬を打つなど、色々と障害があるが、ここまで来たのだから、勢いで何とかなると思う。ともかく一安心、ということで早速私は夕食にアルコールをまじえて、いい気分になっている。